井中蛙の映画感想39! 2022/07/06(水) 【ジョーカー(吹替版)】

 【ジョーカー(吹替版)】
 鑑賞日:2022/07/06(水)
 視聴方法:アマプラ

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08271L1HM/ref=atv_dp_share_cu_r

・前から気になってたけどアマプラ見放題からもうすぐ外れそうだったので滑り込み鑑賞。

・アメコミは疎いので、バットマンシリーズの知識はほとんど無いです。「バットマンビギンズ」「ダークナイト」見たことあるくらい。

・「ダークナイト」等では「理由の無い悪」だったジョーカーを「可哀想な悪役」として描くことには賛否があったとか無いとか聴くけど、逆にそこは原作に思い入れが無い分フラットに見れました。

・この感想シリーズはなるべく観賞後に他の人の解釈・感想・解説を入れる前に自分の正直な感想を書くようにしてるんだけど、今作はかなり多様な解釈のできる内容ゆえにいろいろ先に漁ってしまった。

・テーマ的には重いし、演出面でもどこまでがアーサーの妄想でどこまでが現実なのか?がかなりぼかされているので、視聴者側の考えがいろいろ入り込む余地のある映画だった。

・ただジョーカーがリハーサルで自分を撃つふりをしてたのがTVで公開自殺するためだとか、元同僚が訪ねてきたのが口裏合わせのためだとか、そこは解釈分かれる余地無く初見で読み取れるだろ!みたいなところがはっきりわかってなかったりしたので、俺も映画の読解力もうちょっと磨かないとだめだわと思った。

・中盤に出てくるアーカム病院の黒人事務員役の俳優さんがやけに印象に残る存在感があったんだけど、調べたら「コジラvsコング」のバーニー役の人だった。

・営業マンとしてブラックな環境で働いていて自己肯定感の下がり切っていた時期だったら作中のアーサーに感情移入して見れたと思うんだけど、わりと近年労働環境や生活が安定してきているので、行けジョーカー!貧困層のレジスタンスを見せてやれ!みたいなテンションでは見てなかったのが正直な感想です。

・もっとも最初にエリートリーマンを殺っちゃうくだりは完全にもらい事故だったので、月並みだがちょっとのきっかけで誰でもジョーカーになり得る、というのは言えると思う。恵まれた今を送れていることに感謝。

・大物コメディアンが泡沫インディーズ同業者をわざわざ弄って辱めるという設定がいささか現実感が無いので、クライマックスの生放送シークエンス自体がアーサーの妄想では、という解釈に僕はわりと近いんだけど、「尊敬する相手からマイナスの評価を与える対象とすら存在を認識してもらえない」という疎外感がその妄想を産んだとしたらそれはそれで辛い話だよな。

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