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仕事への誇り 命への誇り 〜JAL客室乗務員から想う

令和6年能登半島地震に関連し、海上保安庁の職員5名の命が失われた。
心から哀悼する。

一方で、衝突したJAL機では400名近くのすべての命が助かった。

そこで目の当たりにする客室乗務員の方々の姿、態度。
紛れもなく乗務員の方々が、すべての命を救ったという事実がそこに記録されていた。

自分自身も混乱しているであろう状況の中から、
・機長からの指示の確認
・パーサーからの指示の確認
・自分自身での機体・機内に関する情報収集
・周囲のCAとの情報共有
・乗客への指示と情報伝達

これらマルチタスクを踏まえた
・避難という判断
・避難口を決定し、乗客を誘導するという行動

素人がこの映像から感じただけでも、これだけの業務がそこにあった。

怖くて行動できないこともあるだろう。
逃げ出す方がいる可能性もある。
避難口やそのタイミングを判断ミスする可能性も大いにある。

そんな中で乗務員達は、冷静、かつ、積極的で的確な判断と行動を実行した。

この方々は、
なぜそうした任務を全うできたのか?
そして、
全うするのみならず、大きな成果を出すことができたのか?

これには、弛まぬ勉強と訓練があったことは間違いない。
ただ、果たしてそれだけだろうか?

そこには間違いなく『仕事への誇り』があるだろう。
お客様を守る、その上で自分の命も守る。
これは、『命への誇り』とも言うべきであろう。

これらの誇り。
今この瞬間も、それを駆動させ任務にあたる方の姿が能登に大勢あるだろう。
細る命を燃やし続け、孤独に、あるいは身を寄せ合い、助けを待つ方も絶対にいらっしゃると私は信じている。祈っている。

この令和6年能登半島地震のためにヘッダーで使用した作品を表したちびひめさんも、きっと同じ気持ちだろう。

そして、情報提供くださった別冊BMNさんにも心から感謝である。

「もっと早く脱出できなかったのか」
「乗務員の判断・行動は適切だったのか」
「なぜもっと早く情報を乗客へ提供できなかったのか」

これらの批判が出てくることが、容易に想像できる。

命の瀬戸際に立つお客様の立場として、そういったお気持ちが湧くのは当選だろう。
そして、これをきっかけに未来へのより良い安全のために批判的な検証をするということは重要だろう。

しかし、結果として採られた今回の行動と判断に、間違いは一つもなかったと確信する。
すべての命が守られたという事実が、これを証明する。

私の娘は、将来CAになることを夢見ている。
こうした勇敢に仕事を全うする姿は、娘に大きな勇気と同時に大きな責任感を与えてくれることになるだろう。

そして、すべての子ども達や大人達が、日々の生活の中でいかにして責任感を持ち、それをどう全うするのかということを学ぶきっかけとなるだろう。

心からの賛辞を。
そして、心からの祈りを。

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