韻化ノ地上絵 Verse2:
Verse2:
カラーコーンが倒れている。
店を出た先の角に、
テールランプの壊れた車が止まっていて、
別段、困ってる素振りもなく、
ハザードだけ律儀に焚いている。
シボレーカプリスだろうか?
ガラス越しからコーンロウだけは見えたが、
輪郭から先は分からないまま、
タイヤを少しだけ右に切って走り去った。
アンテナに刺さった8ボールが小刻みに揺れていた。
デモ隊のヘイトコールがどこからともなく木霊しては、
都会のビルの間で打ち消し合いながら消えていく。
「なぁ、腹減らね?」「