鯨屋トラベルト

URABjorshit Works.代表。 ROOODIMENTS Rap担当。 ht…

鯨屋トラベルト

URABjorshit Works.代表。 ROOODIMENTS Rap担当。 https://rooodiments.jimdo.com/ noteに小説書いてます。よろしくです!

最近の記事

韻化ノ地上絵 Verse2:

Verse2: カラーコーンが倒れている。 店を出た先の角に、 テールランプの壊れた車が止まっていて、 別段、困ってる素振りもなく、 ハザードだけ律儀に焚いている。 シボレーカプリスだろうか? ガラス越しからコーンロウだけは見えたが、 輪郭から先は分からないまま、 タイヤを少しだけ右に切って走り去った。 アンテナに刺さった8ボールが小刻みに揺れていた。 デモ隊のヘイトコールがどこからともなく木霊しては、 都会のビルの間で打ち消し合いながら消えていく。 「なぁ、腹減らね?」「

    • 韻化ノ地上絵 Verse1:

      【A side】 Verse1: チョコモナカみたいな石畳の溝を、 朝の光を含んだ雨上がりの雫が 坂の上からなぞっては浮腫んだ。 Zulu nationのロゴマークにも見えるマンホールが、 今日も路行く人達の靴底とが擦り合う。 乾いた木製のベンチの傍で、 剥き出しの足の踝が、涼しそうに揺れている。 遠くで、スズムシが鳴いている。 そう感じたのは、ただの耳鳴りで、 頭の奥の方で マイクロファイバーの繊維を1本引っ掻いて消えた。 「おーい翔太!」 聴き慣れた声が、薄く開い

      • 韻化ノ地上絵

        韻化ノ地上絵 著:鯨屋トラベルト Prod:URABjorshit Works. 断片小説 内容もエンディングも決まっていない断片小説。 韻にインスパイアされた言葉達が、 この物語のその先で、今新たに生まれていく。 そしていつか、これはひとつの地上絵となる。 ....かも知れない。 はじめに 小説の小節で、 まだ何も決まっていない何かが、 ひとつひとつ確かめもしないで、 手探りで生まれていった。 壊れたジッパーが、 お互い同調し合う事をやめた。 小説の小節で。

      韻化ノ地上絵 Verse2: