Verse2: カラーコーンが倒れている。 店を出た先の角に、 テールランプの壊れた車が止まっていて、 別段、困ってる素振りもなく、 ハザードだけ律儀に焚いている。 シボレ…
【A side】 Verse1: チョコモナカみたいな石畳の溝を、 朝の光を含んだ雨上がりの雫が 坂の上からなぞっては浮腫んだ。 Zulu nationのロゴマークにも見えるマンホールが、…
韻化ノ地上絵 著:鯨屋トラベルト Prod:URABjorshit Works. 断片小説 内容もエンディングも決まっていない断片小説。 韻にインスパイアされた言葉達が、 この物語のその先…
鯨屋トラベルト
2024年2月27日 20:45
Verse2:カラーコーンが倒れている。店を出た先の角に、テールランプの壊れた車が止まっていて、別段、困ってる素振りもなく、ハザードだけ律儀に焚いている。シボレーカプリスだろうか?ガラス越しからコーンロウだけは見えたが、輪郭から先は分からないまま、タイヤを少しだけ右に切って走り去った。アンテナに刺さった8ボールが小刻みに揺れていた。デモ隊のヘイトコールがどこからともなく木霊
2024年1月28日 10:08
【A side】Verse1:チョコモナカみたいな石畳の溝を、朝の光を含んだ雨上がりの雫が坂の上からなぞっては浮腫んだ。Zulu nationのロゴマークにも見えるマンホールが、今日も路行く人達の靴底とが擦り合う。乾いた木製のベンチの傍で、剥き出しの足の踝が、涼しそうに揺れている。遠くで、スズムシが鳴いている。そう感じたのは、ただの耳鳴りで、頭の奥の方でマイクロファイ
2024年1月21日 14:10
韻化ノ地上絵著:鯨屋トラベルトProd:URABjorshit Works.断片小説内容もエンディングも決まっていない断片小説。韻にインスパイアされた言葉達が、この物語のその先で、今新たに生まれていく。そしていつか、これはひとつの地上絵となる。....かも知れない。はじめに小説の小節で、まだ何も決まっていない何かが、ひとつひとつ確かめもしないで、手探りで生まれていっ