オブリビオンとは、
「忘却」という意味である。

映画「オブリビオン」にあるように、どうやら、私たちは、「本当に大事なこと」を忘れて生きているようで
ある。

「本当に大事なこと」とは、
「自分が何者か」ということに
はじまり、「生まれし家族や家系の
意味」や「この世の仕組み」のことである。

何一つ本当に大事なことを、教わる
ことなく、生きてきたのである。

確かに、世の中を上手く生きるための
処世術は学ぶことができたのである。

しかし、生まれてきた意味や、
人生の目的、自分が何をすべきなのか。
そして人生のゴールとは何か。
自らにとっての幸福とは何なのか？

本当に大事なことは、
誰も教えてくれないわけである。

つまり、それは、自分で獲得して
ゆかねばならないことなのである。

世界は、絶えず混乱に満ちていて、
犯罪や紛争が絶えず起きているので
ある。

にも関わらず、世界の統治者は、
一切の責任を取らずに、その座に
長期間、居座り続けることができて
いるのである。

世界の統治者が、世界平和に
興味などないことは、明白である。

このような悪が、支配と統治を
繰り返す。
なぜにこのような世界に生まれてきて
しまったのか？

この理由もまた忘れてしまっていたのである。

目の前のことに忙殺されてきた
あまりに、本質的なことを考えない。
そのような習慣が身についてきた
からである。

しかし、そのような自分が、
家族に関する、のっぴきならない
難問、奇問が続発し、変わらざる得なくなったのである。

その解決のプロセスで、忘れていた
家族愛を思い出してゆくこととなったのである。

まったく興味のなかった、
ご先祖の人生に思いを馳せ、
その生きざまに、敬意を感じる
ようになったのである。

すると、だんだん思い出して
きたのである。

なぜこの悪魔的で堕落に満ちた
世界に生を授かったのか。

これを思い出してきたわけである。

すべて、家族や先祖の愛を通して、
少しずつ神の愛に気づいてきた
からである。

つまるところは、
いつの時代に生まれても、
泥の中に咲く蓮の花のような、
生き方なのである。

堕落な世界に生きながら、
他に染まらず、ただひとり
異彩を放ち気高く生きる。
そのような生き方なのである。

毎日を感謝と祈りで生き、
家族とともに、ご先祖とともに、
生きる。

そのような生き方なのである。

この退廃的な世の中において、
もし、神とともに生きることが
でき、神に喜ばれる生き方ができ
るならば、これは我が本望なので
ある。

これは、散々、神を冒涜し、
裏切り続けてきて、思い出した
ことである。

本当に大事なことは、神の愛を
思い出すことなのである。

そして、神の愛を思い出すことで、
生まれてきた目的も、自分の役割や
使命も、思い出すことができるので
ある。

その最初のステップが、両親の愛
なのである。

それゆえ、両親の愛に気づかない
ということは、忘却の中で生きているということである。