五月に読みたい俳句・和歌・短歌30選 新緑/青葉/ほととぎすetc...

三鷹古典サロン裕泉堂にお越しの皆さまには、季節の俳句・和歌・短歌などを書いたオリジナルコースターでお茶をお出ししています! 偶然の出会いから、好きな作品が見付かったらいいなぁと思っております。

三鷹古典サロン裕泉堂の方にお越しの方へのお土産コースター


今月のコースターでご紹介した作品を以下に。

江戸時代までの俳句

山口素堂/目には青葉山ほととぎす初鰹
松尾芭蕉/あらたふと青葉若葉の日の光

近現代の俳句

中村草田男/松籟や百日の夏来たりけり
稲畑汀子/三日ほど主婦を忘れて初夏の旅
高浜虚子/夏の蝶日かげ日なたと飛びにけり
山口誓子/一点の偽りもなく青田あり
中村草田男/万緑の中や吾子の歯生え初むる
石田波郷/噴水のしぶけり四方に風の街
芥川龍之介/青蛙おのれもペンキ塗りたてか
鷹羽狩行/夜はさらに青葉いきれの甲斐泊り
中村汀女/石段の一つ一つの青葉冷
桂信子/樹々の香のなかへ入りゆく立夏かな
日野草城/新緑にいよいよ古き伽藍かな
池田澄子/青嵐神社があったので拝む
日野草城/をさなごのひとさし指にかかる虹
西東三鬼/緑陰に三人(みたり)の老婆わらへりき
鷹羽狩行/摩天楼より新緑がパセリほど
西東三鬼/おそるべき君等の乳房夏来る
正木ゆう子/薫風にまる洗ひきく身体かな
上田五千石/万緑や死は一弾を以て足る
神野紗希/起立礼着席青葉風過ぎた

和歌

持統天皇/春過ぎて夏来るらし白栲の衣干したり天の香具山
読人しらず/夏山に鳴くほととぎす心あらば物思ふ我に声な聞かせそ
読人しらず/さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする
素性法師/惜しめども止まらぬ春もあるものを言はぬにきたる夏衣かな
後徳大寺左大臣/ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる
藤原元真/夏草は茂りにけりな玉ぼこの道行人も結ぶばかりに

短歌

与謝野晶子/夏の風山より来たり三百の牧の若馬耳吹かれけり
与謝野晶子/ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君の雛罌粟われも雛罌粟
北原白秋/春過ぎて夏来にけりと思ほゆる大藤棚のながき藤浪

ご案内(句会、音声講座)

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