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伝わらない例え話ならしない方がいい

例え話が上手い人の話って聞いていて引き込まれますよね。

私はお笑いが好きなのでパッと思い浮かぶのが、芸人さん。

霜降り明星 粗品さん

何度も同じことを聞く人に対して… 
「RPGの村人かっ!…」


フットボールアワー 後藤さん

ビックリしたことを表現する時に…
「ニワトリ6匹分ぐらい鳥肌たちましたよ!」


くりぃむしちゅー 上田さん

似ているようで全然違った時に…
「阿藤快と加藤あいぐらい違うよ!」


短い言葉で比喩で伝える。

言葉を操るプロの想像力や瞬発力にただただ関心させられます。

直感に刺さる例え話は話を聞いている人の想像力を掻き立て、腹落ちさせます。

コミュニケーションにおいて最高の相互理解は、このような「腹落ち状態」にあると思います。

腹に落ちる

なるほどそうだと思う。納得する。得心する。


こんなことよくありませんか?

相手が、言っていることは分かるし多分間違ってないんだけど何だか釈然としない。モヤモヤしている状態。

つまり腹落ちしない状態です。

特に仕事では、経験値や価値観も異なるメンバーと一緒に仕事をしていきます。そこには少なからずギャップが生じます。

ベテランが持っている経験値、新人が大切にしている価値観などギャップ埋めるために私も「例え話」を使う事があります。

私の仕事である写真業界は専門用語がたくさんあります。カメラをまだ理解していない新人ちゃんに教えるのは一苦労です。

露出、シャッタースピード、絞り、ISO感度など小難しい専門用語ばかり。

ウィキペディア先生に聞いてみましょう。

露出(ろしゅつ)
ないし露光(ろこう)とは、フィルム、乾板などの感光材料やCCD、CMOSなどの固体撮像素子を、レンズを通した光にさらすこと(現在のカメラでは通常シャッターの開閉により、これを行う)。またはカメラのレンズを通過してくる光の総量や、画像そのものの明るさのことをいい、これらはレンズの絞り(F値)と露光時間(シャッター速度)及びISO感度の組み合わせによって決まる。

わかりませんよね?

露出を類義語で調べたら「むき出し、まる出し」と出てきました‥‥。

「ライトキャッチ」とか覚えやすい言葉にしてくれたら良かったのにといつも思います。

このように難解な専門用語を理解してもらうためにこれらを「コップに入れた水」に例えて説明したりします。

(ここからは、写真に興味のない方は少し早めにスクロールしてください🙇)

コップに入る水🚰=光✨です。

コップ半分に水が入った時にちょうど良い明るさで撮影できると仮定します。

蛇口🚰の開き具合(水量調節)が「絞り」。

絞りを変えることによって蛇口を通る水の量(光量✨)を調節します。

そして、蛇口から水を出している(蛇口を開けている)時間⌚。これが「シャッタースピード」です。

この2つの機能にISO感度を調節して適正光量を作っていきます。

こんなイメージ。

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このように身近なものでイメージしてもらった後で実際に撮影を経験してもらって初めて腹落ちする状態まで持っていくことができます。

経験に勝るものはありませんが、例え話を使う事によってより理解が深まります。

逆に伝わらない例え話をすることによってより「腹落ちしない」状態になってしまうことがあります。

(例えスキルがなくて簡単な例えをお許しください🙇)


①イメージ出来ないもので例えてしまう。

コツコツ頑張ると必ず報われるという事を伝えたいとして…‥

サッカーに興味がない人に
「サッカーで例えるとサッカー元日本代表の中澤選手のように無名高校からブラジルに単身留学して雑草魂をもって~」

とどれだけ熱く語ってもサッカーに興味がない人にとっては「誰やねん?年代もちゃうし、わかりにくいねん!」となってしまいます。

例え話の内容がマニアックだったり、世代間ギャップにより聞き手が理解できずイメージ共有できないケースです。


②比較しにくいもので例えてしまう

仕事で簡単なミスをして落ち込んでいる人に…

「発明家のトーマス・エジソンは何千という失敗を繰り返してたくさんの発明をしたんだよ。 失敗があるたびに成功に近づいている~」

といくら知的に語ってもポジティブではないメソメソちゃんからすると

「こんな簡単なミスをする私と天才発明家を比較すること自体おかしい!」

となってしまうのではないでしょうか。

例え自体は間違えていなくても比較対象にギャップがあったり、微妙にズレてしまうことにより共感できなくなってしまうケースです。

③例えるまでもない例え話

購買単価を上げるために自社商品に付加価値をつけていかないといけないことを例える時に‥

「レストランで例えるとハンバーグにチーズやしそなどトッピングが出来るだけでテンションあがるよね!」

「でしょうね」なのである。

例えなくても分かることを例えたり、例え話が伝わらないからといってさらに説明をしたり、何分も時間を使ったり‥

無用な例え話で本質から遠ざかってしまうケースです。

このように伝わらない例え話をしてしまうことにより単純な話を難しくしてしまったり、本題ではなく例え話が気になって内容が頭に入って来なかったりするものです。

例え話する俺イケてる!と自己満足になってはいけません。

例え話は相手のニーズに沿ったスベらない内容でなければ伝える意味がありません。

「例えば‥‥」と言った後に、スベりそうだなと思った時は「なかったことに!」と胸を張って仕切り直せる勇気を持ったスベらないオジサンになりたいものです。

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