犬田はじめ

いぬだでございます

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マガジン

  • SSWになっちゃった話

    とある中学校で常勤スクールソーシャルワーカーになってしまったおっさんの話です。 学校の中に「教えない先生」がいて、よくわかんないけど相談に乗り、やたらと家庭訪問します。そんなおっさんのボヤキです。

  • 買ってよかったもの

最近の記事

ずいぶんとお久しぶりになりまして

ご無沙汰しました。 この期間、いろいろと書いておきたいことも多いのですが、私は無事に?SSWを続けています。とはいえ、学校はいくつか変わり、一緒に働く人は増え、どうしてそうなったという環境の中で相変わらずわたわたしています。開拓地を開墾して畑にしたら、次の開拓地に送り込まれるような人事異動でした。 今の学校には、3人のワーカーがいて、周りの学校を何校も担当するスタイルです。ただ、4月から新たにスタートしたところなので、まだ積極的に外には出ておらず、いろんなところへの挨拶回り

    • 卒業式でした

      今日は卒業式でした。この一年、あいつやこいつといろいろ面倒見た子たちも卒業式。すんなり出たのもいれば、どうしてもダメで会場後方に陣取ったのも、別の時間に別の部屋(校長室で式次第も作り直して!)でやったのも。いろいろ事情があってそうなる子たちに、うちの学校はとても柔軟に対応してくれるのでありがたいです。 何だか、肩の荷も少しばかりおりた気分になりました。SSWが抱えがちと言われながらも、卒業で一つの節目で、他機関にというのがオーソドックスな感じかと思います。 とある先生が「

      • 学校行かない子のあつまり

        SSW犬田です。今日は学校行かない子の集まりの日。午前中ですがたくさん来てました。 やってることはババ抜きUNOにバカ話。音を出さずに音ゲーやってたのもいたし、いきなり筋トレしはじめてたのもいたし、まあ自由です。 でも、「居場所は人だ」と思うのです。ずっとスマホでゲームしてるなら家でやればいいけど、そこに来てるってことは、家にはない何かがあるのでしょう。犬田はそれを人がいるからだと思ってます。 SSWがいるからたまたま学校と繋がってるだけで、それが近所のおっさんおばさんで

        • どんだけ子どもを頑張らせようとするのか。

          友人関係がこじれて学校にいけなくなった子がいました。クラス替えをするタイミングなら、少し配慮もしていただいたりすることがあると思い、SSWからそれを伝えていたのですが、 「このまま苦手なことから遠ざかると強くならないので、同じクラスにしました」と説明された親御さんがいたのです。親御さんが今日、打ち明けてくれました。クラス替えのとき、なんでこうなったのか疑問でしたが、ここまで気を使わせて黙らせてしまったことを、反省しました。 クラスの中でもサポート役を立てたりしたらしいのですが

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        記事

          不登校をなんとかしようとする担任とSSW

          ずっと学校に行ってない小学生がいます。この子、放課後の時間には会えまして、いろいろな話をしていました。 今日も放課後に行ったのですが、思い切って「ちょっと今から学校行ってみるか」と提案すると、すんなり行ってみるって返事でした。担任の先生がいましたので、そのまま教室に行ってしばらくお話。私は、あまり入らないようにしてました。 先生には先生の誘い方があるので、基本的には学校の中では私は黒子に徹するのですが、連れ出して放課後でも学校に来るまでは、頑張ってやってます。その代わり、学校

          不登校をなんとかしようとする担任とSSW

          学校行かないやつらの集まりの日

          今日は学校行かないやつらの集まりの日。これをやっている噂をききつけて、不登校支援の団体から視察が来ました。でも、ホントに適当に集まって適当に遊んで話して冗談言い合ってるだけなので、見に来たところで参考にすらならない気がします。そこにいる子達は学校にほぼ行ってないけど、それなりに明るくて辛辣で優しくて冗談がわかる子たち。普通なのです。普通の子どもが集まって遊んでるだけ、そこにSSWがいるってだけです。 今日は寒くて参加者少なめでした。でも、こういう日は盛り上がります。かかわる

          学校行かないやつらの集まりの日

          ケース会議の文化

          福祉の業界にいる方なら普通に出たりすることがあるケース会議ですが、学校の中でとなると必ずしも一般的ではないものです。 とある学校の校長先生にケース会議やりましょうとお願いしたら、校長、教頭、教務主任、学年主任、担任、栄養士、事務員まで呼ばれそうになったことがあります。これだとほぼ職員会議ですね。その時は教頭と担任にお願いしましたが、確か校長も同席したと思います。校長はそこでいろいろ情報を共有し、役割分担がされていくのを見て、うわーすごい!と感嘆してました。 生徒の学外、家

          ケース会議の文化

          学校来ていると問題にされにくい件

          学年にはいろいろな生徒がいます。普通に学校に行く子、行かない子、行ってるけど教室が無理な子などなど、生徒の数だけパターンがあるのですが、毎日学校に行ってるのに問題がある子ってのは、表に出にくいなぁと思いました。先生の立場からすると「来ていればいい」とか「教室にいればいい」みたいな考えもチラチラするんですが、教室には座っているけどずっと消しゴムを練り続けていたり、学校は皆勤だけど集団がダメで別室とか保健室が定宿になっていたりなど、傍から見ると本当に大丈夫か?と思う子でもスルーさ

          学校来ていると問題にされにくい件

          不登校支援室の作り方を

          今日、担当している学校の先生が会いに来てくれました。小学校の不登校支援室を作るには?なんてテーマで論文書いてるとかで、いろいろと見てきた結果を書いてるとのことでした。見せていただいたんですが、納得するところがかなりありました。 例えば、校内に不登校支援室を作るとして、それは勉強をすることに重点を置くのか、それとも居場所的な機能を強くするのかということもあるし、学校の中に作るとどうしても勉強にウエイトが重くなるために活用しにくくなるとか、場所を用意しても倉庫の一角みたいなところ

          不登校支援室の作り方を

          今日の不登校の集まり

          あんまり学校行ってない子の集まりの日。 普段生徒がまだ授業をやってる時間帯に、学校の近所にある自治会館で集まっています。 市がやっているわけではなく、教育委員会がやっているわけではなく、sswが家庭訪問の延長でやっているような、要するにとてもゆるい集まりです。 今日もカードゲームをやりながら色々な話をしました。最近のニュースから好きなゲームの話題まで、振れ幅はすごいのですが、楽しくやれています。 ここが集まり始めておよそ1年。一番の古株が「中3になったら学校行こうと思う」と

          今日の不登校の集まり

          先生の想いと本人の考え

          先生の想いと本人の受け止めにギャップがある場面は往々にしてあります。その間に立つこともよくやります。 例えば別室登校がやっとの子に、教室へ入ることを強く勧める先生がいたとします。子どもの側からしたら、登校することでかなり頑張っているはずで、やっとのことでハードルを超えたらいとも簡単にもっと高いハードル出してきやがったと思うでしょう。 先生の側からしたら、ここまでできたから次のステップを踏ませて頑張らせよう!と考えますね。ここにギャップがあるんですね。ではなんでギャップが生まれ

          先生の想いと本人の考え

          自発的な芽が出てきますように

          ※写真はイメージです。 年明けで初めて、担当してる小学校に行きました。ここの子でも年末にはクリスマスカードを用意して渡したり投函したり、クリスマスに間に合わなかった子には寒中見舞いを用意したりしました。冬休みとか夏休みは学校関係者みんな緩くなると思われがちですけど、sswは毎日出勤し、訪問したり面談したり集めてみたりと毎日働いてます。この冬休みも同じでした。成果か知らんけど、頑張って来てる子が多い感じです。僕らは別に学校は行かなくてもいいんじゃないかと話すんですが、友達と一

          自発的な芽が出てきますように

          居場所づくり

          学校行かない子の居場所がって話を先日書きましたが、今日は縁があって居場所づくりに頑張ってる地域の方の集まりに行ってきました。 学校に行かない子の話は、やはり皆さん想像つかないらしく、こんな感じで集まりやってます的な話をすると、それは絶対に必要だーなんて言ってくれる方もいたりして、何だかパワーもらいました。 こんだけニーズもあるから役所も何もしてないわけではないんです。むしろ、やってると思うんです。ただ、そこまで行くアクセスの問題です。歩いていけるか自転車で行けるか、そのくらい

          居場所づくり

          やっぱり独特な世界だと

          研修に出てきました。 純粋に受ける側で行くのは久しぶりです。先生のための研修にドサ回りsswがお邪魔させてもらってる感じです。 不登校の子に関わる事例検討です。 事例を出す側も緊張しながら話しているのですが、質疑でマウント取りにかかるscとか、ああやってるなかわいそうにと思う場面も。教員に飲んでる薬聞いたって知らねえだろうに。それはおいといて。 「ケース会議しなくちゃいけない、外部の手を借りて」って考える先生が多くて、外部にすら名前の挙がらないsswは寂しさを感じますが、1つ

          やっぱり独特な世界だと

          学校に行くか行かないかではなく

          学校に行くのか、行かないのか。 小中学生にとってこの2択は、結構シビアなものがあります。 行かないって決めると、途端にその子の居場所がギューッと狭まり、家にこもる子が多くなりますね。結果として、ゲームの世界に没入するなんてことも多くあります。 しかしながら学校という集団行動についていくことができない子も一定数いることは事実。では、行かない、行けない子たちをどうするかについて、フリースクール的な取り組みはありますが、教育としてはそんなに議論は進んでないような気がします。来ない子

          学校に行くか行かないかではなく

          間に立つ

          スクールソーシャルワーカーなんてやってると、「結局あなた方は学校の犬だから」という言われもない非難を研究者からされたりするのですが(実話)、そんなことに反して学校と保護者の間に立つなんてことは日常茶飯事です。学校や担任の対応が良くないことを相談される場合、保護者側に立って学校主に教頭先生とやり取りすることになります。管理職と保護者の面談に同席することもモチロンありますし、エキサイトした保護者をなだめつつ、言いたいことを整理して代弁することもあります。すべては、子どもが学校で学