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イッパイアッテナに対する、私の“おこだわり”

障害者家族エッセイストの川島田ユミヲです。

このnoteのURLをご覧いただくと、またこのnoteを遡って投稿を始めたころの記事をお読み頂くとわかるのですが

ぼんやり作家になりたいと思っていて、ペンネームつけるなら「イッパイアッテナ」がいいな、って思っていた。

1987年に出版された絵本、のちにNHK教育テレビ(現:Eテレ)でテレビ絵本として放映されていた「ルドルフとイッパイアッテナ」

弟のキヨは、教育テレビの「おかあさんといっしょ」とか、その前後でやっていたこのテレビ絵本が大好きだった。多分、二十歳ぐらいまではずっとビデオに録画した「おかあさんといっしょ」を観ていた気がする。
キヨが観ているのを横目に私も一緒に観ていたので、おさむおにいさんやゆうこおねえさんに始まり「だんご三兄弟」でおなじみのけんたろうおにいさんとゆうこおねえさん、その次の代のあきひろおにいさんとりょうこおねえさんらへんまでは覚えてる。

そんな中でたまたまはみ出して録画されていた「ルドルフとイッパイアッテナ」で非常に印象的だったのが、以下。

飼い猫だったルドルフはうっかり長距離トラックに乗ってしまって、岐阜から大都会東京の江戸川に降り立ち、見知らぬ土地で途方に暮れていたら野良猫の親分に出会います。意気投合して親分に名前を聞いたら
「俺か?俺の名前は、いっぱいあってなぁ」
「え?イッパイアッテナ、って名前なのかい?」
「そうじゃねぇよぉ。イッパイアッテナなんて名前があるもんか。…でもお前がそう呼びたければ、それでもいいぞ。」

その発想が新鮮だった。

私は本名のほかにも学生時代についたあだ名もなんだか色々あり、バンドだったり役者だったりをやるにあたって “ 川島田ユミヲ ” という通り名を手に入れて、なんなら二十代の頃に働いていたマッサージのお店で選んだ源氏名もあった。

私の名前も、イッパイアッテナじゃん。

インターネット上で発信する場をどうしようか決めかねていた時に、書きかけている小説の続きを書く “川島田ユミヲ” と、風俗で働いていた時の体験談を元に官能小説を書いてみたい “倖(さち)” という当時の源氏名で使い分けて「ふたりいると見せかけて実はひとりでやってます」的な事をやろうと思ったけど

早い段階で、その設定はバラしました。笑


そんな見せかけの使い分けをする以前に、自分の執筆のスキルアップが先なのよ…。笑
あと、最後の文字を「奈」にしたのは、「子」じゃない名前への憧れです。なんか今となってはハズい。恥ずかしい。かっこつけちゃって。かっこばっかつけちゃうの。ついつい見た目から入りがちな性分ですの。

もうペンネーム「イッパイアッテ奈」はやめましたが、あまりにも気に入っているので、今はラジオネームになっています。
TBSラジオの「アフター6ジャンクション」にしかメール送ってないけど。何度か送ったメールを採用して頂きましたが、あれはアガりますね~~~。

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みんな学生時代のあだ名ってなにかしらあったりしたでしょうし、なんなら家族といる時、友達といる時、仕事の時と、みんなTPOで声のトーンとか話す話題だったりとか、人格の使い分けとかする事、ないですか?

もしかしたら私は幼少時代から受けていた母親からの虐待だったり、風俗で働いていた事とか色恋的な事も含めて(不倫してたとかじゃないよ)、人には言えずに秘密にしている事が多かった、むしろ秘密にしている事が好きみたいな側面があったので、その反動で「どれが本当の自分なんだ」って悩んでいた二十代だった。
三十代になって役者をやめて環境も変わり、人付き合いの面でも色んなお別れや出会いがあって
「どれも本当の自分なんだ、むしろその使い分けは正しいんだ」
って思えるようになりました。

その人格に名前がついているとしたら、みんなイッパイアッテナなんじゃないかな。One For All, All for イッパイアッテナ。

<完>

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今日はいつもより短めですが、最後までお読み頂きありがとうございました。

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名前の由来

ハードルがあるのは障害者だけじゃない。「私たちは健常者だから」と言うそこのあなただって、職場や家族間での対人関係だったり病気したり大変な事(ハードル)が沢山あるでしょ?という意味で、エッセイのタイトルは「世の中全員、障害者。」と言います。おススメ&サポートして頂けたら嬉しいです。