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映画『VAiN』-Anfang-誰の願いが叶ったのか

自主制作映画『VAiN』スピンオフ-Anfang-

遂にスピンオフ-Anfang-が公開となりました。
沢山の方に観ていただきたい。
それが制作に関わった全ての人間の願いです。
この記事では、3人の登場人物・スピンオフの
裏側に言及していきます。


皆さんの”感想”から生まれた

製作陣、試写会、本上映、追加上映、YouTubeチャンネルのコンテンツと
色々な方に観ていただく中で
『木野と瀧川の対決はなかったのか』
『柏木サツキは、なぜあの結末を迎えたのか』
こんな感想、意見をもらいました。ならば本作の続編という立ち位置で形に出来ないか…
これが原点です。
つまり今作が世に出たのは、皆さんのおかげと言っても過言ではありません。

ストーリー”若干のネタバレ含”

物語は、吾妻ナツ自殺後からスタート。目の前で泣き崩れる吾妻リサをただ見ることしか出来なかった、そしてその原因を作ってしまった後悔と虚しさだけが木野を突き動かす。事件の真相の鍵は、担当マネージャーである瀧川であると確信し、単独捜査する。手掛かりを掴もうとした矢先、木野の目の前で滝川は倒れる。そして瀧川の回想として、柏木サツキのキャラクターそしてなぜあのラストを迎えたのかが明らかになる。。。

たとえ同じ結末だとしても、それまでの過程が深掘りされていると見方がまるで変わって来る。そんな映画や作品が好きなので非常につくり甲斐がありました。
監督として1度も『VAiN』がハッピーエンド、バッドエンドとも断言したことはありません。観てくださった方が決めてくれたら良いのです。

木野(石村二郎)

Q.どんなキャラクターか
I.不器用で愚直、その場の感情を隠しきれない真っ直ぐな男

Q.役作りで気をつけたこと
I.『VAiN』の事件が起こる前も、木野は大きな過ちを犯しそれが原因で家族と離れ離れになった過去も持っています。ふとした時にそれを思い出す、どこかいつも過去に囚われている。過去の亡霊に取り憑かれている雰囲気を意識しました。

Q.注目シーン
I.最後の夕方のベンチで、瀧川と最後の対決を繰り広げるところ。
分かり合おうとしても、やはり分かり合えない葛藤

Q.制作チームとの今後
I.予測不能なクリエイティブチームだから、次に何をやるかは分からない。でもまた参加したい。映像美や作品に対する姿勢を物凄く信頼しているから。

柏木サツキ(田邊姫佳)

Q.どんなキャラクターか
T.有名俳優の家系に産まれ、厳しく育てられた。女優業は父からの薦めであり自分の誇り。ただ誰よりも父に認められたい一心。だからこそ人知れず”本物”を目指した。しかし、その反対にナツのように弱みさえ応援してもらえるような存在を憎み、どこか憧れている。

Q.役作りで気をつけたこと
T.私は、サツキ派の人間です。努力は人に見せず、静かに裏で努力をする。共感できる部分が多いキャラクターだった故に、自分の感情を優先し過ぎないようにしました。そこのバランスが難しく、楽しくもありました。

Q.注目シーン
T.広場での瀧川との決戦。2人はお互いを軽蔑しているように見えますが、その裏では双方の意見に正解もあると分かってもいます。そう感じました。ただ正当化するために憎み合ってしまい、それはお互いがどこか満たされない寂しい存在だからなのかもしれません。あの結末はどちらも望んでいなかったはずです。

Q.制作チームとの今後
T.山中一平監督率いるVAiN制作チームの作る映像美やメッセージ性、妥協の無さは本当に尊敬していて、今回柏木サツキという役で参加できたことが本当に嬉しかったです。今作のように観る人で受け取るメッセージが異なる作品をもっと観たいです。ショートドラマなのか、写真なのか映画なのか、もっと多くの媒体で世に出して欲しいと願っています。そしてご一緒させて頂きたいです。

瀧川(山中一平)

Q.どんなキャラクターか
Y.世の中に絶望し、世の中の理不尽を憎んでいる。頑張っている者こそ”主役”になるべきで、賞賛を得なければならないという強い信念を持っている。一方自分には持病もあり、何も期待していない。ただ今作の”吾妻ナツ”のような努力家を応援しているだけだ。しかし、その異常なまでの信念が、物語をより悪化させ発端となる。

Q.役作りで気をつけたこと
Y.自分は今回監督もしているので、より一層緊張感を持ちながら撮影に臨みました。誰かの演技に対し、こうしてほしいと依頼している自分の演技でグダる訳にはいかなかったので、”瀧川”のシーンは全て殺気だっていたと思います。そして何より自分も瀧川の意見に賛同しています。彼が選んだ道は間違っていましたが、努力している人間こそ日の目を見るべきという意見には大賛成です。

Q.注目シーン
Y.作品を通して全てが、注目シーンです。こういう回答は望まれていないだろうけど、全員で作り遂げたことが素晴らしいことなのです。

Q.制作チームとの今後
Y.およそ1年半、全員で燃え尽きるまで取り組んできました。好きでやっていることなのでと言えばそれまでですが、苦しいことや大変なこともありました。しばらく休憩です(笑)でもこんなシーンを皆で撮ってみたいという案は何個か実はあります。皆のコンディションを見ながらですね。きっと忘れた頃にまた皆で”ヤバい”と思える大型プロジェクトやりたいですね。

最後に

大袈裟ではなく、本当に沢山の奇跡が起きて作品が世に出ます。
是非何度も観てやってください。それが純粋な”願い”です。
シリーズを通し、製作陣全員が人生の分岐点になったであろう作品に携われて改めて感無量です。この物語が、あれに繋がったといつかまた言えるその日まで。

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