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ISSUE.03「お茶と旅」~長崎雲仙~リトアニアから帰国の友人と再会・タネト訪問編

12月17日、朝6時に家を出た。
まだ真っ暗な中、セブンイレブンで眠気覚ましのコーヒーを買って車に乗り込む。今から長崎県大村まで2時間半ほどの道のりだ。

2週間ほど前にリトアニアから帰国した友人が、神奈川の実家でコロナの隔離を終えて佐賀・長崎に来るとSNSで知った。彼女は、私が2019年の誕生日に千葉県の瞑想センター・ダンマーディッチャに行ったときに隣のベッドだった瞑想仲間?である。それからお茶したりSNSでDMしたりなんだか縁が続いている。(瞑想センターでの話もおもしろいので今度書こうと思う)。

その麻実さんが、3ヶ月のリトアニア滞在後、九州に来るというから会おうということになった。ただお互いの都合上、関東へ帰る日のフライト前の2時間ばかりだったけど。

窯元で買った器とか皿が詰まった超重そうな荷物、空港の駐車場で。

麻美さんは、その持ち前のアクティブさを発揮して佐賀〜長崎の窯元を電車、バス、ママチャリなどを駆使して回っていた。

佐賀を中心に、伊万里、唐津、有田、波佐見あたりの窯元を調べて訪ねたらしいが、全部でいくつ行ったのかわからない。山奥の方まで入ってくから、バスの時刻優先で食べるのも後回しというストイックさ。マイナーな歴史資料館にも足を運んで焼き物の歴史にも理解を深めていたしこの人のポテンシャルが計り知れない。笑。さらには職人や販売員と話して地域ごとの人の性質の違いを観察して、「○○地域は女性が強い。プライドが高いのかな?△△って、思い切り嫌味を言われたよ!」などと、現地のおばちゃんのことを冷静に分析していた。さすが。

若い女性がひとりで田舎の窯元にやって来ることは珍しいだろうから、なんで窯元巡りをしているのかを聞かれるらしく、話の流れで「最近リトアニアで結婚して……」という近況を伝えるとおおかた「めでたいから持ってけ!」と祝いに皿を渡されたらしい。いいな、それ。笑。

ま、いろいろな話をしたのだが、私たちは再会を果たし、元ラブホテルの安宿からの喫茶店でモーニング、長崎空港と、フライトまでの短くも濃い時間を共有したのだった。(リトアニアに移住するらしいので、次会えるのはいつになるかな?)

長崎空港のXmasフォトスポットで。くまと私たち。

雲仙のオーガニック直売所「タネト」へ

去年からずっと気になっていた場所がある。
オーガニックの野菜などを扱う「タネト」という直売所。今年の9月に”種と旅と”というタネトと青果ミコト屋が主宰する、「種と農について共に考え、それぞれの土地の在来種を味わう9日間の祝祭」というイベントを紹介した記事を書いたことがきっかけでいつか(早く)タネトに行ってみたい!と思っていたのだ。

ついに来た〜!念願のタネト!

麻実さんと長崎空港で別れたあと、夕方から雪予報だったので福岡までの帰路も気になってはいたが、「せっかくここまで来たら……」という欲に押され、大村から南下して雲仙まで行くことに。意外にも1時間弱かかって到着は13時すぎ。まず、種を採取したあと乾燥させた枝の束が玄関口に飾ってあって、そういう光景が「タネトに来たんだ」と思わせる。

人参だったかな?の種取り後の姿

わくわくしますねぇ。はぁ……(感慨深い)。

そもそもタネトは、オーガニックベースの奥津爾(おくつちかし)さんと典子さんが、雲仙に引っ越してから数年後に始められたお店。東京の吉祥寺でオーガニックベースというお店と活動を長年されていて、東京在住の頃に雲仙の種採り農家の岩崎政利さんとの出会いから移住を決意されたのだそう。私個人的には、chalkboyとのつながりでミコト屋さんや奥津さんの活動を間接的に知っていたので、典子さんの著書『台所の学校』を買って読んだりしていた感じです。

タネト
雑多で井戸端のような直売所。オーガニックかつプラフリーベース。市内自家採種の在来種野菜が軸、ほぼ農薬・化学肥料不使用。
︎︎長崎県雲仙市千々石町(ちぢわまち)丙2138-1
器、古本、焼き菓子
10:00~16:00営業|水休
ランチ|金~火

taneto_unzen

さっそく店内に入ってみると、まあ明るい!
広さや奥行き感は、なかなかSNSや画面上ではわかりづらかったので実際に訪れてみて距離感がつかめたというか。野菜たちの量もあるし、なんというか生き生きとしたフレッシュさや息づかいが伝わってくる。「新鮮なものを売る直売所って、こういう生きた感じがするんだ……!」とちょっとした感動のような。単純にうれしい。

写真の奥が入口。広々とした店内に所狭しと商品が。

タネトは今年から「プラゴミ廃止」を宣言して、ビニール袋に包まれた売り方をやめて、別の方法に変えている。例えば新聞紙やチラシを使って袋を作ってそこに野菜や果物を入れる。葉物は水に直接浸けて、鮮度を保つ。お渡し用の袋はお客さんが持ち寄った紙袋を使っていたり、再利用できるものをなるべく(ほとんど)使っている。本当に、地道な取り組みが素晴らしいんです。

ボウルに水を張って、シャキッと新鮮なまま販売する。

ん〜じっくり見てまわると1時間では足りないなぁ。
野菜以外にもパンもあるし、お茶もいろいろ種類豊富……!お茶ハンター?として活動し始めた私にはここでの収穫は大いに期待できそう。と考えていたら、目の前でお茶を並べる農家さんらしき人がいらっしゃった。後ろから覗き込むように見ていると、その農家さんが声をかけてきた。

書きたいんだけど、もう腰が……
つづきはまた次回!

good night.


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