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留学半年

2023年9月19日に渡英したので、2024年3月22日の今日は渡英半年と3日記念日である。長い半年であった。楽しいかと聞かれれば楽しい毎日を過ごせているとは全く思わない。だけれども、成長しているかと聞かれれば、成長していると言えるだろう。勉強でのストレスは限界値を突破して、もうどうなっているかが分からないから、生活面でのストレスについて語ろうと思う。留学をする前によく聞いていた話として、食事が合わない、気候が合わない、生活スタイルが合わないなどがあった。

食事面に関しては、私は食事つきの寮に住んでいるため、否が応でも‘英国料理‘というものを食べているのだと思うのだが、特段不満はない。言うのであれば、野菜が少ないことぐらいである。八宝菜とか、煮びたしとか、きんぴらごぼうとかが恋しい今日この頃である。スーパーマーケットなどで販売されている、菜の花にしんやナムルといった、野菜の総菜が英国のスーパーマーケットにはないため、食堂で大量の生野菜を皿に盛り、ウサギのごとくもしゃもしゃ、バリバリと食べている。渡英して3ヶ月くらいの時期は、毎日同じサラダと付け合わせのドレッシングに飽き飽きして、見るだけで胃の内容物がこみあげてくる気配を感じていたが、慣れというものは恐ろしいもので、半年も同じ野菜を食べ続けると、味何ぞなんにも思わなくなるのである。食事とは楽しむものから栄養補給へと変わるのである。食事を楽しみたいのであれば、味で楽しむのではなくて、人と話しながら食べることで楽しんだ方がよい。満足度が個人的に高い。

気候は些か苛まされた。英国は緯度が高いため、冬場は日照時間がとても短いのである。12月には一日8時間くらいという日本人にとっては驚きの短さである。それも、太陽が見えればいいのだが、雲がかかっていて、なんとなくどんよりとした曇り空の毎日である。これが、思いのほか精神的にダメージを与えてくる。太陽が見えないと、精神的に不安定になるという話があることは知っていたが、元来インドア派の私は、どうせ屋内にいるし、関係のないことだと高をくくっていた。朝、暗い中登校し、日が落ちてから下校する毎日を送っていると、なんとなく鬱々としてくるようになった。それがクリスマス休みと重なり、誰とも会わない、話さないという毎日となると、なんとなく気が滅入ることが多くなり、朝、起きられないことも多々増えた。太陽が見えないため、体内時計がくるっていたのかもしれない。元旦に、久しぶりに太陽を見たときに、あー太陽だと嬉しく思ったのを覚えている。今年の冬はもう過ぎ去ったけれども、8か月後にまた訪れるため、なんか対策を考えておきたい。

生活スタイルは、もうなんなんだという感じである。禁止されているのに、深夜に音楽をかけて踊り狂う人。トイレをすぐに詰まらせる人。シャワー室で排便する人。大麻やタバコを吸いすぎて、寮の敷地内で嘔吐している人。私の価値観には合わない人のサンプル数が格段に増えた半年であった。どこまでを文化の多様性として許容するべきなのかはわからない。これが個人の性質なのか、出身国の文化なのかは知らないが、これが文化ですと主張するのであれば、人に迷惑をかけることを良しとする文化の詳細を聞いてみたいものだと感じている。渡英してきたときは、トイレの詰まりにげんなりしていたが、今は、詰まっていないトイレを見ると嬉しく、ラッキーと思うので、人の対応力とはすごいものだと思ったりもするのである。

日本に帰国するチケットを9月に購入済みで、パソコンのホーム画面に表示して、帰国したら何をやろうか考えている毎日だが、あと3ヶ月、生き延びたいと思う。

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