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【2023 第2回イノトーク(6/6)】

テーマ:『新しいものを生み出すためのプロトタイピングとコミュニケーション』
講師:S&D Prototyping株式会社 代表取締役 三冨敬太氏

第2回イノトークのテーマは「プロトタイピングが持つコミュニケーション効果」です。今回はプロトタイピングについて1、コミュニケーション促進効果 2、プロトタイピングの実施タイミング・方法 3、共創参加意欲の促進効果、という3つの観点から考察します。

プロトタイピングが持つ効果の1つとして、コミュニケーションの促進があります。抽象的な言葉だけでの議論は共通認識を形成することが困難な場面もありますが、何か1つ可視化できるプロトタイプを作ることでチーム内での認識が統一されやすくなります。つまり、プロトタイプが共通の言語単位となり、チーム内でのコミュニケーションが円滑に行えるようになります。

実際のイノトークの様子

チームの議論を活性化させてくれるプロトタイピングですが、アイデア発想のどの段階で行えばいいのか、またその実行のタイミングと方法も重要です。ポイントは、①早い段階で行う、②安く行う、③反復的に行う、④多様なアイディアを並行して試す、という4点です。早い段階から、簡単なプロトタイピングを複数試しながらアイデア発想を行なっていくことが、優れたアイディアを生む秘訣でした。

次にチームメンバーの共創参加意欲を引き出すためには、高完成度のプロトタイプと低完成度のプロトタイプ、どちらを提示すべきでしょうか考えます。相手を巻き込むための基本原則は、①相手の専門性を理解した上でその分野を開けておく、②相手の性格を理解し提示するプロトタイプの質を調整する、③伝わりにくいものは避けるというものです。

つまり、その人が提案されるプロジェクトに参加したいと感じるモチベーションは、プロトタイプの完成度によって変化する可能性があるため、その人に適したプロトタイプの質提供することが共創参加意欲を引き出す上で重要だといえます。

プロトタイピングはアイデア創出において大きな役割を果たしてくれます。その効果をこれからのワークショップに活かしていければと思います。

2023年度i.school通年生
立教大学法学部国際ビジネス学科
茂里周平

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