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まだ見ぬ1冊を思う

福岡の文学フリマに出る。そういえば東京の文学フリマのことを忘れてた。行ってもいいもんだろうか、悩ましい。

文学フリマに出る、ということは何か売る物が必要だ、ということ。そこで同人誌的な文庫を作成しようと思っていたものの、何か気が進まないところがあった。

自分の好きにできない、感。

いろんな印刷会社の入稿の方法を見るに、白黒だけだといくら、カラーが入るといくら、カラーが入る場所がここならいくら、とこまけぇ。話がこまけぇ。

それに、印刷代を考えれば作る本は1冊にまとめたほうがいい。けれどわたしはエッセイを書き、同じ頭で小説を書き、その手で写真を撮っている。絵も描く。意味分かんない。これ全部一冊にしようとしたときに、表紙がイメージできない。わけたい。大きな本が1冊あるよりも、小さな本がいっぱいある方が嬉しいんだけどなぁ。

もやもやしていた7月頭のわたしはそれでも、8月後半に入稿すればお手頃価格でかっこいい文庫が作れるじゃないの、とのんきにしていた。けれど季節は流れ、もうおBONが来ている。おBONは実家に帰るので、原稿は進まない。8月後半入稿はどうやっても、何があっても、無理である。

ここで現れるのがお手製本だ。


ある時期、zineを作ってみたいと思ってた頃に買ったこの本。その頃わたしは自分が世に出したい原稿を持っていなかった。原稿が多少ある今読むと、すごく現実的に思えた。そして今のわたしにはいつもより時間がある。

今 書きたいのは、ショートショート。短い小説をたくさん書きたい。クリエイティブライティング講座の場で作ったような、短いお話を形にしたい。

少しだけ、自分の作る本が見えてきた。

手仕事、と言えるものを作る夏。

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