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実習中にカウチサーフィンで世界一周中のチェコ人を家に泊めた話

Googleフォトは優秀で、過去の写真を定期的に「◯年前の思い出やで〜」と通知してくれる。

そのお陰で、ふとした時にも◯年前はこんな事してたのか〜と懐かしくなる。

そこで「3年前の思い出」として見出し画像の写真が出てきた 

 

3年前は理学療法学生4年生で10週間の長期実習真っ只中だった。

実家からは通うには少々遠かったので、病院の近くに家を借りて一人暮らしをしていた。

そんな実習中に、登録していたカウチサーフィンに自転車で世界を旅しているチェコ人から連絡が来た。

ちなみにカウチサーフィンとは、

「宿泊や現地の人との交流を目的に、ホテルや施設ではなく自分の家を宿泊先として、旅人などの旅行者に無償で提供するサービス」

旅人のマッチングアプリって感じかな?

で、当時僕も旅とかしていたし、まぁそんな人たちと繋がれたら面白いなぁくらいの気持ちで登録していたら、まさかの本当にメッセージが来た。

実習中だったけど、ちょうど一人暮らし中だったし何より面白そうという好奇心しかなかったので、すぐに連絡を取った。

その時は中国?モンゴル?あたりにいたらしく「◯日後に日本へ行くので泊めてくれませんか?」と聞かれて「いいよ〜」と返信して、何度かやり取りをした。

 

会う日は実習を終わらせて、集合場所のセブンへ向かうと旅用にカスタマイズされた自転車のそばに立っている外国人がいた。

声を掛けると「Hi Daisuke?」といかにも外国人っぽいノリで聞いてきて、僕も英語の授業で毎回やっていた定番の挨拶を交わす。

とりあえず住んでいたレオパレスまで歩き、つたない英語で会話していると、どうやら腹が減っているらしい。

「何食べたい?」と聞くと「SUSHI!」と即答する。

やっぱり寿司は外国人に人気らしい。

ちょうど家の近くに気になっていた回らない寿司屋があったので行ってみる。

店に入り僕ら二人が席につくと、大将も外国人のお客は珍しいのか気さくに話しかけてくる。

僕が、他己紹介して出会った経緯を話すと、常連らしきお客さん数名も興味津々だ。

そこからは、彼を中心に会話が繰り広げられる。

あいにくその場に英語が得意な人がいなかったので、翻訳アプリを使いながら話す。

「トリリンガルなんだ〜」とか「これから日本を北上して次はカナダに行くんだ〜」とかこれまでの旅のエピソードとか。

「実は大学職員でなんちゃらの研究をしているんだ〜」と執筆した論文も見せられたけど、何かすごいのはわかるけど内容はさっぱりだった…

みんなで「日本でどこか行きたいところはあるの〜?」と盛り上がっている中、大将はオススメを握ってくれて、どんどん出してくれる。

先日は韓国にも行っていたという事で、箸の扱いは意外と上手い。

そして寿司よりも、ガリを気に入っていた。

あと、湯呑みで飲む温かいお茶が新鮮だったようだ。

そんなこんなで2時間くらいだろうか、そろそろ帰ろうと会計をしようとすると大将が明らかに安い値段を提示してきた。

えっ?

回らない寿司で2人で結構食べたはずなのに「楽しかったし、いいから、いいから」とまけてくれた。

最大限の敬意を払い、大将に感謝の言葉を述べ最後に写真を撮った。

 

そして家に帰ると、また2人で話した。

「これがシャンプーで、これがボディソープね」とか教えてあげたり、普通に友達が泊まりにきた感じ。

ホントならもっとでも話したいところだったけど、彼も翌日は100km以上漕がないといけないと言っていたし、僕は翌日が実習最終日だった。

しかも、症例発表のスライド作成もまだ終わっていない。

彼は爆睡し、僕はなんとかスライドを仕上げて、翌朝は病院の前まで一緒に行った。

別れ際に「ダイスケも是非チェコに来た時は連絡しなよ!僕の家族にも会わせてやるよ!」と言ってくれた。

 

今思えば実習中に、よくもまぁこんな事してたなぁと思うが、楽しかったし友達が出来たし良かった。

人によっては、見知らぬ外国人と会ってしかも家に泊めるだなんて理解できないかもしれないが、僕も海外に行った時は見ず知らずの人にお世話になったりしている。

誰かにやったことは、また他の誰かから受け取る。

そうやって回っている。

まぁ時には危険なこともあるかもしれないが、それも含めて楽しめばいい。

そのうちこうやってネタになる。

 

そんな事をGoogleフォトが思い出させてくれた。

久々に彼にも連絡してみようか。


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