アイヌの隣人として、ウポポイができる前に思うこと
2013年9月、私と廣川は白老のポロトコタンにいた。
その前年、国立遺伝研究所などの研究チームによって、アイヌ人と琉球人が遺伝的にもっとも近いことやアイヌが縄文人の系統をよく残している※ことが明らかになり、アイヌの狩猟採集や交易に関する資料に興味が尽きなかった私たちは、ボランティアガイドのおじさんに1時間以上も解説をしてもらっていた。そして、ふと自分のことを言いたくなったのだと思う。たしか弓矢で使う鷹の羽根がアイヌの交易品として重宝されたという話のときだ。
「そういえば、う