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あなたにaikoを聴いてほしいたった1つの理由


みんな最近どう?aiko聴いてる?
「aikoの詩。」発売から一週間ほどが経ちました。

あなたは普段、何を聴くんですか?
ちゃんとaiko聴いてますか?

特に若者は何を聴くんですか?
僕は23歳ですが、流行りがよくわかりません。

とりあえずさ、aiko聴きなよ。


あのな、クリープハイプとかyonigeとか聴いてる場合じゃねえ。yonigeがアボカドぶん投げる曲書いてるけど、aikoはアスパラって曲書いてるからな。アスパラ好きでもないのにだぞ。

あいみょんでも許されないからな。大体あいみょん聴くやつは他に何聴くんだ?西野カナとか加藤ミリヤとか聴いてる場合じゃないからな。大塚愛でも奥華子でもないぞ?まず奥華子とか知ってんのか?とにかくまずはaikoだ。先人aikoを聴いてからあいみょんにたどり着け。

あとはマイヘアとか言った日にはぶん殴るぞ。「aiko聴くと暗い子に思われる」だって?えっ、よくわかんないんだけどaikoって暗いの?「ぶったりしてごめんね 愛しくて仕方なかった」とか「それ あたしがあげた服だよ」って言うから?


とにかくさ、aiko聴いてってこと。

しかしここまでaikoを推す僕ですが、aikoを愛しているときに実はやるせない気持ちになる瞬間があります。

その瞬間とは、僕はaikoと共に成長してきたわけではないことを実感したときです。


aikoは今年で44歳。よもぎ23歳。21歳差です。

aikoがどんな過程を経て今の位置にいるかをしっかりと認識できていません。昔に生まれたかったとは思わないですが、aikoの話となれば別です。

Twitterで40代や50代のジャンキーを見つけてしまうと本当に羨ましい気持ちになるんです。この人たちはaikoと一緒に歳をとってきたんだって。たくさんのaikoを知っているんだって。

僕の知らないaikoがたくさんいる。そんな事実は耳を塞ぎたくなります。心底嫌です。無理。

デビューしたての無邪気なaikoを見たかった。新曲やアルバムをどんどんリリースするaikoの勢いを感じたかった。aikoのオールナイトニッポンを生で聴きたかった。aikoと一緒に歳をとりたかった。変わってゆくaikoを見ていたかった。


でも僕は愚か者です。

aikoと一緒に歳をとりたかっただなんて。こんな叶わぬ願い、aikoに若返ってほしいって言ってるようなもの。こんなのaikoに読まれたら怒られる。悔しい思いをさせてしまう。

aiko、エゴサの鬼ですから。この記事読んでないとも言い切れないところがaikoの怖いところです。本当に。でもaikoのそういうところがあるから、aikoの記事いくらでも書こうと思えます。


前置きが長くなりました。
僕が今日一番伝えたいことを述べます。

それは「aikoが歌うのをやめる前にaiko聴こうよ」ということです。

ただそれだけです。物事には終わりが付き物です。出会いがあったら別れがあるんです。安室ちゃんが引退しました。嵐だって活動休止です。あなたはそれを予想できていましたか。砂時計の砂はいつか必ず落ち切るんです。


aikoもいつかは歌わなくなる日が来ます。

いつかは新曲を出さない日がやってきます。紅白もCDTVもMステも出ません。タモリさんと話す緊張したaikoも見れません。林檎と話す嬉しそうなaikoも見れません。平井堅やコブクロ黒田と身長を離される小さいaikoも見れません。星野源とaikoの登場ポーズが一緒だったと憶測することもできません。天童よしみやMISIAと戯れるaikoも見れません。ユーミンを見て涙するaikoも見れません。曲の終わりにうなじが見えるほど深いお辞儀をするaikoも見れません。

もうライブをしない日もやってきます。どのホールにも、どのアリーナにもaikoはやって来ません。ゼッペに立つaikoも見れません。茅ヶ崎のaikoも見れません。ステージの端から端まで縦横無尽に駆け回るaikoも見れません。心地よいステップを踏むaikoも見れません。aikoの弾き語りも聴けません。aikoと目が合うこともありません。aikoが指さしてくれることもありません。aikoが頷いてくれることもありません。最前列でaikoに触れることもできません。MCでaikoと話すこともできません。コールアンドレスポンスもできません。アンコールもできません。ビーマスで叫ぶこともできません。鏡の合唱もできません。「それがライブ」も言えません。次の日の筋肉痛もありません。全部全部、いつの日かなくなります。

aikoに会えば、aikoを一目見れば、aikoの声を聴けば、日々の悲しかったこと、怒ったこと、嫌な出来事をaikoが全部洗い流してくれる。

綺麗になった体の穴という穴に、今度はaikoが入り込んでくる。身体中が、頭の中が、aikoだらけになる。aiko以外のことを考えられなくなる。ライブに足を運ぶたびにaikoは二度と味わえない経験をさせてくれる。

でもそんなaikoも、僕の、ジャンキーの、あなたの世界からいなくなります。いつかは。必ず来ますその日は。

そりゃ僕も書いてて辛い。ぶっちゃけ涙目で書いてる。そんなこと1ミリも想像したくない。


僕は去年、LLP20の東京最終公演に参戦しました。その日のaikoも絶好調のMCだったのですが、aikoは急に声のトーンを下げ、神妙な面持ちでこんなことを言いました。

こちらのライブレポートからの抜粋です。武市尚子様、引用させていただきます。

「またこうしてステージに立てるのが本当に嬉しいし、こうして歌えていることが本当に楽しいです。本当に本当にありがとうございます。なんかちょっと真面目な話というか、ちゃんとした話をするんやけど……、人って死ぬじゃないですか、いつかね。いつか。あのな。あんまり暗い話として深刻に受け止めへんでほしいねんけど……。でも、いつか私も歌えなくなるときが来ると思ったりするの。だからね、こうしてみんなの前で歌って、みんなと過ごしている時間がたまらなく気持ちいいんです。こんなに幸せなことがないの。だから、歌えなくなる日がすごく怖いの。そんな日が1日も先に伸ばせるように、みんなとこうして一緒に時間を過ごせることが私の生き甲斐やから、一生懸命続けたいなと思うし、みんなの中にも、ライヴに来てくれたことが、楽しい思い出として残ってくれたら嬉しいなと思うし、ライヴに来たいなって思ってほしいし、めんどくさかったり嫌なことや些細なことが1個1個楽しく進んでくれたらいいなと思ってます。私はいつもみんなからそういう気持ちを貰ってます。だから、私もみんなにそういう気持ちを伝えていけるようにもっともっと頑張りたいと思いますので、これからもよろしくお願いします!」

先ほど僕は「aikoもいつかは’’歌わなくなる日’’が来ます」と言いました。

違うんだよね。''歌えなくなる日’’なんだよ。

aikoは歌える限り、僕たちに歌声を届けてくれる人のはず。aikoが歌うことは、僕たちの生き甲斐であって、そしてそれはaikoの生き甲斐でもある。

ずっと歌姫であってほしいけど、胸を体を引き裂くような別れの日もいつかは必ず訪れる。だからこそ、大切な今にしたいというaikoからのメッセージだと解釈して、その日のライブも僕は全身全霊をaikoに捧げました。


思えばここ1年、aikoは走り続けていました。

1年前の6月6日に「湿った夏の始まり」リリース、そのアルバムを引っさげたライブツアー「LLP20」、そのさなかに夏の茅ヶ崎でフリーライブ「LLA6」を開催、そして「LLP20」が終わりに近づくにつれ「LLP21」の発表。

aikoの勢いはとどまることを知りません。全てのツアーが終わったかと思いきや、シングル「愛した日」の配信。最後には「Zepp Tokyo 20th Anniversary aikoの時。おめでとゼッペちゃん!! 」と題して(長い)、Zepp Tokyoで2日間ライブを開催し、aikoは駆け抜けてくれました。

いや終わりはまだです。FM802開局30周年を記念して、上はKANから下はOfficial髭男dismやマカロニえんぴつまでもが協力した「メロンソーダ」の製作、そして記憶に新しいaikoの20年間を詰め込んだaikoの人生のアルバム「aikoの詩。」の発表。


もう一度言いたい。
これを1年でやってのけた歌姫である。

aikoはどこまで僕たちを夢中にさせてくれるんだ。告知がなくて情報に飢えているときだって、アイコメ(aikoから届くメール)がある。

aikoは誰よりもファン思いで、僕たちが想像できないところでファンのことを考えて、支えてくれている。だから今のaikoを愛することが、aikoに対する最大限の努めになるはず。


僕はaikoを愛することをやめない。

aiko、聴こう。



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