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アートを言葉で説明すべきか

ビジネススクールででロジカルシンキングを学び、20代からはグラフィックデザイナーとしての仕事もはじめたことでデザインシンキングがそこに加わり、30代後半くらいからの仕事で感じていた2つの思考法の違和感や疑問を、最近はアートシンキングが埋めてくれています。

そんな中でタイトルにひかれて買った、この本。ネタバレになっちゃいますが・・最後まで読むとまずこのタイトルと装丁に気持ちよくだまされます。でもたしかに著書の方が言われているように「アート的な考え方をロジカルに説明するパラドックス」は自分も悩んでいた部分なので、この本を読んだことでその部分はスッキリしました。

「体験を伴わない言葉は感動をうまない」というような指摘が若宮さんの著書にあります。

若い時にはわからなかったアートを最近面白いと思えるようになってきたのは、自分の中に積もり積もった思い出と体験の引き出しが増えたからかもしれません。

そういえば・・・ポートランドにいた頃、ギタリストの友人が連れていってくれるバーがありました。そこは月曜日になると地元アーティストが集まる店。土日に仕事して月曜日はオフということが多いらしく、酒飲みにきたミュージシャン同士が遊びでジャムセッションをするような場所でした。セッションといっても、不思議なものが多く、例えばドラムが2人いて、その音に詩人やラッパーが即興で言葉をのせていく。中東の見たことない楽器の奏者、詩の言葉を受けて雷鳴を模したドラが鳴る、みたいな自由で楽しい表現の場でした。自分はファインアーツよりも音楽方面での影響が強いんだなぁ・・とか思い出しながら読ませてもらった一冊でした。

この本とあわせて、最近でた「ぐんぐん正解がわからなくなる! アート思考ドリル」」もおすすめです。こちらはドリル形式なんでワークショップを体験できます。


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ハウ・トゥ アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法(2019年、若宮和男、実業之日本社)



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