【#短編小説】東京エナジードリンク
私の恋人が、寝る前だというのに冷蔵庫からエナジードリンクを出してきやがった。
「マジかよおまえ」
「マジの大マジよ。今の私には、ソファからベッドに移動して眠りにつこうとするためのエナジーが必要なんです」
「百歩譲って移動のためのエナジーはわからんでもないが、眠りにつくのにエナジーはいらんだろ」
「追加で、五万歩くらい譲ってくれない?」
「それでもわからん」
明日は早起きしてデートにいく約束だろう。だから、久方ぶりのお泊りにも関わらず酒も飲まずにパジャマを着たんじゃない