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海外暮らしでも楽しめる 書道に向き合う時間

Vol.120

手軽に日本文化を海外でも楽しめるのであれば、書道を推奨したい。
なぜ手軽でおすすめなのかも含めて、大人の書道はかなり推しだ。


書道をはじめたきっかけ

イタリア暮らしも長くなってきただけでなく、PCでの作業が当たり前になり、ある時自分の字の汚さに驚いたことがある。驚くというか、読み返せないという自体が何度かある。
日常の一環で日記があるのだが、あまりに自分の字が汚すぎて過去の日記を読み返せないのだ。なんとも恥ずかしいことだ。さらに通訳をしている時にメモを取らなければならない時ですら、自分の字が汚すぎて読めないという事態を起こした。そこで心に決めたのは、丁寧に文字を書く練習をしよう。
なので大人の再学習としての書道をはじめた。
ペン習字ではなく、墨をすりすりして太筆で半紙に書く書道。

実は手軽な書道

日本の伝統文化として、茶道、華道、書道、剣道、合気道などなど、”道”をゆくものがある。私は運動系の道は極めてはいないが、座の方の道は茶道だけかじった。
大学時代の部活動で”茶釜の会”というのに入っていたので、お茶は何年か学んできた。
しかしながら、お道具などを揃えたりお茶菓子だったりと、なかなか海外で継続するのは難しい。
華道には触れてはいないが、お花屋さんでお花を買って活けるのも、なかなか日本のようにはうまくいかない。
しかし書道なら、硯、筆、墨汁などの道具と半紙があればどこででもできる。
しかも手頃なのだ。
お手本も今ではインターネットでもかなり拾える。

書道はいわゆる”書く瞑想”

この書道にをはじめてから数年経つが、結構良い時間を過ごせるようになった。そして書道の良さは、道具さえ揃えばイタリアでもできる。なので、継続的に書道を続けるられるようになった。週に1時間程度、書に向き合う。心が落ち着き、リフレッシュした気持ちにもなる。

そんな私を見てか、長女も書道をやりたいとなった。日本語を覚える良い機会だと思い、推奨して彼女もやり始めた。そして書き終えたあと、「すごく楽しかった」と。同じくリフレッシュされたようだ。

ジャパニーズカリグラフィーといわれる書道

書道を翻訳するとどうなるか? といつも聞かれるが、やはりジャパニーズカリグラフィーになってしまう。カリグラフィーは多くの欧米人も楽しんでいるが、やはりそこには同じ書く瞑想的なものがあるらしい。

しかしペンではなく、筆をとって書道を楽しむという外国人も今や増えているとか。
日本の一部の書道教室では、外国人向けのクラスがあり盛況である。
そして通う人々からは、漢字と向き合い文字を覚えると嬉しくなるという声もある。
アルファベットと異なり、漢字はその一字に意味を成すからだろうか。
なのでもはや書道はひとつの魅力ある日本文化のコンテンツなのだ。

日本の海外在住者にはぜひとも書道をお勧めしたい。
もちろん日本にいる多くの人にもだ。
心がモヤモヤしている時など、書道をすると意外とスッキリするものだ。

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