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入園からの1年をふりかえる

年度末だ。息子の保育園も、2歳児クラス(満3歳の子たち)のお兄さんお姉さんが卒園を迎えた。

それぞれ分厚いアルバム?みたいなのを手にしており、それはおそらく先生方が用意してくれたプレゼントなんだろう。

息子の園は小規模で、異年齢の子どもたちが1日中同じクラスで過ごしているから、自然とほかの子の名前も覚えることになる。みんな人懐っこくて、迎えに行くとわあっと寄ってきては、あれこれ話しかけてくれた。いなくなるの、さみしいなぁ。

1年前、息子が入園したばかりの頃、2歳児クラスの子たちをみて「おおきいなぁ」と驚いた。1年違うだけでこんなにいろんなことができるんだ、と。

しかし1年が過ぎた今、息子はあの頃の彼らと同じような身体つきになっている。できることもずいぶん増えた(入園した当時の写真をみると、赤ちゃんみたいでかわいい)。

慣らし保育が始まる前日、寂しくて泣いたこと。初日、泣いた息子を先生が目にもとまらぬ速さで抱きかかえ、教室の奥に消えて行ったこと。2時間後お迎えに行き、私の顔を見た途端、号泣したこと。

保育園の洗礼を受け、1ヶ月半ほぼ毎日鼻水が出ていたこと。自宅にいる時には熱がなかったのに、登園したらなぜか熱が上がったこと。突然始まった好き嫌い。いつまでも朝泣いていたこと。どれもこれも、まるで昨日のことのようだ。

今では熱はめったに出ないし、朝は笑顔でばいばいできるし、先生やお友達の名前を言えるようになって、今日何があったのかを教えてくれる。あいかわらず野菜は嫌いだけど、彼のできる範囲で頑張っている。年下のお友達を可愛がったり、友達同士で楽しそうにしている様子も増えた。

ああ、過ぎてみればあっという間だったなあ。
慣らし保育の期間、ママ友とファミレスでお茶して「大人だけで食事するのってこんなに楽なん?」と絶句したっけ。発熱を繰り返している時期は、なかなか仕事が進まずやきもきしたっけ。

仕事と育児の両立がうまくできなくて、悩むことの多い1年だった。こんなに小さいのに、預けてよかったのかな?とも悩んだ。自宅保育期間もよく悩んだけど、保育園に通い始めてもまた、悩むことの連続だったな。

今日のお迎えのとき、園長先生に引っ越しの旨を伝えた。市が変わってしまうけど変わらずここに通わせたいと言ったら「ウチとしてはぜひ、卒園までいてほしいと思ってるよ。引っ越ししても通ってくれて嬉しい」と言ってくれた。

先生、こちらこそ、通わせてもらって嬉しいです。先生たちがみんなをかわいがってくれているのがわかります。

1年後、息子はこの園を卒園する。1年後には、私はどんな思いでお迎えに行くのだろう。想像したら今から泣きそうだ。
お兄ちゃんお姉ちゃん、1年間いっぱい遊んでくれてありがとう。

来週からは、息子たちが1番年上だ。小さいお友達がいっぱい入園してくる。「お兄さん」な息子をみるのもちょっと、いやかなり楽しみである。

園の庭先に植わったチューリップが花を咲かせ、風にそよいでいた。

(Day.21)


▽今日の1冊▽

ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

あまりにも有名なエッセイだが、「多様性」について考えてみたいときには、ぜひこちらを読んでみてほしい。

ブレイディみかこさんの、息子さんとの付き合い方が素晴らしい。家庭のなかで常に「対話」している。私も、こんなふうに息子の話に耳を傾けられるようにしたいと思う。

本作で描かれるのはイギリスの問題だけど、経済や教育の格差、人種差別にかんする問題などは日本にも当てはまることで、胸が痛い。

私自身、いち小市民として、これからを生きる子どもたちが「前を向いて歩くことのできる世の中」をつくるために尽力せねば……と思う次第である。

▼昨日の記事。いよいよ手にしたマイホーム。▼


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