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『手土産を抱えて』



波のように何度となく訪れる試練

どんどん大きくなってやってくるそれに
打ちひしがれ

ひとしきり泣いたあと

どこからともなく声がきこえる 


転んでもただで起きるな


すーっと熱が引いていく

乾いた喉が唸る

ゆっくりと視界が明るくなる

ここにきた者だけに与えられた特別なご褒美

見渡すと気付くはずだ

このどん底は 宝の山だと


抱えられるだけ抱えて這い上がれ

もうこれまでの自分じゃない




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