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とんかつ、端から食べるか?真ん中から食べるか?

無性に食べたくなるものに、とんかつがある。

家だと揚げものはなかなか大変なので食卓に上がる機会も少ないけれど、独りのときなどは食べたいと思えば、近所のとんかつ屋さんへ向かう。
何曜日に食べようと決めているわけではないけれど、一度とんかつを食べたいと思うと、その日は他の選択をまったく考えなくなる。

お店のメニューには、他にもエビフライ、メンチカツ、ハンバーグと、これまた時折無性に食べたくなる魅力的なものが並ぶ。一応、メニューを一瞥するものの、やはりとんかつに抗うことはできず、ロースとんかつ定食を注文する。もちろんヒレかつもあるけれど、ぼくが頼むことはほぼない。

粗めのパン粉が好みといったことはあるけれど、特にこだわりもないので特別なブランド豚などである必要もない。とんかつに新しい技法を求めたりもしないので「こんなにうまいとんかつがこの世にあったのか」と、感嘆するうようなものを求めているわけでもない。火が入り過ぎていたり、油が悪いとさすがに困るけれど、まぁ、そんなとんかつに遭遇したことはいまのところないし、ちゃんとした素材で上手に火入れされたものでさえあれば、普通のとんかつで十分。

ぼくは独りのときは基本1日1食だけれど、定食を食べればお腹いっぱいになる。余程お腹が空いているときには、罪悪感に苛まれながらエビフライを2本追加することもある。こうなると子どもにとってのお子様ランチと同じで、かなり気分が上がる。

揚がる〜、いや、上がる〜!

好きな料理を思い浮かべるとき、必ずというほど上位にくるとんかつ。
似たものには牛カツ、チキンカツ、味噌カツなどがあって、これはこれで美味しいとは思うけれど惹かれるかといえば、個人的にその魅力はとんかつの半分にも及ばない。味噌カツに至っては何度か食べたことはあるものの、なぜ?という思いが拭いきれない。味噌ダレが強すぎてとんかつの良さを消してしまう気がするし、それで食べるにしてもせめてタレを別添えにして欲しいと思ってしまう。

とんかつを食べるとき、ぼくはキャベツから食べる。次にとんかつ、ご飯の順でこれを繰り返す。わずかでも急に血糖値を上げないためのささやかな抵抗である。
ところで、みなさんはとんかつをどこから食べられるのだろうか。
端からか、あるいは真ん中あたりからか。ぼくは、真ん中あたりからいただく。テーブルに塩があればそれを少しかけて。なければ、そのままで一口。それからソースと添えてあるからしを少しだけつけていただく。せっかくの揚げたてがもったいない気がするので、いきなりソースをドバドバとはかけない。

完成された料理で、本当に美味しいと思う。優勝である。

今夜は、とんかつに決定だな。

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