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【連載小説】少年時代#6

父ちゃんは今日もゴルフに行くらしい。
ある日曜日の朝、僕はいたずらを仕掛けた。

父ちゃんの車、スバル360の後輪タイヤの下にクラッカーボールを二個置いといたのだ。
クラッカーボールはパチンコ玉ぐらいの大きさで赤青黄とか色が付いている。これを道路や壁に投げ付けて"バーン"と破裂させて遊ぶヤツだ。


僕は二階の自分の部屋の窓からそっと見ていた。

父ちゃんがゴルフバッグを車に積んでエンジンをかけた。
しばらく暖機運転をして車を動かした瞬間

『バーン!! バーン!!!』


"ウッシッシ!大成功!"
僕はベッドの布団の中で大笑いした。


車のエンジンが止まり、父ちゃんが驚いて車から出てきた。
何が起きたか!とばかりに車の下を覗き込んでいる。

やがて、何も異常がない事を確認し再び車のエンジンをかけて行ってしまった。


のいねめ君とようちゃんはこの前家族でエキスポランドに行ったらしい。
だから僕も父ちゃんに言うたねん。

「ねー、ねー、エキスポランドに連れてってーな!」

「うーん、休みの時な、」

「今度の日曜日行こーよー!」

「ゴルフだからダメ」

「いっつもゴルフやんかー!」

「また今度な」


僕の父ちゃんは日曜日いつもゴルフばかりで何処にも連れてってくれへん。

ゴルフは仕事なんだってさ。


つづく

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