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プレゼン資料デザインの極意

こんにちは、株式会社スマートショッピングでデザイナーをしている関です。

この度、9月4〜7日に開催されたICCサミット KYOTO 2023の【SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!】で弊社代表・林が登壇し、優勝いたしました🎉
(⏬プレゼン動画はこちら)

(追加)プレゼンの書き起こしも公開されました!スライド全ページとデモ動画もこちらからご覧いただけます!

今回の登壇のプレゼン資料(プレゼンターの後ろに表示されるスライド資料)作成を担当したのですが、資料作成を通しての学びや気づきがチームメンバーや誰かの役に立つと良いなと思い、noteにまとめます✍️


1.資料作成前に押さえておくポイント

✔️ プレゼン資料≠企画書

資料作成前に意識すべきポイントは、プレゼン資料と企画書や説明資料との違いです。プレゼン資料は口頭プレゼンのサポートで、視覚的な要素を強調します。主役はスピーカーで、プレゼン資料は補助です。一方、企画書や説明資料は文書で詳細な提案を伝えます。詳細なデータや情報が必要です。この違いを理解しないと、情報量が過多な資料を作成し、プレゼン中に見ていても理解が難しくなることがあります。

✔️ メインメッセージに全力集中

プレゼン資料にはスピーカーの話す内容を全て詰め込む必要はありません。重要なポイントを簡潔にまとめ、視覚的に強調することが魅力的なプレゼンにつながります。

重要なポイントをまとめるためには、まずプレゼンの内容から強調すべきポイント(メインメッセージ)を抽出します。今回の登壇では、スピーカーにまず口頭プレゼンの台本を作成してもらい、それをもとに各セクションで重要なメッセージを絞り込み、資料をデザインしました。スピーカーと資料作成者が異なる場合、共通の目標や伝えたいことを確認し合うことが大切です。この認識共有により、スピーカーと資料が一体となり、より効果的なプレゼンが可能となります。

✔️ プレゼン資料は「演出」

「聴衆にどう思ってもらいたいか」を意識してプレゼン全体の構成も考えられていますが、プレゼン資料は文字や写真、デザインなどによって聴衆の気持ちをコントロールする視覚的な演出ができます。

例えば、今回のプレゼン資料内の課題提起のセクションでは「我々が取り組んでいる在庫管理の課題は、実は深刻な課題であることを伝えたい」というスピーカーの意図があったので、このセクションの資料は背景色をネイビーにして重い雰囲気にすることで、深刻で重要な課題であるという雰囲気が視覚的に伝わるようにしました。

在庫管理の課題があらゆる深刻な課題に繋がっていることを説明する資料

また、代表・林の起業当時と現在の想いを伝えるセクションでは、革命をテーマにした絵画イメージを背景に配置することで、社会にイノベーションを起こすために挑戦している代表と弊社の熱意が伝わるような1ページにしました。

代表・林の起業当時と現在の想いを伝える資料

資料のページごとに「分かりやすさ」と「エモさ」をきちんと分けることも大切です。「このページは○○について理解してもらいたいから、図やグラフを入れて説明が伝わりやすくしよう」「この辺りでは聴衆に共感してもらいたいのでメッセージを前面に出そう」といったように、そのページの役割を明確にしてメリハリをつけると、聴衆が飽きないプレゼンになります。

2.資料デザインのコツ

✔️ 1ページに情報を詰め込みすぎない

プレゼン資料を作り始めるにあたってまず問題になってくるのは、1ページにどれくらいの情報量を詰め込むかということだと思います。1ページに文字数や行数の制限を予め考えておくと、聴衆が内容を把握しやすいスッキリとした資料になります。

また、今回の資料作成の際には1ページ辺りの表示時間が大体10~20秒程度になるようにし、その時間内で把握できる情報量に収めるようにしました。プレゼン資料は「読む」というより「見る」資料なので、ページをどんどん切り替えていく資料にすると、プレゼンテーション自体もテンポ良いものになります。

✔️ 基本の「Zの法則」。極論、中央だけ見ていても伝わるレイアウトに

プレゼン資料は人の視線の動きを意識したレイアウトにすると良いです。
基本的な視線の動きとして用いられるのが「Zの法則」です。とは、「Zの法則」とは左上から右下へZを書くように視線が動く法則のことで、その形に沿ってレイアウトをすると、こちらの意図通りに情報を聴衆に見てもらうことができます。

事例のイラストも、Before/Afterを上下に配置し、Z型に視線誘導できるレイアウトに

さらに言えば、10~20秒程度で切り替わるプレゼン資料では、聴衆にはページ全体をZの動きで見る余裕すらないこともあるので、絶対に見てもらいたい重要は要素はページの中心に配置し、資料の中心だけを見ていてもストーリーがわかるようなレイアウトにする手段もあります。

✔️ なるべく写真やリアルなイラストを使う

資料内にはなるべく実写の写真かリアルなイラストを使うと、スピーカーが話している内容の現実感が増し、プレゼンテーションの説得力が強まります

難易度の在庫管理を説明する資料。初期はイラストだったがリアル感を出すために写真に変更

✔️ スクリーン投影でも見やすいカラーと配色

資料内に使う色や配色にも注意が必要です。プレゼン資料は会場でスクリーンに投影されることが多いと思いますが、スクリーンへの投影だと紙媒体やモニターで見るよりもぼやけて見えます。明るい色やコントラスト比の低い配色にしてしまうと、投影された時に見えずらくなるので、投影された時の見やすさも考慮したカラーと配色選定を意識しましょう。

当日会場でスクリーン投影された資料

今回の資料でも、紙やモニターで見る通常の資料デザインよりも濃いめのカラーを使うように調整しました。

おわりに

はじめの項目でも書いた通り、プレゼンにおいての主役はスピーカーであり、あくまでプレゼン資料は視覚的な補助です。しかし、資料もプレゼン全体の一部として機能させることで、プレゼンをより魅力的なものに昇華させることができます。
今回作成したプレゼン資料にも反省や改善ポイントは沢山あるので、継続してナレッジを蓄積していきたいと思います!

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