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自分で決める、が渋滞中。【インドア目線】

平成の終わりと時を同じくして、鳥取市のアパートを引き払い、
県西部の実家に体を移しました。

同じ県内とはいっても、
鳥取県の東部と西部はむかし、別々の藩だった地です。

地図上に鳥取駅から、米子駅から
単純にコンパスで円を引いたとして、
◯分かけて行く場所はどこか…?と探ったとして


東部と西部の人間では大きくその答え、
行き付けやらスタイルやらは違います。

両者の間の共通の話題を見出だすのが、
分野によっては、あんまり簡単ではなかったりします。

(そんな中でも東西を横切って活動している、カルチャー系のWebマガジンが存在していたりするので、
そんな共通の話題が増えてけばいいなと思ったりします…。)

東部にいるとき、
特に、大学の学年が進む
(人付き合いのウェイトが学外になる)に連れて、

僕にはテレビやネット以外では

30分かけないと癒しがなかったり、
スイッチを入れられなかったりしたのですが、

西部の実家には、すぐ傍に猫がいます。
(冒頭の写真は、そのうちの一匹)
手はかかりますが、擬似話し相手をしてくれます。

東部で僕が、いくら吹っ切れたように
SNSでは華やかな面を切り取って書くことができても、

アパートでひとり、一月寝込んだ…という裏が
ザラにあったりしました…。

僕にはパートナーもいないわけで、
ここ数年、
帰ったときの『ゴミ箱』がないまま、溜まったままの効率悪い生活していたのだなと、
実家にいる今、痛感しています。


(その点でいえば、大学のサークル活動は、
聞き役を心がけていたり後輩に愚痴しないように努めていたつもりでも、
いい意味で『癒し』の側面もあったんでしょうね…)

さて実家では、
少々恥ずかし、初めての経験がありました。

初めて、家に自分の部屋ができたのです。

よくいう勉強机こそ、買ってもらっていたけれど、
それは家の共用部屋にあるだけで、

留守番の時を除けば、常に誰かがいる状況。


僕の「パーソナルスペース」と呼ばれるものは

引き出しの中に趣味のグッズやメモを詰め込むか、
TVで好きなものを観てるときの空間くらいでした。


親や誰かの視界下に置かれている環境がふつうだったからか、
誰にも迷惑かけないからこれでいいじゃん…と
(自分の中の何かを封じて)過ごしていたからか、

あれよあれよという間に大学寮に入寮した時、
その後のアパートに移った時も、

「ここは自分の部屋!自分で決めるから、あとはいい!」
という発想も、出てきませんでした。


(まず反抗期を経験した自覚もない)

家族の同伴、あるいは視界下に置かれていたなかで

25歳まで、自分の部屋、
自分で決め、片付け…という習慣が無いまま外に出てしまいました。

(弟が二人いるのですが、僕が東部に行ったタイミングで、「ちょうどいい」時期に部屋を与えられています)

さて、その新部屋のレイアウト、
ワクワクしてるかというと、


「…これってここに置いていいのか…?」


現状、判断にビビッて、決めきれていません。お恥ずかしい。

イベントのチラシなどをデザインさせてもらったこともある人が、
自分のスペースをデザインできません。

東部で私と初めて出会った という方は
僕が、自分から動いているように見えて

(確かにその側面もあるけれど)

自分のことを自分で決める、というより
誰かの声や存在を代弁する、とどける

そのために、一度知ってみる、話を聞いてみる
※「自分の話を聞いてください」ではない

人の悪いところを挙げるくらいなら良いところを探す

そういうポジショニングで動いていました。

部長という肩書きも、自分の中ではオマケみたいなもので、

いちばん絵を描いている…ではなく、
声を聞いたり繋げるのが自分のできる「部長」

として飛び込ませていただいたのです。

ある方に、僕のことを、
ズバーンとストライクゾーンを付いて指摘されたのですが、

君はニーズのあるカタチには器用に変形できるけど、
自分の意見をもう少し言えたらね

これが見事に自分を描写しています。

(引っ越し前に鳥取県立博物館に行ってました)

しかし、自分がやってきたことのなかで

唯一、自分で決められるものを挙げるとしたら

それは、でもあったんです。

起業することとかと比べたら、
絵を描きあげるのって、
そんなストレスフルな作業ではない。

しかし、
「なんでこれを描こうとしたの?」という時には


ごく個人的な、広く人には響きにくい事情でも、
ちょいと社会風刺的な、ある意味他人に響きやすいものだったとしても、

理由がないと、自分が困ります。
(あくまで僕の感覚)

・なにをテーマにするか
・どこからそのヒントを得たか
・どれくらいの時間が必要か
・頭をスッキリさせる『描かない時間』もあったほうがいいな
・調子に乗って『描きすぎない』ようにするには

この、なにかを成し遂げる一連のプロセスを実践できたのが、

僕の家での生活においては、
作品をつくることくらいしか、経験がなかったのです。

でも、

これ、少々意外に思われるかもしれませんが、

僕が人前に見せる作品を描くときは、


大半が学校にいるときか、
一人暮らし(寮も一人部屋でした)
の時が大半だったんです。

他に楽しいことが家にはあったからか、
あるいは、はちょっと自分自身の関心事に、自分が引け目を感じていたからか、

実家で何か描くときって、年賀状くらいを除けば
あんまし家族に見せた記憶がありません。

なのでこの度は、
生活資金を稼ぐとか、コンクールとかとは

完全に別の方面の話になるのですか、

実家で堂々と絵の具を広げることが、

小さいけれど、すごく大きなチャレンジだったりします。

完成品は、6月14日(土)の、
深夜の美術展in鳥取にて、コソッとお披露目できたらと思います。

(東京でやられている方の企画を、鳥取で運営させてもらっています。ジャンルや経験問わず、出展者もまだまだ募集中です。)

運営のTwitter: (@tottoriartnight)
https://twitter.com/tottoriartnight?s=09

Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/616782848819223/?ti=cl

↑運営視点でのはなしは、また別の時に…

~終~

※宣伝が増えますが、polcaLife はじめてみました。
鳥取への移動、カルチャーごとに首を突っ込んでほしいなと思った時などに
ご支援いただけたら嬉しいです。

#polca #polcaLife @polca_jp より https://polca.jp/users/0005220

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