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自分の野望とマチのそれとは簡単に一致しない【インドア目線】

インドアですと言ってる自分ですが、
先週はお世話になったアートギャラリーで、
トークイベントをさせていただきました。

大学の後輩が展覧会中ということと、

理系な学科に入った僕が、結局は芸術文化の先生のもとで卒論を書いたこと、
単に聞きたいとオーナーが声をかけてくれたこと…

色々なタイミングが重なっての開催でした。


普段は18時までで閉まるギャラリーを夜に開いて、20時30分くらいまで後輩の作品も見てもらえるようにしていただきました。

本所属の学科(生体学や考古学など)の先生にむけて発表する時も、
いわば「業界の外」向けに
発表しないといけないワケだったので、

具体例を使ったり、専門用語を省いたりしており、


その流れで話せば
今回も大丈夫…と思って臨みましたが、

実際に地域の各所でお会いした方々20名越が
ギャラリーに一同に集った光景を見た僕はド緊張

来られた皆さんに回覧していただく為に
持ってきたブツを配るのを、一部忘れてしまいました…。

発表に自分が設定した時間は約1時間、


行った場所、そこから自分が感じたことベースの発表だったため、

(学内で発表したときよりも
自分の本音を組み込んだつもりでいても)

「僕はこれからこうします!!」風な発表ではなく、

あとで大先輩の方々から
突っ込んだ質問(など)をいただきました。

(↓配り忘れたDMファイル↓)

ふつう、大学美術部の卒業生が、
かつてお世話になったギャラリーに帰還…となると、

自分の作品展をやったり…というイメージを持たれてもおかしくないですし、

僕としても、そういう「里帰り」の仕方がいいのでは…と思ったりもした中、

僕が作るよりも見る、作るよりもギャラリーで人に会うほうに
フォーカスしていた部長だったということを理解してくださった、
オーナーとのコミュニケーションがなければ、

今回の機会、


アートギャラリーで自分の作品のことを語らないトークイベントをする


ということはなかなか実現できない機会でありました。


当日は喋りながらも、
頭の中でいろいろなことがフラッシュバックしました。

自分の関心のあったことと、
実際に自分が出向いた先で求められていたことは、
必ずしも一致しているわけではない。

何かをやったり携わるなら、
そこが一致していることをしたり
自分と一致している役割をしなければならない、
と思いながら過ごした鳥取での時間。

「絵が学びたいわけではない」と思っている僕に「絵画教室」の案内をいただき、

僕自身はそこに時間を使いたくない、
でも他の部員や後輩には興味があるかも…と
一致しない思いがありながら受け取ったこと。

地域を盛り上げて!にぎやかに…という声と、

人通りが多すぎる光景は避けがち
僕のようなタイプが好む空間とは、
ドえらい対比、一致しないアレコレがある中で、

僕には何ができる、したいかな…と
勝手に悩んだこと。

6年間を鳥取で過ごした中で、
今の後輩は僕のことなど知らない人が多い中、

この日のギャラリーには、5人もの後輩が聞きに来てくれました。

また突如訪れた、ギャラリートーク
(今回自分が出展した作品の話を学外の人向けにする)の機会に、

自分で手を挙げてくれた、
現部長さんの姿には拍手を送りたいです。

制作に使う画材も、
僕の世代と比べればガラリと変わったし、
部員の多くは大学で初めて鳥取県に入った身。

一夜限りの出会いでは、
地域の方々人生の先輩との話題は、
そう簡単に一致するものではありません

知らなきゃはじまらない、

そのためにまずは、お互いがお互いを知る。


そのひとつの機会になれたかな…。

賑やかなことが嫌いとは書きましたが、

トークイベントの1日前には、

深夜の美術展in鳥取もありました。

通算6回目、
運営として携わってからは5回目。

携わって間もない頃は、
「自分が主催しているから」というより、
名前やコンセプトを理由に
ここに問い合わせてくださった方が多く、

何を求めて出展・来場しださるのか…
何が何とつながっているのかわからず

運営している相方や周囲の方々と、
仮想と実践を繰り返しながらの日々。

今まで僕は、
できるだけ現地で、直にお会いした方々との繋がりをメインに動いてきた中、


深夜の美術展自体は、
遥か遠い東京ネットを中心に広げてきたものなので、

鳥取という地と一致した需要は、本当にあるのか…

そんな不安と、「いや、作るのは自分だ!」という思いとが同居しながら歩を進めてきた中、

6回目の今回は、
裏方の僕らがあまり話しかけなくても、
会場内での会話が止まりませんでした。

寒い時期の開催だから
屋外でのパフォーマンスがなかったこと、

筝の生演奏があったから
その会場でひとつの一致する話題が確保されたこと

(そう、深夜の美術展では、演奏やパフォーマンスなどしてくださる方も大歓迎です)

色々要因は考えられますが、



出展者も自分達も、
会場のカフェに来てようやく
「はじめまして」と言い合う関係だったハズなのに

気付けば同じものを楽しんでいる空間が
そこにはありました。

聞けば、筝を演奏された方は、

分野上、今まで和楽器らしい曲の演奏を求められてきたけど、
ここではやってみたかった新しいチャレンジ
ポップスの曲を弾く機会にすることができたとのこと。

また来場された別の方の話を聞けば、

こんなに色々な人に会える光景を、
夜は厳しいかもしれないけど
高校生などにも見てほしい…とのこと。

実際、
この機会を使って作品を発表するというチャレンジもしている僕です。

次回からの動き、

若い人にも見て、
会うことのできる昼の時間帯のイベントや、

今まで積み上げた繋がりを更に活かし、
求められていること自分にできること
ひとつでも多く一致できるよう、
これからも動いていきます

ひとまず、
お試し版として作ってみた僕の作品集、
売ってもいいぞ!?次はそれにむけて用意しよう!という声をいただいたので、
絶賛編集作業中です。こちらもお楽しみに。

~終~

読んでいただきありがとうございます。いただいたサポートは、鳥取のアートシーンで活動されている方々を応援する際に使わせていただきます。