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たべドリLABO#1「スープを考える、料理を考える」

先日、生まれて初めて料理教室に行ってきました。
参加したのは、クックパッドさん主催の「たべドリLABO」。

講師、改めラボ長の料理家・山口祐加さんによる、料理ひいては食べること・暮らしていくことの本質に迫りつつも適度に肩の力の抜けた2時間のセッション。
初回から「あ〜そうそう、それが知りたかった…!」の連続で、早々にチョロくて申し訳ないけど、本当に参加してよかったです。

たべドリの狙い、考え方についてはこちらで詳しく説明されてます↓


ということで今回は、「たべドリLABO」第1回目の様子を、私個人の目線から感じた料理に関する驚きや楽しさを中心に振り返ってみたいと思います。


はじめに:「料理の難しさ」は十人十色

今回の参加者=LABO研究生は私を含め10名。キッチンに向かう前にまず全員で自己紹介をしたのだけど、「なぜこの企画に参加しようと思ったのか」が皆それぞれ違って面白かった。

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…ちなみに私はというと、過去のnoteをご覧いただければわかる通り食べることが大好きで(このへんとかこのへんとか)、基本的に朝ごはんを食べながら昼ごはん、昼ごはんを食べながら夜ごはん、夜ごはんを食べながら翌日の朝ごはんに思いを馳せながら生きている幸せ者なのだけど、じゃあ料理が得意かというと全然そんなことはなく。

朝と平日昼のお弁当は一応継続して作るようにしているものの、どちらも手間最小限で超簡単なメニューのルーティン。
年に何度か波がきて、気合十分に食材をあれこれ買い込んではいつもより豪華なメニューを作ってみることもあるけれど、結局食材を余らせて、それをなんとか消費すべく余った食材の名前でレシピ検索してみたところで必ずしもそこに表示されるものが今の気分には合わなかったりして、そうこうしているうちに料理そのものが重荷になってきて……の繰り返し。ひとり暮らしも気づけば5年を超えましたが、未だに料理を日常化できていないのが現状です。かなしや。

それに食材をあれこれ一度に買い揃えると結構いいお値段してしまって、これなら簡単に外食で済ませちゃってもそこまで変わんないなーとか思ってしまう。
あと休日の食い倒れを生業としている分、家で一人の時は手間もカロリーも極力省きたいみたいなのもあるな……。

とかなんとか言いつつ、ちゃちゃっと美味しいものを作れる人、料理が日常にある人ってやっぱり憧れるんですよね。
私もできることならもっと料理と親しくなって、「つくる」と「食べる」の間の溝をなくしたい。
そんな思いで今回応募をさせていただきました。

はい!前置きが長い!

たべドリLABO#1 :「スープを考える」

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というわけでたべドリLABO、第1回目のテーマは「スープ」。ペアを組ませていただいた方と相談して、私たちのチームは豚バラとトマトを使ったちょっぴり洋風なお味噌汁を作りました。

おいしいスープの方程式、出汁の飲み比べ、2人1組で自由な食材を選んで調理&実食…と華麗に進行していったのですが、細かく書き始めるとキリがないので、ここからは私が個人的にワクワクしたシーンをピックアップして紹介します。

料理が日常にある方々からすれば当たり前のことばかりだと思いますが、個人的には目から鱗が落ちまくり、ぼろぼろ零れまくりの2時間だったので忘れないうちに、ね…!

1. 出汁は怖くない

うん、出汁が大切なことはわかる。きっとめっちゃいい仕事してるに違いない。

でもぶっちゃけ、これまでレシピ本に書かれたことを実行する以外やってこなかった私は、出汁ごとの役割や個性について自分の頭を使って考えたことがなかったんですよね。

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今回は調理の前に「昆布出汁」「カツオ出汁」「ほんだし」の3種類を試飲させてもらいました。

3つをじっくり味わい飲み比べた上で、祐加さんから教えていただいたことは以下の通り。

・「旨味が強い食材」を使うときは昆布出汁
・「旨味が控えめな食材」を使うときはカツオ出汁(ほんだしも可)
香りを出したいときはちゃんと出汁をとる(昆布でもカツオでも)
カツオ出汁+ほんだしの合わせ出汁は、香り担当のカツオと味担当のほんだしの融合で美味しくなる

うーん、なるほど。
食材が強ければ出汁で引き算・食材が弱ければ出汁で足し算(逆も然り)。すごくシンプルでわかりやすい。この方程式がめちゃくちゃ腑に落ちました。(っていうか書けば書くほど己の初心者マークっぷりが酷い)

出汁って思ってたほどハードル高くないのかも。

あと、味を濃くしたいときは醤油よりも塩で調整せよとのこと。無闇に醤油を入れると醤油汁になっちゃうからね。

2. 食べる量の測り方

それから本当に些細なコツですが、教えていただいてすごくスッキリしたのが「人数分のスープの分量の測り方」

食べたいお椀×人数、とすれば作りすぎないで済みますよ」と祐加さん。
これまた、レシピ本に書かれた分量を数字の記号でしか捉えられていなかった私にとっては新鮮な気づきでした。
ちなみに汁物は沸騰させているうちに幾らか水分が蒸発するから、作る時はお椀一杯ぎりぎりくらいを一人分とするのが良いそうです。

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忘れないうちに必死にメモをとる私。

3. 砂糖の魔法

豚バラ、トマトがいい感じに煮えてきたところでお味噌を投入し「こりゃ完成一番乗りか~?」と若干調子に乗りつつ、いざ味見をしてみるとなんだか味がちぐはぐな感じ。お味噌を入れすぎたのかちょっとしょっぱい気がするけど、全体はぼやっとしてる…??

はて、どうしたもんかね。と対処法がわからないまま祐加さんにSOSを求めたところ、「そういうときは砂糖をひとつまみ入れるといいですよ」との神の声が返ってきました。
砂糖を入れることで、トマトの余計な酸味が取れるそう。

味がまとまらない時に砂糖やみりんを入れて整えることを「カドをとる」と言うそうです(未だきちんと勉強できていないので解釈が甘かったらすいません)。聞いたことはあったけど、なるほどそういう意味だったのか。

…などなど、本当に基礎的なことばかりですが、2時間の間に何度も気持ちの良い衝撃を覚えて、とにかくずっと楽しかったです。

私のチームの完成図がこちら。出来上がったスープにブラックペッパーを振ったら味がまた一段と締まって良かった。それから「スープだけじゃお腹いっぱいにならないでしょ」と山口さんが作っておいてくださった炊き込みご飯(左)もこれまたどう足掻いても仕方のない美味しさだし、さらにこれらを遠慮なくがっついてる目の前でライブ調理まで披露してくださってテンションだだあがりでした。

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その場で新たに作ってくださったのは、卵と野菜の炒めもの(この日はトマトと長ネギ)とトマトと茗荷のサラダ。どれもシンプルなのに味わい深くて、体が喜んでるのがよくわかった。

特に卵と長ネギの炒め物がすごく好きな味だったな~。今度スープのおさらいと一緒にやってみよう。

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レシピに思考を奪われることなく、自分で考えて作り、味わうことの楽しさを教えてもらったあっという間の2時間でした。

次回はどんな気づきが待っているのだろう!とりあえず週末は自宅でスープチャレンジを楽しみたいと思います。書いてたらお腹へった…。

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