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父が娘に語る経済の話。

みなさんご機嫌よう。もーやんです。

本日は秋の読書感想文として『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』について綴ってみます。

一言で表すなら「ロマンチックに語る人間と社会の成り立ち」。

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本書の一番の特徴は、元財務大臣のヤニスさんが、娘さんに向けて『資本』とか『資本主義』という言葉を使わずに経済を語っていること。

私の印象に残った節はこちら。

○食糧の貧しさが侵略のはじまり

歴史の中で迫害された人たちのことを、賢くないから犠牲になったのだと少しでも思いそうになったら、そんな考えは捨てたほうがいい。

食糧のある南の国は、争う必要はありませんでした。でも、北の国々は飢えをしのぐために、南の国から奪うことにした。それが侵略のはじまり。

国に限らず、『足りている』人から争いを起こすことってないものね。

と、腑に落ちたお話。

○日本人のような名前の創設者

仮想通貨は経済が生まれたときからずっと存在した。1万2000年前に農業革命が起きて最初の余剰が生まれたときからずっと。

私、初めて知ったのが、ビットコインの創設者が「サトシ・ナカモト」という日本人のような名の人だったということ。

硬貨の歴史が始まる前からあったのが、仮想通貨の概念。

○クレジットの概念

ナバックさんの貝殻と、石油や塩や建築資材を交換してくれた人たちもきっと、その貝殻を信じていたに違いない。これが「クレジット」という言葉の語源だ。もともとは「信じる」という意味の、ラテン語の「クレーデン」という言葉からきている。

自分の労働を担保に物を得る。クレジットカードは将来の自分の働きを担保に、先にお金を動かす仕組み。

クレジットカード自体は、リボ払いとか怖い沼もあるから、便利だけど避けたいという印象だったの。でも、こうやって成り立ちをイメージすると、人間が開発してきた経済を回す仕組みとしての利便性を改めて感じます。

○まとめ

キリスト教は利子を歓迎している=借金を歓迎している?というお話は、宗教と切り離せないお金を扱う教団の生々しさ…知恵を感じたわね。

その他、イカロスの翼やミダス王など古代ギリシアの物語に加え、ナバックさんなど、経済。。。というか、人の営みを丁寧に紐解き、優しくユーモラスに語る本書。

結局は『人』ね。

そう思えたら、面白くて、他の経済学書も読んでみたくなる。。。そんな本でした(*´∀`*)

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