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手関節の評価⑤

前回、前々回と手根骨の中でも月状骨、舟状骨に注目して整理しました。解剖学的な特徴から考えてもこの2つの手根骨の可動性を評価・介入することの重要性が理解できました。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は、さらに月状骨、舟状骨が動くことの重要性について整理していきましょう。


1 特徴

近位手根列には手外在筋からの筋腱の付着がありません(豆状骨にはあり)。そのため、近位列の手根骨の自発的な運動はありえないとされています。しかし、近位手根列は手関節が動く時には可動しています。これは、舟状骨と大菱形骨間での靭帯結合と三角骨と有鈎骨間の靭帯結合により近位手根骨列は運動を決定しているとされています。

(引用:©︎team Labo)

2 どう稼働しているのか?

豆状骨以外には筋(手外在筋)の付着が無い

運動の力を手根骨では発揮できない

第2・3中手骨と遠位手根骨の関節は、ほとんど可動性がない固定部分
遠位手根骨同士の関節も靭帯結合が強固であり可動性がほとんどない

第2・3中手骨が筋によって力を受け、動くことで遠位手根列も一体となり動作を開始

遠位列が運動を開始することによって、radial linkを介して舟状骨が、 ulnar linkを介して豆状骨・三角骨が動き、それが月状骨に力を伝達することによって、手根骨全体の運動が完成

(引用:Lichtman DM,et al : The Wrist 1988)

このように、手関節全体で力の伝達や固定性・可動性を活用した働きがある。

実際の評価方法

では、実際にどのように評価するのでしょうか?
①月状骨を把持する
②舟状骨を把持する
③それぞれの手根骨を上下(互い違い)に動かし可動性を確認

4 まとめ

機能解剖を確認することで、なぜその部位を評価するべきか?が整理できます。一度ご自身でも確認いただき、その知識を臨床に繋げてみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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