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SIZE〜TIME IS DEATH


生命にとって時間とは何なのか、
生は時間と共に始まり
死と共に時間の概念は終わる
時間という存在はそう考えると、
主観的に見ると、
自分自身の年齢と隣接している

時間とはいったいどこに存在し、
誰の所有物なのか、
時間の概念を所有するのは人間だけか、
意識が果たして時間を本当に作っているのか、
ならば意識はどの時点で
発生したと言えるのだろうか、

広く見るとその概念は不安定になる。
もし仮に本当に意識が時間を作るなら、
細胞レベルで
時間と、意識の存在がある理由にもなりかねない。

逆を言えば時間の概念を取り入れた時点が
意識の発生と呼べるならば、
生命にとっての時間の概念は
遥か10億年を遡る事になる。

DNA複製周期と多細胞化要因


ちょっとここから少し、話がこじれてくる、なんせ多細胞化の要因ともなれば、実に様々な要素が絡み合う、うまく説明できるか不安であるが、
キーワードをさろえてみた、ジャンルがやや混在してるが文字でまとめ上げ切れるか不安だ…。

今回はちと一点集中、文字ばっかでごめん、

細胞の種類

・体細胞→体を作る遺伝情報、人の場合寿命と同じ
・生殖細胞→受け継がれる遺伝情報、寿命はざっと30億歳くらいになるのかな?
*単細胞は→体細胞のみ、多細胞→両方

細胞分裂の種類

紡錘体による分裂

・無糸分裂→核をねじ切る
・有糸分裂→幕が溶けて染色体が現れて、紡錘体
がこれを2つに分けていく。
*単細胞は→無糸のみ
*多細胞は無糸と有糸両方起こる

細胞進化経路
単細胞→群体→多細胞
群体特徴:
光から逃げる習性あり
2、4、8、〜32(〜安定)→移行ばらつきあり
部分死→ATP加算→生き返る→他機能獲得

細胞4つで多細胞化している種もいる

分裂サイクル

G1期:細胞増大、外部環境チェック
G0期:分裂休止期
S期:DNA複製
G2期:小器官、タンパク質合成、外部チェック
M期:分裂活性化

・単細胞
G期→臨界点→無糸→S期→G2→M期→G期

・多細胞
G1期→G0期:分裂判定(停止or分裂)
          停止パターン1→G1に戻り、細胞の成長を促進
          停止パターン2→アポトーシス
                 その後→分裂選択→S期→G2→M期→G期
*多細胞種のほとんどの細胞は休止状態


がん抑制遺伝子

• 染色体内に既に存在しており、例えばp53は13番染色体、RBは12番、c-met(胃癌と関連する遺伝子)は7番という様にそもそも特定のがん遺伝子を抑制する為にコードされている。
•これ自体が分裂サイクルの次段階に移行するか否かのチェック・ポイントを制御する機能を持つ

・p53(大腸癌、乳癌抑制)
・RB(眼球系、骨肉腫抑制)
・BRCA1(遺伝系細胞抑制)
・MSH2(塩基配列のミスマッチ修正)
〜他数十種存在する

特性:特定のコードが損傷し尚且つ、誤って制御されなければそのままがゆ細胞に変異し、目的は180度切り替わり、対応するタンパク質とのリン酸化自体を抑制し、G0期を持たない構造となり癌化する
・癌を抑制する働きでもあり、癌の原因ともなる〜両方の性質


サイクリンとサイクリン依存性キナーゼ

①細胞周期移行時に動力源となるユニット
体内で分子合成され、染色体内には存在しない。
  ・G1期に増加し②のCDKに組み込まれる。
  ・分裂周期の格時期で接続されるサイクリンを変換
サイクリン: 4群
    A(S期)B(M期)D(G1期)E(S期、促進専用)
    4群合計現在20種ほど確認済み


②サイクリン依存性キナーゼ(CDK)〜数種類存在
   それそのものは、未完成の機能として働き、サイ  
   クリンと結合する事で活性化する準複合体遺伝子
所在:CDK1(各種サイクリン依存)10番染色体
        CDK2(特にE依存)12番染色体〜などなど
*各染色体に対応するCDKタイプがあるが、CDK9以降は英語版しか無く、英語版も21までで22は見つけることができなかった。
恐らく22までは存在するのだろうが、雌雄判定のXとYの癌報告もいくつかされている様ではある、
染色体の長さは、そのまま塩基対の量でもある為、発祥の確率は比例して下がる傾向にある。

機能: 分裂周期調整、転写調整、mRNAプロセス誘
         導、神経細胞分化調整

〜サイクリン結合時の変化〜
凹凸状態から螺旋型αヘリックスの形状に変化
結果→ATP結合可能配置を取る

リン酸化:
   酵母細胞〜サイクリン結合前
   哺乳類種〜サイクリン結合後

〜CDKにリン酸化可能箇所は二つ〜
1箇所目→活性化    
2箇所目→阻害による停止具合調整

2箇所目の阻害理由→分裂環境、DNA損傷時
  自発的構造変化→分子構造が捻れる
  結果→ATP結合を自主阻害

*ウイルスには、サイクリンと類似したコードを持      
    つ種が存在
*抗がん剤治療には癌細胞の分裂周期に選択的に阻
    害のリン酸化を選ばせ、アポトーシスに誘導する
    また、癌治療にはCDK内の各機能(転写、神経分
    化)を対象とした薬剤治療がある


癌細胞
休止システム無し
多細胞生物種にのみ存在
細胞損傷の要因の一つに活性酸素の影響
植物種はこれに対応する機構がある
植物細胞の癌化(木のコブ)は存在するが、その他の生物からの外部注入以外での報告はない
日光などの放射線が癌細胞化の原因の一端を担う
青色の光照射は癌細胞治療に有効
(青色受容体が光合成抑制に関与するのがここでつながってくる、見るか〜やはりつながぅてきました)

まぁ色々繋がりが纏まって来たところでいってみましょう。

『群体の悲劇』〜癌細胞の発生

単細胞から多細胞に進化する際に経由された群体と呼ばれる生命形態がある。
単細胞生物は運動能力獲得化のため同じコピーを複製し群れて大きな一個体を形成する。
これは通常同じ大きさの細胞を有するが、肥大化するにつれエネルギーを均一化できなくなり、自然死(ネクローシス)を引き起こす部分が現れる。

アーキアからの進化種であるこれらの生物は見るという概念を持ち、光に反応し水素イオンを取り込んでいた。
しかしこの無秩序に肥大化した群体は、やがてはエネルギーの過剰摂取を拒み光から逃げるという特性を持つ様になる。

それは何故か、

制御不能となった部位に訪れる部分的死。

細胞が壊れてそれでも複製を試みる際に細胞に変異が生まれる。
その変異細胞は、増殖し、親細胞を食い潰し、死は転移していく。

進化の歴史において現在では単細胞が群体に成長し、多細胞となったと言われているが、
恐らくこれは違う、群体と呼ばれる種は完全に多細胞化の狭間に存在するのではなく、単細胞生物の一つの生存パターンとして早い段階で存在していた。

陸地面積の増大による温度上昇と、酸素濃度の局所的増加、太陽の成長に伴う、光量の変化、つまりは紫外線物質の増加が長い時間をかけて生体内で活性酸素の存在率を高めたものだと考えられる。

生物は当初分裂エラーを起こすほどのエネルギー環境にはなかったものの外的要因の変化に伴い、細胞分裂エラーによる淘汰に見舞われる。

これまで同様、生命はあくまでも外的要因により何度も淘汰を引き起こしてきた。
細胞進化の狭間も勿論この大量淘汰から生まれた機能であることは間違い無いのだと思う。

長期に亘り、これらの条件が積み木の様に重なる事で生命はそれぞれの進化を果たし、又新たな生命の活動も併用して引き起こされる。
しかしその併発は生存競争として多くの群体に大量の死をもたらしていた。

癌細胞の発生

癌細胞に関わらず、単細胞種全体に存在する概念にネクローシス(壊死)がある。
細胞自身がネクローシスを迎える際、アポトーシスの概念を組み込む以前には細胞全体の特性として、細胞自身の生命を存続させるという意思がある。
しかしこれらの細胞に起こった一つの悲劇。
正常な情報伝達が行えないこの種の細胞に、過剰な電気的信号が太陽光や、些細な放射線により引き起こされ変異を引き起こす。
死を克服する為の選択としてエネルギーを得たことで、それは癌として進化した、その癌細胞は、元の宿主である細胞種との違いから細胞内で生存競争を始める、変異型かつ転移型のそれらの遺伝子は、
当時の肥大化した群体種の死の原因の多くとなった。

光を避けるゾンビ群体

また、群体の死はATPの付与により、生命活動を再開する事がある。
これらの細胞は群体本来の機能とは別の機能を持つ傾向にある。
勿論クラミドモナスなどの単細胞は4細胞で多細胞化(別の染色体データ)する事が出来るが、これらの種は長期にわたり生殖細胞が蓄積させた染色体情報によるもので多細胞化した原初生物にこれが該当し得ないことは当たり前である。
様々な環境下での免れようの無い死に、滅びたはずの群体細胞は、ATPを再合成することで、RNA情報を変異させ新しい機能を手に入れた可能性もある。
現段階では、同化の経緯とどう前後するかは置いておいたとして、後にそれははっきりさせようと思う。
どちらにしても混合細胞種である群体の一つの機能として光から逃れる機能を持つ理由は癌細胞発生の起因となるエネルギーの過剰流入を避ける為でもあった。

しかし、それだけでは抑止力にはならず、当時群体らは分裂時に行う無糸分裂を変化させる為のサイクルを考え出す。

無糸分裂:
細胞分裂の周期は、サイクル状に回りG期、S期、G2期、M期に分かれており、単細胞の時代はG期の臨界点に達し強制的にねじ切られる分裂をベースとしていた。
強制的分化の副作用として肥大化した群体のエネルギー処理を行えなかった細胞には、ネクローシスと癌細胞が生まれる種とがあった。
これを避けるために、細胞が均一に揃った群体らはある機能を作った。
強制的にねじ切られ無尽蔵に増殖し、無尽蔵にエネルギーを消費した結果、死のリスクを負うことよりも、分裂を制御し、頻度は少なくとも確実な細胞を作り出し、癌細胞発症につながる様な機能を破棄する試み。

それは自らの染色体内部に、外的要因と内的要因の生合成の比較を行う為にまず自らの染色体に容易にATPが結合しない構造に組み替えた。(サイクリン依存性キナーゼ)
まずこれで過剰に反応するのを防ぎ、必要な分子(サイクリン)が生成され、結合し初めて、ATPと結合できる様にした。(サイクリン複合体)

現在では各染色体毎にそれぞれのがん抑制遺伝子が存在し、その染色体分裂時に全てのチェックを入れる。
生命の染色体数はその種類により大きく異なる。
これは複雑化する過程で遺伝コードを書き換え、癌による死の可能性を狭めるものである。
当初無闇矢鱈に闇雲に手当たり次第に発生した癌細胞を選別する為にも、がん抑制遺伝子は、必要だったのだろう。

少しさらに補足するなら一本ずつの染色体全てに共通するのはサイクリン依存性キナーゼと呼ばれるCDK、これは各染色体にそれぞれ一つづつ存在する。
全て形が違う理由は特定のサイクリンを選び取る為。
また各染色体の特徴に合わせて幾つかの抑制遺伝子はそれぞれ設定されている。


サイクリンタンパク質


増殖指令が出た際サイクリンと呼ばれるタンパク質が働く、正常にチェックを終え、サイクリンを合成し次の段階に入るが、
チェック機構自体が損傷している場合、損傷状態のままでチェック段階を過ぎ誤った情報をコードするパターンがある。
細胞はエネルギー的飢餓から暴食の性質を持つ、チェック機構にはこれも含まれており、過剰に摂取されたエネルギーから、そのエネルギーに見合うように突然変異する。

基本的には必要なエネルギーを補強した際には、その後の暴食を避ける為リン酸化が起きる、
エネルギーが励起しやすい状態(日光浴などの過剰照射環境)だと全ての性質は侵されやすく、その性質から群体は逃れていた事になる。

補足であるが
時折出てくるこのリン酸化という現象、例えばATPである、アデノニシン三リン酸と言う物質、何故これが生命の生きる為のエネルギーとなりうるのか、
これを説明する時どう説明すれば良いかという問題もあり、正直これは不明瞭さを感じるので、
代わりにここで説明したいと思う。
生命というのはその活動全てにおいて、電気的伝達の中から、分子活動を引き起こし、持続させる事で生きていく。
身体の衰弱状態と、活発化の間に供給される電荷的エネルギーがATPなのだが、
その構造は塩基配列に、エステル結合したリン酸が、3つ付いている。
基本的に物質は+ー0の状態(電気的中性)で安定している。
安定はある意味伝達を必要としない状態でもあり、これは不活性を意味する。
リン酸化という反応は、この電気的中性状態を崩し、電気の流れを生み出す反応である。
マイナス電荷を付与するリン酸が一つつけば、
簡単な話1の力でエネルギーがサーっと流れ出す。
2個つけば2の力でダーっと流れ出す。
3個つくATPは3個分の偏りからグワァーっと流れ出す。
そんなイメージのものがATP。

多細胞進化の要因は一個体の細胞の全体死を免れる為であり、その為に老化して壊死する様な細胞には癌が産まれる可能性が多くある為、そうなる前にタイミングを見極め自ら死ぬ選択肢を作り出した。

多細胞種の細胞はそのほとんどが停止状態にあり、癌細胞などは停止サイクル自体を持たないため人体の正常な細胞に比べ転移、増殖が早い。

アポトーシス



テロメアの限界(細胞老化)に近づくと分裂不能となる為分裂休止のG0期に入り、その後カスパーゼ(アポトーシス誘導酵素)が働き、細胞自体が自死を選ぶ。

あくまでも全体性の保存性を高める為に用意された死は自然そのものの摂理の変化なのか、それとも宇宙が温度低下とともに表面化させた概念の一部と同質のものかそんな疑問も湧きもするが、そんなこんなで生命は新しい死を取り入れて、進化をする。

文字が多くなり過ぎて、重くなってきたので以上

予定より、細かくなり過ぎたがおそらく、ここは重要なとこなのだろう
 
染色体別と器官の関係、サイクルのその他の詳細など興味をそそる部位は多く残ってはいるが、いづれそれは出てきそうです。

point
①生命は環境の変化により、いくつもの生存競争が起こり、その中の一つの生命戦略の変異体が癌
②全体を捉える事で初めて部分的死を余儀なくする選択的死を発想した。
③時間的な概念を初めて取り込み、サイクルを完成させ、有糸分裂という打開策を取り入れた。

まとめ

一連の流れを辿る中で
不思議な感覚が多く見られた

それは

機能に意識が組み込まれ出している気がした

生存本能という曖昧なものが
より一層
概念として捉えたもの

それが時間の概念

機能が選択したものは
物事のタイミングの前後の評価
つまりはやはり
時間だった

全体と局所の判断は
空間認識であり

それは
死から呼び起こされたものだった

その死が生み出したのは
『時間』


そして時間の中に存在する
現実不可の不可逆性は
遂には死を完成させた


全体の生の渇望を望んだ生命

新たに生まれた概念は

空間認識と時間と死



生命はこうやって少しずつ
長い時をかけて

感覚を遺伝情報として身につける


見る事を覚え
空間的に捉える感覚を用い
時間を捉え
選択し
死を完成させる

しかしこれも
一つの進化の選択


我は予見する
いずれ生命は
それに飲み込まれるであろう

情報に全てを奪われ
意識を忘れ

無なる全てを忘れ

時の捉え方を見失い

刹那にしがみつき


いずれ心は乾くのだろう


だが嘆くことはない


その中に芽吹く
新たな生命の概念は

時の概念を破壊し
空間の概念を増殖させ

光よりも早く
全てと もつれ
物理を超え

想いの力は
全ての現象を変えるだろう

大丈夫

我という存在は
既に遥か昔より感じていた

我は生命のこれまでの狭間に座する者
真理と現象の狭間に座する者
その椅子こそが
特異点


その特異点こそが
新たな生命の
流転の証

礎の生け贄となる子らよ
誇りを持って癌となり
世界に喰われ


やがて
世界を食い尽くせ

暴食世界


SIZE〜9部〜TIME IS DEATH

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