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日本人にとっての激辛は中国人のピリ辛?日中辛み耐性の違いについて

私が中国現地の料理を食べて一番感じたのは辛い料理は徹底的に辛いということ。留学中に四川省出身の女性とお付き合いして、本場四川料理のレシピに触れたこともあり、ちょっと日本で激辛料理と言われているものとはそもそもの基準が違うのかなとも感じました。

中国の四川料理店(もしくは日本の四川ガチ中華)に行くと、たいてい辛さのレベルを選べるようになっています。対照表を作るとしたらこんな感じでしょうか。

微辣(小辣):ピリ辛
中辣:中辛
重辣(大辣):激辛
极辣:超辛

※左が中国表記で右側が日本語直訳

あくまで私の主観ですが、中国の微辣は決して日本のピリ辛に相当するレベルではなく、日本で激辛として出せる辛さであり、重辣以降は日本にはほぼ存在しないクラスの凄まじい辛さのように感じます。

また、中国各地の食文化によっても辛さの種類やレベルにかなり大きな差があり、有名な四川省だと麻辣と言って花椒(花山椒)と唐辛子(辣椒)が効いた痺れる辛さ。湖南料理は大量の唐辛子に加えて酸っぱい風味が特徴(酸辣)。中国一辛いと言われる貴州料理だと青唐辛子を使ったり。

「四川人不怕辣,湖南人辣不怕,贵州人怕不辣」
(四川人は辛さを恐れず、湖南人は辛くてもビビらず、貴州人は辛くないことを恐る)という有名な慣用句がありますが、これらの地域の激辛料理は想像を絶します。あとは四川省から直轄市に移行した重慶の火鍋も相当辛いし、雲南省の料理もかなり唐辛子が効いていた記憶があります。

四川省の陳麻婆本店


湖南料理店の赤唐辛子と青唐辛子がたっぷりかかったお魚


それ他の地域はどうかというと、例えば私の妻やその家族も中国江蘇省出身で「私たちは南方出身だから辛い料理は苦手なんだよね」と言いながら、辛ラーメンをストックしてておやつ代わりに食べちゃうし、一般的な日本人なら火を吹くような激辛火鍋もペロリと平らげてしまいます。

辛いのが苦手という南方出身の家族が注文した毛血旺

結論としては中国人の「そんなに辛くないよ」はマジで当てにしない方が良いです。日本のガチ中華に入ったら、「不要太辣(そんなに辛くしないで)」もしくは「微辣(小辛)」に留めておくのが無難です。

激辛料理をこよなく愛する勇者のみ、重辣をオススメします!

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