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チェルノブイリ紀行

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2014年と2015年のチェルノブイリ(ウクライナ)訪問の記録です
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チェルノブイリ30周年に思うこと

チェルノブイリ30周年に思うこと

明日4月26日でチェルノブイリは事故から30周年を迎えます。
(”周年”っていう表現はお祝いぽくてあまりしくりきませんが)

チェルノブイリと福島はどちらが大変なの?
漏れた放射能はどちらが多かったの?

報告会やらで時折この質問、議論を投げかけてくる方がおります。

比較しようと調べてみても学者によって考え方の基準が異なるようで、いまいちわかりづらいところですが

・放射能の感受性には個体差があ

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チェルノブイリの帰宅ラッシュ

チェルノブイリの帰宅ラッシュ

「原発で5000人、ゾーンの中で5000人働いているんだ」チェルノブイリ訪問で一番印象的だったのはガイドのこの言葉だった。

「いまだに一万人も働いているのか」

1986年4月26日に発生したチェルノブイリ原発事故だが、最終的に1〜3号炉の全機が稼働停止となったのは2000年12月になる。

そこからは4号炉の新石棺の建築工事と、1〜3号機に残った燃料棒の管理や回収などが現場での主な作業と考えら

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チェルノブイリの土着信仰

チェルノブイリの土着信仰

「その土地で生まれたなら、その土地で死ぬべきだ」2014年7月、チェルノブイリ市から東に約20kmにあるパリィシフ村のイワンさんから教えてもらったウクライナの諺(ことわざ)だ。

この言葉はかなり衝撃的だった。

日本人と同じ「土着信仰」的な感覚が東ヨーロッッパの人里離れたこの地にもあるんだなぁと。代々その土地に住み続けてきた故の、土地への愛着、土着信仰ともいうべき切っても切れない繋がり。

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