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自分は変わる(わりと確信している)

いま、新たな事業開発の中で、社会人になる前あるいは直後の、若い人の変化と成長について考えています。

「こんな感じで、就職できるの?」
「仕事はじめたけどツラい、、いつか慣れるの?」

うまくいくよう変わりたいのに変われない。大きな変化や難しい状況を前に、漠然とした不安を持ったまま、たじろぐこともあるかもしれません。

この話の結論は、お題の通りです。自分は変わる。良し悪しがあってもなくても変われる。この通りなんですが、それを確信した最近の出来事を通して、変化と成長について書いてみます。

雑文ですが、変わりたい方、成長について考える方、どなたでも読んでいってください。


それ自体が目的じゃない

変わる。成長する。

書きはじめておいてなんですが、「変化」も「成長」も、なんとなく聞こえは良さそうな言葉だけど、“よく分からない” と思いませんか?

スキルや実績、資格なら言葉にしやすい。進学や引越、就職など、分かりやすいライフイベントを思い浮かべる人もいるでしょう。あと、自覚がなくとも、誰かに「何か変わったよね?」と言われると、ちょっと嬉しくて、捉えやすいかもしれません。

ただ、誰しも、変化や成長を常日頃から求めてるわけではない(そんな人もいるかもしれませんが)し、その実感を測る機会もない。困っていなければ、変わらなくていいかもしれません。私は35歳でいい年齢なんですが、どこかで、変わらない生き方に憧れる気持ちもあります。

それでも刻々と変わり続ける世界。(VUCAとか聞きますね。)人や会社、社会環境がうようよと変わり、自分もまた変化を求められる。あるいは、自分が困った時や誰かの力になりたい時、あなた自身が望むかもしれません。

成長したくて成長するの?
変わりたくて変わるの?

というより、何かのために変化し、結果として成長することが多いように思います。あくまで個人的な考えですが、多くのケースで “それ自体が目的ではない” ということが、言えるんじゃないでしょうか?

つい最近、自分自身にそう思わせるようなビックリした出来事がありました。

過去6年間:役割意識に現れた“内向的”強み

もう6年も昔の話です。前職で受けた適性診断(ストレングスファインダー)によって、自分には5つの強みがあると知りました。

ストレングスファインダーは全部で34の資質から個人の強みを知る診断です。

当時インストラクターにお聞きしたところ、この上位5つの “強み” は生まれて育んできた自分自身の<あまり変わらない資質>と知り、自分はわりと<一生変わらないもの>と信じていました。

それは、この6年を振り返ると、仕事の役割意識にも現れていました。

6年前の結果

※上記図は結果のイメージです。

以前はこんな結果。左から強い資質となっています。浅〜く言うと、最上思考ってめっちゃよくしたいし、適応性ってうまいことしたいし、内省ってめっちゃ考えるし、親密性ってなんか気軽やし、自我って気難しくてとっつきづらい。そんな感じです。(雑やな。)
これらはつまりどういうことか?

6年間の役割意識

私は6年前時点で、“受託制作のプロジェクト管理やディレクション” を担当していました。力不足もあり評価に値しない面もありましたが、それでもこの強みからくる役割意識のようなものを持っていました。たとえば..

・どんな難しい状況も受け容れたうえで、一番良いものを作ろう(最上志向)と努めてきました。
・遠隔の拠点で働いていたため、テキストやビデオでは分からない空気を掴もう、沿おう(適応性)と努めてきました。
・ナショナルクライアントに対して、自分たちにできることは何か?と自問(自我 x 内省)し続けていました。
・ディレクター(方向付け役)をしてましたが、任せるというより助けてもらうという感覚が大きく、ごますり(親密性)的な姿勢で他者と接することもありました。

どちらかというと、ドがつくほど内向的な強みを発揮していたように思います。ここから6年、内向的な人物像で役割に徹し、たくさんの経験ができました。内向的と聞いてネガティブに感じられる方がいるかもしれませんが、実は強みなんですよ。今現在も、自分の中に得たものがたくさんあったと振り返ります。

ただ、ここから “思わぬ変化” が起こります。

現在:ド内向からド外向に変わった?!

その後は事業会社に転職をしました。新規事業の担当として、ちょうど記事に書いているような “変化” や “成長” を支えるサービスを考えています。

少しずつ環境に慣れてきた過日、ふと思い立って同じ診断をしてみました。変化や成長に関する新規事業を考えているなかで、そういえば自分はどうなんだろう?と思い、わりと興味本位でやってみたのです。

仕事は変わらずデザインを担当していたので「(少しは変わってるかな?)」なんて軽い期待を持っていたぐらいですが。

すると、、

え。

結果をみてみると、5つのうち、4つも変わっていました。

あれほど、変わらないと思っていた強みのほとんど。なんと、トップだった “最上志向” 以外のすべての強みが変わっている!

今まで信じてたものは?(“ポジティブ”とか、“活発性”ってなんすか)わたし内向型なんですけど。と程度が程度でパニックに陥りました。わたしは誰だよ、状態で軽くパニックでしたw
これもどういうことか、解説本など読みながら捉えてみました。

現在の結果

ゆっくり解説を読んでみると、何やら “行動の働きかけ” や “人間関係構築” がめちゃできると書いてある。やはり意味がわからない。

今の解釈でさらに浅く言うと、個別化はそれぞれ良いとこ見つけたいし、活発性はとにかく周りに向けて行動するし、最上思考は相変わらずめっちゃ良くしたい、ポジティブは前向き(笑)な空気で変えていくし、自己確信は自分しか考えられないことに自信と根拠を持って伝える。的な感じでしょうか。

何が違うのか?何が変化の背景にあるのか?
内省するなかで、関係していると思ったのは「役割」でした。

現在の役割

以前は受託業務中心で、クライアントの声を聴き、応えることが役割の中心にありました。対して現在の新規事業では、自ら考えて答えを出さなければなりません。

実際にいろいろとチャレンジさせてもらって、役割を担おうとしています。たとえば..

・新規事業のデザイナーとして、自らの思考や判断のもと、多くのユーザー像を捉え、価値の検証に取り組んでいます。(個別化 x 自己確信)
座組みや関係性を捉えてコミュニケーションしていくのが好きです。部署横断とか大好き。成長戦略や採用も意見します。(個別化)
・お困りごとや社内企画に自主的に声を出して実施しています。行動あるのみ。勝手にでもやります。(活発化)
・どんな困難も前向きに捉えて流れを変えます。(ポジティブ)

ビックリしたのが、今度はドがつくほど外向的な強みに思えたこと。要因はおそらく周りにありました。自分がしたことに対して、同僚の皆さんが率直かつダイレクトに感謝してくれる。さらに報いたい気持ちが湧いて、自らの思考や行動につながる。この循環が外向的にさせてくれてる、と感じています。

頭で分かっていても、こんなに変わるとは思いもしません。
ここで「人は変わる」と確信しました。他にどんな要因が人の変化や成長に影響するのか。その要因を今の自分なりに整理してみます。

変化の要因と投げかけ

漠然とした不安の要因があれば、まずはその要因を捉えるところから始めましょう。その要因には自分の外側から影響を与えるものもあれば、自分の内側から影響するものもあります。

捉えるだけでも疲れますが、行動よりリスクは少ないはず。そして、捉えたあとどうしたらいいのか。自論も含みますが、“対策” ではなく、“投げかけ” として書いてみたいと思います。

1.環境・人間関係の変化を捉えてみる

当然ですが、環境が変われば、人間関係も変わってきます。家族関係や部活なんかでも同じことが言えます。仕事の場合、事業内容や組織体の変化によって、個人の役割や人との関係性も違ってきます。自分がどの場所に配属され、どんな人と対面しているか。自分の外側が変化することで、本人の自覚はなくとも影響されることは多々あります。

変化を疎ましいだけに思わず、適応的に捉えることで成長するきっかけが見つかるかもしれません。あるいは、そこから逃げ出すことも変化のうちです。捉えかたのHow toは人によって違うため、とてもここには書ききれません。

2.役割・肩書きに寄らない視点を持ってみる

役職や役割によって持つ責任も変わってきます。例えば、デザイナーならこうあるべき、そんな「べき論」を持ってるかもしれません。それが有効に役立つことがあれば、変化の足枷になることもあります。特に情報過多の現代、探せば正解も方法も出るわ出るわで、過剰な方法主義に陥りがちです。自分もそれによって機能不全で休職したことがあります。

ただし、自分が足枷となっているものを外してみると、新たな視点での気づきや学びが得られるかもしれません。これを外すには、思いっきり休んだり、あえて別のことをしてみたり、ツールや肩書きを持たずに自習してみたり。「メタ認知」というものも有効かもしれません。そうやって、何かが見つかるかもしれません。

3.過去ではなく今を捉えてみる

人は何かを大きな経験をしたことで自信や自負を持ちます。自信過剰となったとき、それ以降の何事も同じようにコトが進む、と捉えてしまいがちです。これは “ベテランバイアス” と言われます。

現在、万人が持つスマホは手軽に答えを得やすく、その小さなセカイの中で思考判断し、肯定感や効力感を得やすいように感じます。そのため組織など周囲の関係性が求められる場において、コミットする前から過剰な自己肯定感を求めてしまいます。

(個人的な考察ですが)リアルな経験の少ない段階でもこのバイアスに陥りやすい、誰もがベテランになりやすい情報環境と言えるんじゃないでしょうか?

「これでうまくいくんだろうか?」
「どうしたらうまくいくんだろう?」

初心者になったつもりで、一度バッサリと過去の自負を捨て、本質的な今に向き合うことで報われることも多いと思います。マインドフルネスや単純な思考のアウトプット(外在化)もよさそうです。そうやって今を捉えるなかで、新たな経験ができたらいいですよね。

4.自分という暗示(おまじない)を解いてみる

「親が言ってたから自分は〜だ。」
「私はクラスの中で〜が得意じゃないから〜。」
「Fランで偏差値低いし。」

こんなふうに、人は自分に暗示をかけることがあります。そのおまじないが無くなったら、タガが外れたら、どう思うでしょうか?

“信じて疑わない何か” が無い自分を想像する。それも1つの変化だと思います。不安だとしても、その暗示を無くしたところで、元々もっていた認識は認識として残ります。別のセカイで新たな認識を増やせばいいはず。

世界は捉え方次第。自分が見ているセカイの私は、どんなワタシでしょうか?自分や、近しい友人や家族、たくさんの人がやっている適性診断の中にある、客観的な意見から強みに思えることを探してみるのも有効です。また、ここでも客観的な意見はあくまで客観的なもの、囚われる必要はないと思います。

世界は変わる 自分も変わる

たしかめ算のような総論です。人は変わります。世界は変わり、自分も変わります。外的要因によって変わることも、内的要因によって変わることもあります。思わぬうちに、おそろしく変わった人間が言うのだから間違いない(笑)もちろん変わらない部分もあるし、変わることで良し悪しが測られ、どうこうなるものとも限りません。

もしも今、不安に迷える人がいたら少しだけ想像してみてください。変化を捉えることで、別の見方や価値観が持てたら。漠然とした不安が晴れたら。まだ知らない成長した自分と出会えたら。可能性の話ではあるものの、不安な未来に諦めるその前に、手前にいる自分を肯定してほしい。そして、その先につないでほしいと願っています。

もし、サポートいただけるほどの何かが与えられるなら、近い分野で思索にふけり、また違う何かを書いてみたいと思います。