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「SEX EDUCATION」が最高過ぎて、話したくてたまらないので書く!

こんばんは、しえるです。
「SEX EDUCATION シーズン3」を完走しました。もう最高!!

Netflixで配信中の英ドラマ「SEX EDUCATION」
9月に待望のシーズン3が配信開始され、期待を裏切らないという声がSNSでもたくさん見られました。

2019年から始まったこのシリーズ、実は私これまで見たことがなくて、このタイミングでシーズン1~3まで一気に見たのだけど、めちゃくちゃ面白くて、めちゃくちゃ深くて、めちゃくちゃ共感して、めちゃくちゃ考えさせられて、みんなそれぞれ良くて、一言で言うなら「最高!」
まだ観ていない人にはぜひ観てほしいし、もう観た人とはぜひ語り合いたい!そんな気持ちをnoteに綴ります。

①シーズン1&2 超簡単なあらすじ

セックスセラピストの母親を持つ、童貞男子高校生の主人公・オーティスが、学校内でみんなのセックスの悩みを解決していくことがメインだったシーズン1
(身体の悩みはもちろんだけれど、カップルの関係性や心の動きに寄り添って問題が解決されていく。)

ゲイをカミングアウトしている親友のエリック、常に一匹狼でも賢くて本当は優しいメイヴ、頭のお堅い校長と横暴な息子のアダム、母親からのプレッシャーに苦しむジャクソン、派手なグループにいたけれどもそこから離れたエイミー、処女を捨てたいリリー…

他にもたくさんの魅力的な登場人物がいて、それぞれに事情やトラウマを抱えていたり、性自認に悩んでいたりと、多くの問題定義がありながら、学園ドラマらしさもあり、時にはジーンとし、時に笑える。


クラミジアパニック(!)で幕を開けたシーズン2ではさらに個々に焦点があたり、親子の関係、LGBTQ+、人種、薬物、性犯罪、自分との向き合い、様々な恋愛関係など、語りつくせないエピソードが盛りだくさん!
オーティスは転校生のオーラ、メイヴの間で揺れ動きながら、結局どちらも離れてしまう。
そして悩んでいるのは思春期の子どもたちだけではない。親も先生も、みんなそれぞれ葛藤したり成長したりしている。

こんなドラマ作れる環境、すごいなーと思う。

②シーズン3の超簡単なあらすじ

そして、今回のシーズン3!

髭を生やしてちょっと大人びたオーティス。挑発的で派手な同級生ルビーと、まさかの肉体だけのカジュアルな関係を結んでいた!シーズン1の素朴なオーティスよ、いずこ…
新校長ホープは一見先進的でカッコよくて話のわかる人に見えたけれど、ところがどっこい!超保守的!!!学校には制服が作られ、校則が作られ、廊下には真ん中に線が引かれて片側一方通行に。「性教育」の授業は「成長と発達」と名を変え、男女の部屋を分けられ、禁欲と恐怖を植え付けるような内容へ。(あれ、どこかで聞いたことあるぞ。汗)

子どもたちそれぞれ、自分の中の違和感や、周囲とのずれを感じながらも、受け入れたり、打ち破ったりしながら成長していく様は、シーズン1、2を超えてくる!
さらに高齢出産、熟年離婚、不妊、離職など、大人たちの抱える問題も興味深い!(たくさんの共通点があって結婚したけれど、愛がなくてうまくいかなかった夫婦。愛があって夫婦になろうとしているけれど、共通点が全くないことに気づいて戸惑っている二人。なんか両方わかるわー。笑)

特に今作は多くの親子関係にスポットライトが当たっていたように思う。
主人公オーティスと母親ジーンはもちろん、薬物依存症で離れて過ごしている母を、見捨てるどころか愛されたいと思い続けているメイヴ。母とその彼女という二人の母を持つジャクソン。破天荒に見えながら、実は献身的に病気の父を支えるルビー。自分の存在意義を見失いながらも、父との絆を再確認するオーラ…などなど。人はみんな不器用で愛らしい、と感じる場面が多々あった。

③すべてのヴァギナは美しい

シーズン2で、登校中のバスで精液をかけられるという性犯罪にあったエイミーは、自分では「大丈夫!」と思いながらも心の底にトラウマを抱えるようになってしまう。同級生たちの助けもあり、バスに乗れるようになったけれど、彼からのスキンシップさえ受け入れることができなくなってしまったエイミーは、シーズン3でオーティスの母ジーンのセラピーを受ける。
そこで言われた「元の自分には戻れない、でもそれでいいの。人間は変わることで成長する。」っていう言葉、良かったな。
そんなジーンとのやり取りの中で「すべてのヴァギナは美しい.com」というサイトを教えてもらったエイミー。自分のヴァギナは変だと思っていたけれど、形や色も人それぞれであることを知り、自分を肯定できるようになっていく。
なんと、このサイト、実在するんです↓

番組が作ったサイトかと思います。劇中では写真が使われていましたが、こちらのサイトでは様々なヴァギナはイラストになっています。それでも十分伝わる!

実は私も物心ついたときから、「自分の、変だよな…」ってずっと思っていました。でも比べる対象もないし、人に聞くわけにもいかないし、とずっとモヤモヤしていたのです。
大人になって、婦人科検診を受けたり出産したりという中で内診があり、医師に外陰部を晒す経験をするわけですが、そのときに何も指摘されなかったことで「あ、とりあえず病気とか奇形とかではないのかな」と逆算的に知り、安心したのを覚えています。でも今回このサイトを見て、本当に人それぞれなんだな…と私も知ることができ、これでいいんだなと改めて胸をなでおろしました。

④多様なカップル

今回も男女問わずたくさんの魅力的なカップルが登場するけれども、メイヴとアイザックが結ばれる(結ばれそうになった、かな)シーンは本当に美しかった!
強がりで粋がって賢くて寂しくて優しい、いろんなものを背負い過ぎているメイヴ。
強がりで粋がって賢くて寂しくて優しい、身体に不自由を抱えるアイザック。
徐々に心を通わせて自然に求め合う姿は、人を好きになるって、触れたいと思うって、こういうことだよなぁ…と思わされた。

でもさ、本当はオーティスはメイヴが好きで、メイヴはオーティスが好きなんだよ。
そしてやっと終盤幸せになれそうになったのに、やっぱり今回もこの二人の人生は交わらなかった…。

ゲイカップル、レズビアンカップル、ノンバイナリーなど、多様な性・カップルが登場するけれど、私自身も劇中にでてくる登場人物たちをまず一人ひとりの人間として見て、個々の魅力を感じていたから、なんの違和感もなくそれぞれのカップルを受け入れ応援したくなった。

ちなみにこの撮影では「インティマシーコーディネーター」が起用され、センシティブなシーンを演じるティーンたちをサポートしていたとのこと。インティマシーコーディネーターとは、性的なシーンを撮影する俳優を身体的・精神的に守りサポートする専門家だそうです。詳しくはこちらの記事がわかりやすかったので、ご興味のある方はどうぞ。

さて、他にも横暴で問題児だった元校長の息子のアダム。学校からも受け入れられず、軍人になるための学校に転校させられるけれどそこでもうまくいかず、働くしかなくなったけれどそれも失敗し、さらに自分がゲイであることに気づくもそんな自分を受け入れられない。でも、もがきながらも他人を受け入れ、自分を認め、前を向いて進もうと変わっていく姿も胸を打つものがある。

ルビーも、高圧的で嫌な女みたいな感じに見えるけれども、実は家族思いの繊細で優しい子なんだわ。学校の一般公開日のあの騒動、どこをきりとってもスカッとするけど、ルビーも良かった!!コリン先生とサンズ先生のカップルは、地味な印象でありながらも一番ホット!!個人的にはこの二人が夫婦になって学校を切り盛りしてくれたら、超イケてる学校になると思う!笑
でも悪者にされる新校長ホープも、実は孤独や悩みを抱えていて…

いや、そうやって一人ずつ書き始めると本当にキリがないのでね、そろそろおしまいにしますけれども…
あとひとつ言わせて頂くと、どのシーンでも思うのは、親子も恋人も師弟も素敵だけど、やっぱり友だちっていいな!!!(ベタだけど、友情に何度も泣かされた!)

みんなサイコーだよ!!本当に!!
シーズン4の制作も発表されて、もう今から待ち遠しい!



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