医師脳(いしあたま)

「人生は一度っきり」と、後先考えずに生きた七十年余。  白い巨塔を離れた頃、国際医療協…

医師脳(いしあたま)

「人生は一度っきり」と、後先考えずに生きた七十年余。  白い巨塔を離れた頃、国際医療協力に取り組んだ頃、両親の介護で老人医療に転身した頃、東日本大震災後の医療支援に飛び込んだ頃、などなど……。  後悔はないが、そのたびにリセットしていたら、今のは何番目の人生になるのだろうか。

マガジン

  • わが短歌を生成AIがたちまちに画像化せり ほとほと感心す

    自作の短歌をMicrosoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)に画像化を依頼しました。 https://copilot.microsoft.com/

  • 爺医のDX

    AIのことをAmanoIwayatoのイニシャルだと思っているわけではないが……。 AIは磐戸の陰におはします天照らす知とまで言ふ人さへ居る(医師脳)

  • 500字DE生存証明

    『明鏡』欄への掲載が40回となった。  東日本大震災後の医療支援で自宅を離れ、県外生活が長くなった頃、自らの生存証明を兼ねて投稿し続けた結果だ。  2018年3月14日の初掲載から5年余となり、掲載紙面の切り抜きのうち古いものは既に黄ばんできた。  スクラップブックの経年劣化が心配だ。  これからも惚け除けと生存証明のため『明鏡』とのえにしを深めたい。  当面の目標は50回。  さらに「惚け除けに明鏡欄へ書き続け健康長寿で百回めざさむ」と、老いのよすががまた増えた。  さて、スクラップブックの使い道だが……。  自分の通夜の席で酒の肴にしてもらおう。  会葬者の口が軽くなるように、最終号のタイトルは「会葬御礼」と決めた。  でも執筆はもう少し先にしよう。

  • 老健診医の妄言

    2023年5月なかばから金曜日だけ、弘前市の健生病院健診科で働き始めた。 一年近くも続けると、いろいろ気づくことがある。 ここでの妄言は、あくまで私の個人的見解であることをお断りしておきたい。

  • 一日一首

    〇七十歳の手習ひなるや歌の道つづけてかならず辞世を詠まむ(医師脳) 〇満帆に〈老い風〉うけて「宜候」と老い真盛り活躍盛り 〇うれしきは毎朝いるる珈琲に「おいしいね」と言ひて妻が笑むとき 〇生き甲斐が働き甲斐なる生活に「老い甲斐あり」とふ痩せ我慢もなす 〇「先生」と呼ばれ続けて半世紀いまや符牒のやうなものなり 〇「日々一首」と詠み続けたし一万首。吾も百寿の歌詠みとならむ 〇人生の川にも澪木(みをき)を立つるごと刻舟とならざる一日一首を 〇老いはてて彼も汝も誰か薄れ去りいずれ消ゆらし吾の誰かさへ

記事一覧

固定された記事

ラテン語の「メメント・モリ」を肝に銘じ「カルペ・ディエム」と日々を楽しむ(医師脳)

 パスカルは「人間は考える葦である」と言う。  それを捩り、青山学院大学の福岡伸一教授は「人間は考える管だ」と断ずる。口から入った食物は消化吸収されて残りカスが…

泣き笑ひ花も嵐も踏み越えてお前と共に五十一年(医師脳)

画像からテキストデータを抽出するグーグルキープはありがたきかな(医師脳)

立夏の候、六ミリにせしバリカンが唸りをたてて頭をすべる

死亡率ワーストワンの故郷(ふるさと)で他所(よそ)との命の格差を嘆く(医師脳)

薫風に七十六歳(しちじふろく)の鯉のぼり「生涯現役!」と今年も泳ぐ(医師脳)

命の格差消失を願う

 青森県の「死亡率ワースト」記録が止まらない。  2001年1月の青森県健康増進計画「健康あおもり21」策定以降、健康づくりに関する各種施策が展開されてきた、に…

葉桜の下に広がる芝桜。白赤桃色そぼろの如し(医師脳)

友くれしコゴミとタラの芽は胡麻あへと天ぷらにてそれぞれ味はふ(医師脳)

床の間に一年ぶりの武者人形。飾る吾らの手の老いにけり(医師脳)

文庫本『科学するブッダ』に導かれ瞑想するまま眠りに落ちぬ(医師脳)

一日一首(令和六年四月)

パーゴラに誘引したる木香薔薇、強風に大きく揺さぶられをり 便利なり!難読漢字もスマホなる生成AIは直ちに答ふ 匿名でSNSを飛び交へる言葉にひそむシャーデンフロイ…

フィロソフィアは当初「希哲学」と訳されしが「哲学」で普遍化、「愛知」の意なり(医師脳)

日本人の処女率アップの報なれば子宮頸がんの減少あるか(医師脳)

珈琲と沈丁花かをるベランダにて妻の話に相槌をうつ(医師脳)

冬用の羽毛布団を春用にかえて春眠暁を覚えず(医師脳)

ラテン語の「メメント・モリ」を肝に銘じ「カルペ・ディエム」と日々を楽しむ(医師脳)

ラテン語の「メメント・モリ」を肝に銘じ「カルペ・ディエム」と日々を楽しむ(医師脳)

 パスカルは「人間は考える葦である」と言う。
 それを捩り、青山学院大学の福岡伸一教授は「人間は考える管だ」と断ずる。口から入った食物は消化吸収されて残りカスが排出されるから、まさに管である。
 これをエレガントに表現すれば、西洋の諺になる。
「You are what you ate.」と、言い得て妙だ。

生きるとは動的平衡。食べ物で明日の我が身を再構築せむ(医師脳)

「健やかに生きる」とい

もっとみる

泣き笑ひ花も嵐も踏み越えてお前と共に五十一年(医師脳)

画像からテキストデータを抽出するグーグルキープはありがたきかな(医師脳)

立夏の候、六ミリにせしバリカンが唸りをたてて頭をすべる

死亡率ワーストワンの故郷(ふるさと)で他所(よそ)との命の格差を嘆く(医師脳)

薫風に七十六歳(しちじふろく)の鯉のぼり「生涯現役!」と今年も泳ぐ(医師脳)

命の格差消失を願う

命の格差消失を願う

 青森県の「死亡率ワースト」記録が止まらない。
 2001年1月の青森県健康増進計画「健康あおもり21」策定以降、健康づくりに関する各種施策が展開されてきた、にもかかわらずである。
 そして今春「第三次青森県健康増進計画」が策定された。
 目標は「健康寿命の延伸と早世の減少」とある。
 期待しよう。

 一般論だが、プロジェクトの失敗原因として「手段の目的化」が指摘される。
 かつて新米産婦人科医

もっとみる

葉桜の下に広がる芝桜。白赤桃色そぼろの如し(医師脳)

友くれしコゴミとタラの芽は胡麻あへと天ぷらにてそれぞれ味はふ(医師脳)

床の間に一年ぶりの武者人形。飾る吾らの手の老いにけり(医師脳)

文庫本『科学するブッダ』に導かれ瞑想するまま眠りに落ちぬ(医師脳)

一日一首(令和六年四月)

一日一首(令和六年四月)

パーゴラに誘引したる木香薔薇、強風に大きく揺さぶられをり
便利なり!難読漢字もスマホなる生成AIは直ちに答ふ
匿名でSNSを飛び交へる言葉にひそむシャーデンフロイデ
判断まよふ胸部写真をAIが「読影難度2」と即断す ああ
ラジオの言ふ「清明の候です」の声が喝(かつ)、気を引き締めて職場へ向かふ
仏教にいふ「抜苦与楽」の精神をターミナルケアに反映すべし
わが短歌(うた)を生成AIがたちまちに画像化せ

もっとみる

フィロソフィアは当初「希哲学」と訳されしが「哲学」で普遍化、「愛知」の意なり(医師脳)

日本人の処女率アップの報なれば子宮頸がんの減少あるか(医師脳)

珈琲と沈丁花かをるベランダにて妻の話に相槌をうつ(医師脳)

冬用の羽毛布団を春用にかえて春眠暁を覚えず(医師脳)