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7月に入り突如として一斉にメディアで取り上げられるようになったこの闇シリーズでもおなじみの「ビッ〇モーター」さんの保険金水増し請求問題

実はこの問題はすでに去年から、一部ネット記事には取り上げられていました。

不正発覚の発端は、内部告発です。

内部告発があったのが21年の秋、そこから約1年半。

表ざたにならなかった理由として、ビッ〇モーターが自動車保険の取引のあった大手損保3社(損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険)に対して、それぞれ年間数十億円も売ってくれている大型の保険代理店ということがあり、なかなか真相究明に及び腰だったといことがあったようです。

その中でも特に損保ジャパンは、ビッ〇モーターの社内調査によって報告された組織として意図的に不正を行っていたのではなく、作業員のミスなどによるもので早々に決着をつけてしまいました。

このまま何事もなく今までの不正疑惑(!?)同様、ビッ〇モーターさんのいつものだんまりにより終了するのかと思われましたが・・・。

※後編に続きます。


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~後編~

早々に決着をつけてしまった損保ジャパンだけが、3社ともにストップしていたビッ〇モーターへの事故車の修理紹介を再開し、ビッ〇モーターが東京海上と三井住友海上の自賠責(自動車損害賠償責任保険)の取り扱いを一部停止したこともあり、各損保会社から反発が起きました。

また当時、日本損害保険協会を損保ジャパンの社長が就任(現在はあいおいニッセイ同和損保社長)していたことや、ビッ〇モーターの保険の水増し請求以外の不正の相次ぐ発覚などにより、報道機関からの説明を求める声が大きくなってきました。

以前「闇シリーズ第4弾!保険業界の闇!」でご紹介した価格カルテルの問題もありましたので、金融庁からの圧力もあったのかもしれません。

このような状況のなか、ついに今年の1月にビッ〇モーターが、特別調査委員会を設置し調査をすることになりました。

第三者委員会が損害保険大手各社に提出した調査報告書によりますと、保険金不正請求は5年以上前から全国的に行われていた可能性が高く、およそ4割で不正請求の疑いが見つかり、ゴルフボールを靴下に入れて車体を叩く、ドライバーで傷つけるなどの手口で、修理費用を水増しして保険金を請求していたとのことです。

さらに修理を担当する従業員382人に聞いたところ、104人が「不正な作業に関与した」、68人が「不正な作業への関与を見聞きしたことがある」と答えたようです。

このような大規模な組織的不正が明らかになりましたが、ビッ〇モーターさんはCMを再開し、自社のHPに下記の文章を掲載し終わりに(!?)しようとしています。

こちらの文章は、新店のオープン予定のお知らせなどによりトップページには表示されていません。

なぜこのような不正が起きてしまったのか?

そこには「アット」と呼ばれる厳しい営業ノルマが、現場に課せられていたことがあるようです。
※「アット」とは、車両修理1件当たりの工賃(作業代金)と、交換した車両パーツの粗利益(販売代金から仕入れ代金を引いた金額)の合計額を指す。

いち早く各不正問題を認め責任を取り、この不正体質から脱却することを望ます。

また今後なぜ損保ジャパンは、ここまでビッ〇モーターとの取引にこだわったのか?調査で明らかにしてほしいと思います。

実は弊社も保険の代理店業も行っているのですが、偶然にも今年損保の資格更新の試験を受けなければいけません。

試験について学習するテキストには、保険について下記のように記載されています。

「一人は万人のために、万人は一人のために」という相互扶助・助け合い・支え合いの精神により成り立っている。

もし今回の不正が黙認され継続されていたら、保険会社が支払う保険金が増えることにより、契約者が支払う保険料が上がってしまう可能性があります。

このままでは保険の精神・制度が崩れてしまいますので、今後このようなことが起きないようにしていただきたいと思います。

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