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【40代女性の婚活】自分の人生に親は関係ありません。婚活も介護も「自分がどうしたいか」で考える【中村淳彦の名前のないコラム】

結婚を考えるとき、どうしても脳裏をよぎるのは親のこと。親も高齢化している中年婚活なら尚更です。しかし、「親のために」と考えて行動するのは大間違い。親の介護や家系のために、自分の人生を捧げる必要はありません。

「自分はどうしたいか」は決まっていますか?

 ノンフィクションライターの中村淳彦です。
 人気イラストレーターの原あいみさんがスタエフで「友人に中村淳彦さんの婚活チャンネルを勧めた」いう放送をされていました。聴きました。

 原さんの友人となると、なかなか上流な方だろうと想像がつきます。少し年下って言っていたから40代前半でしょう。その原さんの友だちの方が、独身で親と一緒に住んでいて、今後の人生に悩んでいて、家族になにかしらのしがらみがあって、悩んでいるという話でした。
 婚活するしない以前に、これから40代になった自分が結婚したいのか、このままでいいのか、みたいなことをかなり深く悩んでいるらしいのです。

 まず第一歩目は「あなたはどうしたいのでしょう?」ということに尽きます。ここが最も重要で、自分自身が何をしたいのかが決まらないと、どこにも進みようがないわけです。いったい自分がどうしたいのか決まってないと、悩んでいる今の状況から変えようがありません。そうしているうちに家族のしがらみに巻き込まれて、婚活をしても、誰を選んでいいのかわからなくなってしまいます。望んでいない生活から抜け出せないわけです。
 誰のためでもなくて、自分が何をしたいか、そのしたいことに近づくために行動していくことが大前提として必要になってきます。

 ここで重要なのは、自分自身と向き合うことです。自分自身と向き合うとは、親も、親戚も、子どもも、全員いないゼロベースで考えます。他人がまったくいないなかで、自分はどうしたいのかを考え、決めていくわけです。
 どうしたいかって考える材料として、40代前半だとすると、これから社会保障が厳しくなるとか、あと子育て、子どもを増やそうということが国の課題になっているので、子どもを産む年齢じゃない人は国から捨てられるというか、どうでもいい存在として扱われるでしょう。それに親のことを悩んでいても、親は早く死ぬし、その後の人生があるわけです。
 婚活の性格として一分一秒でも早い方が有利に働きます。だから、婚活が浮かんだときに自分自身がどうしたのか考える、どういう人と結婚して、どういう生活がしたいと決まった瞬間に動くべきなのです。

 原さんの友だちが仮に親の問題で悩んでいるならば、一度心をリセットするべきです。親孝行は大切だとか、お父さんお母さんありがとうとか、これまでの教育とか、日本独特の洗脳ポエム的なことに毒されている可能性があります。自分の人生や生活をどうしたいかを考えるとき、親はまったく関係ありません。
 この方は子どもがいないみたいだけど、子どもがいる方でも、自分がどうしたいかに子どもは関係ありません。それと彼氏がいる、そういう方でも自分がどうしたいって考える時に彼氏の存在は考えない、自分以外は関係ないわけです。そうやって自分自身と向き合って、自分がしたいことを明確に自覚して、自分がしたいことに向けて行動していくわけです。

 仮に親のことが心配とか、親孝行したい、介護をしたいみたいな生涯未婚者がいたとしましょう。同居した親が心配で、親が死ぬまでずっと自分がやりたいこと、自分と向き合わないで親の近くにいて、自分の人生を潰して世話をするのでしょうか? という話です。自分が40代前半だったら親はどのくらい生きるでしょうか。あと25年は生きるでしょう。これから25年間、今の自分が望んでいない生活を現状維持して、終末期には泥沼の介護をして、親が亡くなったときにあなた何歳になっていますか? 45歳+25歳=70歳ですよ。現状維持を続けて、本当にそれでいいんですか? ということを考えたほうがいいと思いますね。

 親は大人です。しかも、日本は高齢者優遇なので様々な制度がある。ひどいことになっても、日本は社会保障とかセーフティネットはかなり充実している。どうにでもなります。さらに親が団塊の世代あたりのロクなものじゃないジジイとかババアだったら、身を粉にして産んであげたんだから、あたしたちの世話しなさい、サービスしなさい! みたいなことを言いだす奴もいるでしょう。まともな一般的な親だったら、子どもがしたいことを応援しますよ。あなたがどうしたいか決まったら、ダメだとは普通の親だったら言わないのではないでしょうか。

 原さんの40代前半の友だちは「結婚するのか、しないのか」を考えていると思うけれども、しないのだったら、現状維持でいいのかどうかですよね。ずっと親元で子ども部屋おばさんとして暮らすのか、一人暮らしをするのかでわかれますね。
 で、結婚したいなと思ったならば、次は俯瞰して自分と向き合って、自分がどういうレベルなのかを自覚する。結婚は相手があることなので、自分の理想通りにはいきません。自分はどういうレベルなのか、どれぐらいの男性に相手にされるのか、どういう人が釣り合うのか。等価交換の現実ラインのなかで、いい相手を探せばいいわけですね。そこから婚活が始まるわけです。

 で、三度も言うんだからまあよほど大切なことだと思って聞いてほしいのだけど、自分の人生とかやりたいことに、親は関係ありません。親はまったく関係ないから、いないものとして考えて、親のことを考えるのは自分がどうしたいのかが決まった後に、ようやく親はどうしようかってことになる。自分のやりたいことありきで、その次に初めて親の問題が出てきます。日本にはセーフティネットいっぱいあるし、介護保険制度もあるし、生活保護制度もあるし、どう転んでも、どうにかなるわけです。

 それに親がどうなろうが自己責任です。自分でそうなったわけだから、子どもはまったく関係ありません。私はやりたいことがあるから、自分のことは自己責任でやってください。要介護みたいになっても、そういう時のために日本はポエムによって介護をしたいという奇特な人を準備しているわけです。親の介護は自分は手放して、介護をやりたいって人にやらせればいいわけです。
 親の介護はやりたいって人にやってもらって、自分はできることをやる。自分がやりたいことをやってこのくらい時間が余っているから、このくらいはできる程度で十分です。それで親の問題はもう終わりです。余計なことを考えないことです。親のことはまったく考えないで、結婚したいのか、したくないのかを考えてください。

 自分はどうしたいのですか?
 あなたはどんな生活を送りたいのですか?
 あなたは将来どうしたいんですか? ということがめちゃめちゃ大切です。

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<著者プロフィール>
中村淳彦(なかむら・あつひこ)
ノンフィクションライター。無名AV女優インタビュー『名前のない女たち』シリーズ、『東京貧困女子。: 彼女たちはなぜ躓いたのか』、『悪魔の傾聴』などヒット作多数。花房観音との共著『ルポ池袋 アンダーワールド』(大洋図書)が絶賛発売中。Voicy「名前のない女たちの話」ほぼ毎日放送中。ニコニコチャンネルプラス「中村淳彦の40歳からの婚活ちゃんねる」が2月より配信スタート。

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