新入社員よ、自分を殺すな。
新入社員として入社した時には、ある意味その業界を知らないがゆえに
「その業界では常識だが他の業界では非常識なこと」
が多分に存在する。
そこを指摘できるのは、他でもない、新入社員なのだ。(以下、このような社員のことを「自分殺さず指摘ニキ」とする。)
まずは指摘ニキの視点で考え、その後雇用者の立場にたって考えてみることとする。
指摘ニキの視点
仕事をするうえでは思考の効率化が大切であり、その効率化を担っているのが「常識の錬成」である。
常識の錬成をするタイミングでは自分を殺し、「自分が思う善悪」ではなく「業界が思う善悪」に切り替える必要がある。
この過程を経ることで、傍から見たら非常識な習慣・慣習を「当たり前」として認識してしまう事となる。
こうなってしまった以上、疑うことは難しい。何気なく自分がやっていることを、疑うことが出来るだろうか(いや、出来ない)。
雇用者の視点
次に雇用者の立場を取って、考えてみよう。
雇用する立場からして、「これってAだと言われてますけど、本当はBのほうが良いんじゃないですか?」といちいち指摘してくる輩は、正直面倒だ。
そんなことより、Bなんて疑わずに黙ってAをやってくれる人間のほうが、扱いやすいに決まっている。
しかし扱いやすさ以上に、この指摘が的を射ている場合があるのだ。
恐らく現場でBではなくAが用いられている理由は存在し、それを説明することができれば、この「自分殺さず指摘ニキ」は納得するのだ。みんなが右を向いているから左を向いている、のではなく彼の中の常識と照らし合わせて、質問/指摘しているのだ。企業否定をしている訳ではないことに、注意しよう。
逆にそのような説明が出来ないことというのは、例えば「昔からそうやってきたから(そしてそれが一番良いことだと思っている)」ということが理由なのであり、もしかすると改善の余地があることなのかもしれない。
そんなチャンスを与えてくれている「自分殺さず指摘ニキ」を逃してしまっては、会社の発展も望めないだろう。
以上のことから、新入社員は自分を殺さず、疑問に思ったことに対しては声を上げるべきだと、私は考える。
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