Anna

子どもがいない奥さんです

Anna

子どもがいない奥さんです

最近の記事

社会と障害

癩病になり、隔離施設で暮らした北条民雄の小説『いのちの初夜』は、病によって社会から拒絶された人自身の視点から描かれていて、統合失調症という社会的な死を意味する障害を持つ私の心に突き刺さる。 重度障害を持つ人の多くは語る言葉を持たず、自らの意に反して時に他害するような疾患を持つ人は、忌まれ、一般社会から離れたところでひっそりと暮らしている。そのような人々を無償で、または高くはない給料でお世話している介護者がいる。 やまゆり園の殺傷事件や、滝山病院の虐待は、そのような人々の間

    • NHKで放映された滝山病院の虐待問題、相模原で起きたやまゆり園の殺人事件、これらの根っこにあるものに対する自分の考えをいつか文章にまとめたい

      • 物語の好みについて

        ある漫画がバズっていたので読んだ。 おおむね絶賛されていて良い話だなとは思ったけれど、もやもやとした思いも残った。 美しい物語は好きだけれど、人や社会の暗い部分も丁寧に書いているもののほうがより好きだ。 美しいもの、感動するものを書(描)きたいという欲求は誰しも持っているものだし、そういうものを目にすると気持ちが良くなるけれど、気持ちよくなるための仕掛けとして人間を消費していると、なんというか、萎える。 美しい人たちの物語のなかで、顔も名前もなく、ただただネガティブな

        • マイペースは精神に良い

          コロナ禍が始まってから、人に会うことがめっきり減った。 家族以外の人に会えないのは寂しいと言えば寂しいのだけれど、今年に入ってから特に、すこぶるメンタルの調子が良い。 植物の水やりやメダカの世話、食事の用意も、以前は義務感でやっていたようなところがあったけれど、今は人に気を使うことがなくて心に余裕があるので楽しくできるようになった。 スーパーで新しいイカをみつけたら家でさばいて刺身や肝あえやイカ墨ソースを作り、卵巣や卵までゆでてポン酢で食べたり、スパイスを数種類使うカレ

        社会と障害

        • NHKで放映された滝山病院の虐待問題、相模原で起きたやまゆり園の殺人事件、これらの根っこにあるものに対する自分の考えをいつか文章にまとめたい

        • 物語の好みについて

        • マイペースは精神に良い

          釣りバカ日誌にあこがれる

          昨年の夏から釣りにはまっておりまして、近所の堤防で朝マヅメ🐟 なかなか釣れず、9時ごろまで粘ってやっとキス一匹。 堤防のふちにはメダカサイズのイワシが集まっていて、それを追ったスズキがみえたので、虫エサを房掛けにしてウキ釣りに変更。 小さい針の仕掛けしかなかったので、持参した初心者用の本を見ながら大きい針で仕掛けを作っていたら、見知らぬ人が「何釣ってるんですか?」と話しかけてきた。 「スズキがみえたからエサ釣りで狙っています」と答えると、どうもスズキは夜釣り以外では動

          釣りバカ日誌にあこがれる

          Netflixでスタートレックを観よう!

          全国のスタトレファンの皆さんこんにちは。 そしてスタトレを観たことのないあなた、今すぐNetflixに入ってスタートレックを履修することをおすすめします。 わたしがスタートレックと出会ったのは大学生の頃でした。 再放送の録画を彼氏の友達から借りて『新スタートレック(スタートレックTNG)』シリーズを観たところ、宇宙を舞台にした人間ドラマの魅力にあっという間に夢中になり、気がつけば姉妹も巻き込み新スタートレックの大ファンになっていました。 X-MENでプロフェッサー役と

          Netflixでスタートレックを観よう!

          『あすけん』この素晴らしいアプリ

          数年前に薬が変わってから15㎏も太ってしまった。 しかし世間の目は太った原因など関係なく厳しいので、そろそろどうにかしなければならない…ということでネットでも評判の高い健康管理アプリ『あすけん』を始めた。 ちなみにこの記事を読んだあなたがあすけんを始めてもわたしにビタ一文入ってくるわけではなく、純粋にいいなと思ったので書いている。 このアプリ、登録日から7日間は無料でプレミアムサービスと同じ機能が使えて、朝昼晩と間食のカロリーや栄養バランスを分析し、アドバイスをしてくれ

          『あすけん』この素晴らしいアプリ

          『自閉症だったわたしへ』ドナ・ウィリアムズの闘いの物語(後半)

          《前半からの続き》 精神科医のメアリーに出会ったドナは、次第に彼女に憧れるようになり、18歳で復学することを決める。生物の授業で植物はどうやって生きているかを聞かれ「土を食べ、水を飲んで生きています」と答え、皆に笑われたドナは、どの学科でも高い得点を取って高校を卒業し、大学に進学する。 音楽が好きなドナは、勉強の傍中古のピアノを買い、独学でクラッシックの曲を作るようになる。 音楽好きでピアノのうまいティムという青年に自分の作った曲を聴いてもらううちに心を通わせるようにな

          『自閉症だったわたしへ』ドナ・ウィリアムズの闘いの物語(後半)

          『自閉症だったわたしへ』ドナ・ウィリアムズの闘いの物語(前半)

          ドナ・ウィリアムズは労働者階級の家庭に生まれた自閉症の女性。彼女が生まれた1960年代のオーストラリアでは、自閉症は一般にはあまり知られておらず、想像を絶する苦労を乗り越え、彼女は、教養ある一人の淑女に成長した。 彼女は、逆境を克服し、障害とともに生きるための闘いを生き生きとした文章で記録した。 幼いドナは好きな物と嫌いなこと、自分の世界だけをリアルなものとして感じていた。家庭環境と、障害の特性ゆえの虐待など、辛いことの多いなか、好きな物を語る彼女の言葉はキラキラしている

          『自閉症だったわたしへ』ドナ・ウィリアムズの闘いの物語(前半)

          地球と遊ぶ楽しさ

          幼い頃、週末は母の実家の田舎で過ごした。夏はおじいちゃんが茅の箒で蛍をとってきてくれたし、春や秋は田んぼで泥んこになって遊んだ。 そのおかげか、大のアウトドア好きになった私は、大学生の頃に登山とダイビングを始め、職場の同僚とスキーやスノボを、現在は夫婦で登山とキャンプ、そして釣りをしている。 季節によって変わる景色の美しさは、人工物にはとても超えられない。 山頂で見る朝焼けは、地球が宇宙に浮かび、太陽に照らされて一日が始まることを実感させられるし、澄んだ空気の中、季節に

          地球と遊ぶ楽しさ