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社宅での友達

二件目のアパートは、小学から高校、その後少し住んでいました。
同じ社宅で、同級生の女の子が一人いました。
3人兄弟の末っ子で、同じ広さのアパートです。5人家族での2DKは、狭かったのではないかと思います。押入れをベッドにして住んでいました。(本当は、そのベッドに憧れを持っていました)
その子は小学3年で越してきた私に優しくしてくれて、直ぐに友達になりました。
その頃集団登校をアパートではしていて、学校迄、ちょっと遠かったので帰りも一緒に帰っていました。
遊びも一緒でした。

私は凄いチビで、小学6年の時でも、身長が130cmしかありませんでしたが、彼女は背が高く、またスポーツも得意で、可愛らしく、皆んなから好かれていました。私はというと学校でも、アパートでも比べられていました。
(社宅のアパートで、共同浴場では、おばちゃん達の井戸端会議が凄く、アパート中の噂話が飛び交うのです。)
でも、彼女は私に対して友達でいてくれました。
中学も3年になると私の方が身長が高くなっていました。

高校で、別の学校になったし、彼女は引っ越ししてしまって会う事も減ってしまいましたが、お互い絵が好きで、一緒の絵画塾に通って、会っていました。
目指す大学は違いましたけど、仲良く絵を描いていました。

石膏像描いていました。「モリエール」

しかし、私は大学に合格して、彼女は落ちてしまい、浪人をする事になったと聞きました。
それからは、私は大分に住んでいたので、風の便りしか聞く事はなかったのですが、浪人時代に知り合った人と結婚したとかで、大学へは行かなかったらしいのです。

一度、親元に戻った時、近くのパン屋でバイトしている彼女に会いました。
とても明るく、「会いに来てくれてありがとう」と喜んでくれました。
その時、23歳で、子供は3人いました。
でも、程なくして、離婚したと聞きました。

その後、25歳の時、再婚した事を聞いて、自分の人生との違いをずいぶん感じました。
その後の彼女の事は聞く事がなくなりました。
私とはずいぶん違う人生ですが、今、幸せだと良いなと思います。
もしかしたら、もうひ孫も居るのかもしれませんね。

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