小売りの競争環境の変化①(食生活アドバイザー3級)
今では、魚、肉など売っているものが店名ではっきりとわかる販売形態の店舗が減少しています🏪
ここでは、小売りの競争環境の変化と、さまざまな販売形態の種類と特徴についておはなしします😊
小売りの競争環境の変化
小売りの役割はメーカーや卸売業者から仕入れた商品を消費者に売ることです。
現在、小売業者の競争環境は、「業種」から「業態」へと変化しています。
以前は消費者が食事の買い物をする場合、青果店、鮮魚店、精肉店など複数の店を回りましたが、近年は、それらの店を回ることもなく、スーパーマーケットなどで必要なものを1つの店舗で買うことが主流になってきました🏪
業種による区分
業種とは、どんな商品を売っているかという、取り扱い商品やサービスの種類によって分類したものです。青果店、鮮魚店、精肉店、電器店などがこれにあたります。
大量生産、大量消費の時代には、物は業種ごとに売れていました。
典型的な例は、メーカーと直結した代理店や特約店です。
たとえば、電器店であれば、大手家電メーカーの看板を掲げて、そのメーカーの製品さえ売っていれば、十分成り立っていたのです。
業態による区分
業態とは、どんな売り方をするかを主眼において分類したものです。
具体的には、店舗の立地、利便性、品揃え、店舗運営、価格設定、接客サービスなどに特徴を打ち出した営業形態(業態)です。
販売形態と特徴
アウトレットストア=メーカーや卸売業者、小売業者が自社製品の在庫処分をする販売店
コンビニエンスストア=文字通り、便利(コンビニエンス)を売りものにした小売店。その部分がフランチャイズチェーンに加盟している。
ショッピングセンター=商業集積と呼ばれる計画的に造られた大型小売業の集団施設。百貨店とスーパーマーケットが共同出店するなど集客力アップのために企画から運営まで一貫して行われる。
スーパーマーケット=食料品全般と雑貨を扱い、セルフサービス形式で、大量販売を原則とする小売店。スーパーマーケットのグループ化がふえている。
デパートメントストア=各店舗で仕入れを行い、独立店舗経営を行う大規模小売店
ディスカウントストア=食料品、衣類、家電品、家庭用品などの実用品を中心に、総合的に取りそろえ、毎日安売り(EDLP; Every Day Low Price)を実現する小売店
ドラッグストア=医薬品や化粧品、日用雑貨をはじめ、食料品についても販売する小売店。フランチャイズチェーン化したものが多い。
ハイパーマーケット=食品にウェイトを置きつつ、雑貨、医療、住関連用品など生活に必要な商品をすべて網羅する豊富な品揃えと価格訴求力をもつ巨大なスーパーマーケット
パワーセンター=同一敷地内にスーパーマーケット、カテゴリーキラー、ディスカウントストアなどが集まった郊外型の小売店
ホームセンター=日曜大工用品やガーデニング用品、ホビー用品などを中心に、生活関連雑貨を豊富にそろえた郊外型の小売店
ホールセールクラブ=卸売(ホールセール)だけでなく、小売り、法人、個人を問わない会員制の大量安売り販売店。倉庫型店舗構造で、ロット単位でまとめ買いできる。
カテゴリーキラー=ある特定の分野(カテゴリー)を扱い、豊富な品揃えとともに、低価格を強みとする。スーパーマーケットや百貨店といったほかの業態の売り場を閉鎖に追い込む存在(キラー)といえるほどの勢力をもった大型小売店
競争環境の変化を後押しするもの
業種から業態への変化が起きたのは、とにかく安いものが欲しいとか、24時間いつでも買いたいなどといった消費者のニーズやウォンツが原因です。
そして、昔ながらの小売業者が減っている背景の最大の要因は、こうした消費者の欲求の変化にあるといえます。
メーカーでも販売店でも、商品開発や販売促進活動の基本は消費者の動向を追うことです。
メーカーがいくら自信をもって商品を開発し、供給したとしても、消費者に受け入れられなければ、死に筋商品としてマーケットから淘汰されてしまいます。
当たり前のようですが、商品の寿命を決めるのは消費者なのです👩
参考資料
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