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オーディションの現実


先日知人が受けたオーディションで騙された!

と愚痴をはいてきました。

無料で公共の場でライブが出来て、審査員やお客様の評価がよければ、選抜アーティストになる事が出来て誰もが知っている会場で演奏が出来るという夢のような話だったそうです。

それの説明会に行ったら、プロデューサーと呼ばれる人間が出てきて長々と説教を喰らった挙句に自分が運営する養成所への入学を勧めてきたそうです、案の定法外な入学金を提示して。

広告を出してオーディションを募る音楽プロダクションは多々あります。

中には有名な人が事務所のサイトに掲載されていたり、その人自身が運営しているプロダクションという事もしばしば。


しかし今この音楽プロダクションこそが音楽業界の悪しき流れを助力している事は間違いありません。

これからそのその実態を綴っていこうと思います。

この記事をご覧頂いてる方の中でオーディションを受けられた方は少なからずいると思っています、少なくとも業界の年齢のハードルというものが25.6歳程なので、それ未満のアーティスト志望の方にはいい選択肢であると思います。また実際テレビに出てるようなメジャーアーティストになりたい!という事であれば、広告戦略を大きく打てるメジャーレーベルの方が向いていると思います。

しかし現在このオーディションというものが問題で、最近の大小限らず音楽プロダクションは自社で運営しているアカデミーへの入学を勧めてきます。

要するに今は実力がまだ不十分だからそこで頑張ってチャンス掴んでね!って事。

アカデミーによっては楽曲を貰えたりボイストレーニングやマネジメントを学ぶ事が出来るみたいですが、大半は30万〜60万程の入会金を納めさせて所属という名義を渡して終わりのケースばかり。酷いところはネズミ講の悪評名高いネットワークビジネスへ勧誘されるケースもあるそうです。

「オーディション ネットワークビジネス」で検索をすれば色々とでてきます。

この設定金額もまた絶妙で、学生でもアルバイトを頑張れば払いきれる金額に設定されています。5.60万円が上限なのは消費者金融で20歳前後の人間が借りられる限度額だからです。業者の中にはアーティストにその場で消費者金融に借りさせて入会させたという極めて悪質な例も聞いた事があります。

ネットが復旧した今そういった噂はすぐに広まるはずなのに、こうした手合いに騙されるアーティストが後を絶たないのが非常に残念です。
しかし裏を返せばお金を払えば今の自分でもなんとかしてくれる、大手だから大丈夫とたかをくくっている様にも見受けられます。厳しい事をいうようですが芸を磨く努力一つせずにお金で解決しよう何て甘えにも程があります。

  「人の夢を踏み台にして人は夢を叶える」

その言葉を今でも僕は胸に刻んでいます。

しかしこの手の悪質な業者は人の夢を食い散らかしているだけです。音楽を先導するべき人間達がこれから成長するであろう夢の芽を摘んでいるから音楽業界は荒廃化していくのです。
しかし、オーディションを受けるアーティストに唯一無二のものを感じるとしたら、きっと特待生としてきっちりプロデュースはされるでしょう。要はその他大勢は運営資金とその特待生を商品化する為の経費の回収先にされているという事です。

ここからは予見ですが、オーディションを受ける段階に記入した個人情報を元にプロダクション側はネットで洗い出しにかけると思われます。アーティストのインフォメーションが出てくるか、出てきた情報が有益なものか、ファンや支援者はいるのか。
今の時代アーティストの育成ですらコスト削減したいはずですから
最初からある程度育っているアーティストでしたらプロモートだけすればいい話しなので、プロダクションサイドから見ても申し分がありません。

つまりオーディションは日頃の行いから既に始まっているという事です。
適当な動画やアーティスト活動に関係のない事を書き上げていたり、質の低い音源やケータイで撮られたアー写、それらの要素も立派なブランディングですので結局は受ける前にアカデミー入学要員としてカウントされていると思います。

思うにオーディションというのはクラウドファンディングに近いと思います。
ボランティアの支援は別として、投資したらリターンがある、企画が面白い!そんな風に思わせられない限りは投資対象にはなりません。

つまりアーティスト自身も常に努力を徹底し、出来る限りの事は勉強をして発信をしていかない限りはプロダクションはおろかライブを見てくれた方を感動したり納得させる事は難しい時代だと思います。

 結局数多くの夢と同様に成功の近道などないのです。

誰よりも努力し、自分との戦いに勝ち抜いた人間だけが最後まで業界で生き抜いていくのでしょう。


芸能界は汚れている、若くてコネや容姿が無くちゃダメだと悲観せずに、自分じゃなくちゃいけない理由や存在意義を見つけましょう。

そしてそれを全力で磨いていきましょう。利用しようとする人間もいますが、そんなあなたの努力を見てくれている人も同じ数だけいます。

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