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大阪の謎ルール~容積オーバーと融資~

おはようございます!
昨日は子供の送り迎えと、不動産のセミナーと、
晩御飯の準備と、ブログの執筆と、
別で今進めている企画の勉強をしていたら、
37.8度の知恵熱が出てしまった、
関西で子育てと大家業に奮闘中の佐山 潤(さやま じゅん)です。
おかげさまで食って寝たら治りました笑。

前回

コチラの続きです。
物件売却に際し、お客さんが見つかったのに、
銀行融資が容積率超過で嫌気されて、伸びない、、、
これはもう関西、というか大阪物件あるあるの極みですね。

ご存知の方も多いかと思いますが、
建物を建てるには色々みたさないといけない基準がありますが、
建ぺい率と容積率はその大きな要素になります。
例えば100㎡の土地に建ぺい率80%、容積率200%、と定めがあれば、
その土地上に80㎡までの建築物を作れる。
(20㎡は空いてるスペースを残すとも言えますね)
で、単純計算だと3階建てにして3階部分の面積だけ半分の40㎡にすれば、
延べ床面積(建物全体の「床」の面積)が200㎡となり、
この規模の建物迄は建てていい。ということになります。
実際には住宅地の規模に応じて、
北側斜線制限があってそんなに高さが取れない、とか、
もしくは角地なので容積率が少し緩和される、
とか、色々ありますが、大まかにはそんな感じです。

で、
大阪はこの容積率をオーバーしている物件がめちゃくちゃ多い。
つまりその土地に対して「デカすぎる」建物が多いのです。
容積率ならまだしも建ぺい率迄オーバーしている建物迄あります。
ここまでくると地震の際に倒壊してしまうとかなり危険ですよね。
こういう物件を「順法性がない」と言ったりします。


で、全国的な常識で考えるとこういう順法性がない物件に、
銀行が融資してくれるわけない。というのがそもそもの話なんですが、
こと、大阪に関してはこの「容積オーバー」物件が多すぎるので、
融資が出ないとなると、不動産の流通自体に影響が出るから、
なのかはわかりませんが、笑
関西の特に信金、信組はある程度の容積オーバーは受け入れてくれます。
私もそもそもの物件仕入れの際、
この物件をそういう経緯で地元の信組から融資を受けたのですが、
困ったことに「どのくらいまでの容積オーバーを許容するか」は、
金融機関のその時の状況判断、支店長判断、こっちからすると気まぐれ笑
で決まります。
今回の売却に関しては買主さんの当たった金融機関では
容積オーバーに関しては厳しめに見ていると。

そこで不動産屋さんから提案が、
「よかったらそもそもこの物件に融資した、
佐山さんの信組に融資できないか相談してもらえません?」
なるほど。確かに一回融資した実績のある金融機関ならいけるかも

担当に事情を話して聞いてみます。
「んーー、うちもねえ、今ちょっと容積の基準厳しなってるんですよー」
ですよねー。。。
大体金融機関はこのあたりの足並みをそろえてくることが多い。

今回、少なくとも今売ることはできないか。
まあ、持ってても別に損は全くしてないし、
ゆっくり考えるかー。

と思っていたら、不動産屋さんから
「買主さんもう足りない部分自己資金出して買う言うてます」

え、まじで!?

数千万の自己資金を出すことになります。
「それ、買主さん意味わかってるんですか?
変な質問をしてしまいました。
「はい、大丈夫です。わかってます。
この物件をよっぽど気に入ってるみたいです。」
と。これはもう『ありがとうございます』
の一言に尽きますね。

お陰様で無事売却となりました。

前回の通り、予定していた手残りには至りませんでしたが、
充分利益を出すことができました。

ちなみに話しが少し戻りますが、
私はかねてからどうして大阪にだけ、
こんなに順法性のない建物があるのか不思議でしたが、
意外な所からその謎が解けました。
次回はその話をしたいと思います。(次回コチラ)

本日もお読み頂きありがとうございます。


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