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10年たったらおもちゃもマンガも捨ててしまうよ

個人的に書いていた昔の日記を読み返していたら、今から13年前に出会い、足繁くライブに通っていたバンドのことが書かれていた。

解散してから今日まで、彼らのことを思い出すことはあっても当時のような気持ちになることはなく、いつしか思い出の中にしまわれていった。

懐かしくて、鮮やかで、私の青春といっても過言ではない彼らの音楽。またいつか思い出したいときに思い出せるように、日記の一部をここに記しておきたい。




|2014.7 
解散が発表されてから一年。ついにラストワンマン。飛び降り事故があった後の復活ライブでもある。「きっと抱えるものが大きかったのだろう」とかいつも考えていたから、その姿を見るのは緊張したけれど、以前と変わらない穏やかさだった。でもやっぱりどんな気持ちで飛び降りたのかは気になる。

しっかり彼らの姿を捉えたくて、前方まで繰り出した。モッシュは少なく押し流されるような感覚。ラストワンマンだしみんなもっと動くかなあと思ってたから意外だ。

「Life Is Party」が最初の方に演奏されてちょっと拍子抜けしていたけれど、3人がアカペラで歌った「愛してやまない音楽を」に感極まる。歌だけでこんなにも魅了される。そして、ライブに行くたびにドラマーの演奏が好きになっていく。解散後もライブがあれば行きたいと思ってしまうくらい。

どこかユルい彼らの雰囲気がおもしろくて和やかで。何かに似てる気がすると思ったら、私が今組んでるコピーバンドのスタジオ練習の雰囲気にそっくりなんだ。なんだかいつも通りすぎて全然ラストワンマンって感じがしないよ。

次はSLS。いよいよ本当に最後だ。しっかりと目に焼き付けよう。


|2014.8
天気があまり良くなかったせいもあって山中湖は極寒。

彼らのラストステージはというと、セトリで完全に泣かせにきていた。次々と流れていく思い出の曲たち。「大丈夫ですよ」とか、「なんにも心配いらないぜ」とか、歌詞でも言われたら泣けてきちゃうよね。

まだ見ていたい、いつまでも見ていたい。でも今日が最後。こんなにもファンがいたんだ、っていうくらいみんな彼らのステージを見ていた。彼らのファンも含めてみんな大好きだ。

ステージ上でまさかもう一回ライブが決まるとは思わなくて、頭が追い付かない。このステージが最後で良かったなって思えるくらい最高のステージだったから。もういっそのこと解散するのやめてほしいよ。




結局のところ、急遽決まった本当のラストライブには落選してしまい、山中湖でのステージが私にとってのラストになった。

いろんな思いがあって解散後の彼らを追うことはしなかったけれど、あれから10年近く経つ今も彼らの音楽を聴く若い世代の人たちがいることや、当時の音楽を演奏している彼らを見ると、なんだか嬉しい。

熱狂したあの頃の日々は、小さな宝物としていつまでも大事にしまっておこう。


andymori/Life Is Party

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