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立山・大日ヶ岳トレイルランニング紀行/みくりが池温泉ベース

2022年10月29日~30日 みくりが池温泉に一泊して初冬の立山エリアをトレランしてきました

雪が降るのが遅かったここ数年に比べると、今年は雪がつくのが早く、
10月末ですでに稜線上には雪がついている状態でした。
まだまだ日差しは暖かく、日中の体感温度は晩秋といった気候。
季節の変わり目に、仕事に疲れきったOLが高山でトレイルランするとどうなるのか、実践してきました。

長野からみくりが池温泉までのアクセス

紅葉の時期が終わると、扇沢駅から室堂までの始発時刻は7:30発。
自宅の出発をのんびりしすぎてしまい、7:15頃に扇沢着。
至近の有料駐車場が12時間1,000円もするので、急いでちょっと下った村営無料駐車場へ車を停めました。
晴天予報の週末ではありましたが、雪がついてくる端境期のためか
夏はすぐ埋まってしまうであろう無料駐車場にも無事停められました。

いざアルペンルートで室堂へ!

扇沢から約1時間半、あらゆる乗り物に乗り換えながらようやく室堂に到着。
室堂には山岳指導員が常駐しており、山へ行こうとする人全員に
「アイゼンは持っているか、岩にひっかけて転ぶな」的なことを言っていました。
日本で一番環境省の監視が厳しい山は立山なんじゃないかと思う。

室堂から本日の宿であるみくりが池温泉までは徒歩で15分ほど。
遊歩道が整備されているため、観光客の姿も多いです。

一日目コース詳細


登山靴で雪がついた稜線を走るとペースが遅い

みくりが池温泉にチェックイン手続きをし、大きな荷物はみくりが池温泉の
食堂にデポさせていただきます。

行程は、
みくりが池温泉~一の越~雄山~大汝山~真砂岳~別山~剣御前小屋~雷鳥沢~みくりが池温泉
約12㎞、累積標高約1000mアップと、社畜生活で運動不足になっているOLにはちょうど良い強度。

トレランザックに軽アイゼンと防寒着、レインと飲食物を入れ、登山靴を履いていざスタート!


みくりが池温泉越しの雄山は雪景色

一の越までは完全に整備された遊歩道。
皆さん室堂からアイゼンをつけておられました。
万が一滑っても危険はないかな~という歩道だし、雪がついてない石畳の上をアイゼンで歩く方が疲れるので、ひとまず斜度が出てくるまで軽アイゼンは着けずに歩いていきます。


一の越から雄山を見上げる

一の越まで上がると、東向きの風に吹かれて止まると寒い。
岩々しい細い稜線上でアイゼン装着は、他の登山者にご迷惑をおかけしてしまうので、ここでモンベルの土踏まず部分だけをカバーするタイプのコンパクトスノースパイクを装着します。

岩にうっすらと雪がついている状態


室堂から雄山を目指す登山者は多く、踏み跡も多く、ルート上には雪はついていますが、積もってはいませんでした。
10時くらいになると凍り付いてもいないので、どちらかというとアイゼンで岩の上を歩くのが大変。
風があって寒かったので、行動着のフリースのフードをかぶって、バフで顔を覆ってもじもじ君状態で登ります。

雄山山頂が近い

一の越から30分ほど登ると雄山山頂です。

雄山神社は狭いのでスルーしようかと思いましたが、せっかくの天気ですので
階段をおっくうに感じますが、すぐ祠です。

雄山から大汝山へ向かう登山道は、山の影になっています。
ここが全行程の中で最も凍っていたので、この区間は要注意です。
日が当たらないので、この辺りは秋山シーズンでも早いうちから凍り付くので気を付けて通過しましょう。

雄山を超えると剱岳が見えてきます


今年は早く滑れそうです

さすが立山エリアは道がきれいなので、すぐ大汝山へ到達

風に吹かれる稜線上では、肌に身に着けているものはウールが一番

肌に触れるものはすべて薄手のウールにしてきたのですが、室堂~一の越では薄手のタイツを脱ぐか迷うくらいでしたが、稜線上ではやや風があったので汗冷えもせずちょうどよかったです。
もじもじ君スタイルはカッコ悪いですが、調節が楽です。

雄山以降は人が減り、雪が深くなります

大汝山を過ぎると、ぐっと登山者が減ります。
凍ってはいないので、アイゼンがなくてもさほど不安はないですが、
外すのも面倒でそのまま装着していました。
もっとうっすらついているもんだと思っていたのでうっかりしていたのですが、アイゼンよりスパッツが欲しかった。
たまに雪に足が潜るので、いちいちミッドカットの軽登山靴の中に雪が入って面倒くさい…!


振り返れば険しい稜線

大汝山から真砂岳までの区間ではどなたともすれ違いませんでした。
広い稜線なので快適な縦走が楽しめます。


真砂岳山頂はあやうくスルーするところでした
雄山からだいぶ来ました

御覧のように吹きっさらしの稜線なので、風が強いとしんどいです。
この日は風が弱かったのと日差しは暖かかったので全然快適。

別山から剣御前小屋までは、剱岳が見えててテンションが上がります。

よくガスに包まれるで定評のある剱岳

剣御前小屋から雷鳥沢への下っていくと、風がなくなり急に暖かくなってきます。

雷鳥沢を下からみ見上げる

下から眺めたらわかるのですが、下りてきたルートはよく日が当たるので
雪も少なかったです。
そういえば滑りにきたときも雷鳥沢はあんまり雪がよくなかったなあ。

あとは、これでもかと整備された遊歩道の階段を上り(これが意外にきつい)みくりが池温泉に戻ります。
みくりが池温泉のお風呂は、朝8時~9時の掃除を除けばいつでも入れるのでありがたい話です。

もやのかかった夕焼け

夕焼けを眺めにお散歩した後は、みくりが池温泉でめちゃくちゃ美味しいごはんが食べられる。しかもご飯とお味噌汁はセルフで盛れるので、
大盛にしたりましたよ。

カメラ好きの同行者が撮影した星空

この日は立山には珍しく終始良い天気。二時間睡眠で心折れそうだったんですが、来てよかったなあ。
冷えたからだを温泉で温めなおして、気絶するように睡眠。

二日目コース詳細


日の出と穏やかで鏡のようなみくりが池

しっかり休んで朝焼けを鑑賞し、6時に品数豊富な朝ごはんをいただきました。ここでうっかり二度寝をしてしまい、出発がまた遅れる二日目。

雪が深くなさそうな大日を目指すことに

昨日スパッツが無いことを後悔したので、雪が深くなさそうな奥大日~大日までピストンすることに急遽コース変更。
五色が原に行きたかったのですが、五色行くなら縦走したい気持ちもあったのでコース変更です。

橋を渡って今日は左の大日方面へ

見た感じでわかるのですが、このように大日方面で日がよくあたる斜面には雪がほぼついていません。

縦走路から立山方面を望む

奥大日までの登りが長い。奥大日から大日までは、鎖場やはしごも出てきて、急登もあったりするためか、変化に富み、短く感じるのですが
奥大日まではシンプルに走れるルートなので長く感じました。
とても快適ないいコースなんですけど、運動不足で疲労が残っています。


縦走路からは常に剱岳全容が見えていて圧巻

奥大日ピークはちょっとだけ縦走路から外れます。

奥大日山頂
意外に雪はついてない

東からの風があった昨日と比べて、ほぼ無風なのでウールの薄手ロンT一枚でも快適に過ごせる。

ライチョウの足跡がそここに

奥大日を超えると、ルート上に大岩が出てくる。走るというより飛ぶ感じ。

七福園の眺め

七福園って看板なかったら見過ごすところでした。
確かに庭園のような眺めでしたね。

大日小屋が見えたらもうすぐ山頂
大日山頂の看板は外されてたんですかね

大日岳に着くころにはじわじわとガスが湧いてきました。
やはり昼過ぎるとガス出るんですね。

山頂からの青空が美しい

さああとは来た道戻りますよ。


あと1か月くらいでスキーできるかな
帰り道めっちゃ近くに足跡の持ち主おった

雷鳥も見れて大満足!
しかしなぜ雷鳥さんは私が行きたい方に逃げるのか。
追い立てるつもりはないんだよ!

みくりが池温泉はチェックアウト後も16時まで入浴可能という
太っ腹でらっしゃいますので、下山後は入浴後、めっちゃ美味しいソフトクリーム食べて帰路につきます。

みくりが池温泉が超絶に快適すぎて、一度味わってしまうともうテント泊に戻れなくなりそうなのが怖い、そんな山行となりました。

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