「男にモテろ。」これは祖父が高校生だった自分に伝えてくれた言葉である。

「はて？何のことだろう」
普通なら女性にモテろ！と言うのが普通である。
孫にはモテて欲しいと祖父はそう思うはずである。しかしそうでは無い。

その後、祖父は続けた。

「女性（異性）モテるのは誰だって出来る。ただ何かあった時に最期に味方をしてくれるのは男（同性）だ。だから男にモテろ。」

なるほどなと高校生ながらではあったがこの言葉は深く刺さり、自分へとしっかり落とし込む事が出来た。

何年か経った今、この言葉を思い出して考えるのは祖父は「男にモテろ」と言いたかったのでは無く男にも女性にも両方である

「人間にモテろ！」

そう伝えたかったのではないかと解釈している。

そんな祖父も昨年の6月にこの世を去った。
享年90歳。立派な人生だったと思う。
THE昭和男で亭主関白。男としてそして人間としての軸があり、お酒を愛し、幾つになっても学ぶ姿勢を魅せるそんな好きな祖父が大好きだった。

そんな祖父の背中を見てきた自分だからこそ同じ様に温泉・サウナ、花、盆栽、散歩が好きな所も似てきているのだと思う。

祖父の様な立派な“人間になりたい”