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憧れるもの

昨晩、副業のライターとしての仕事を終えた後、寝付けず「エリア88」というマンガを読んだ。

「エリア88」は79年から86年まで連載していたマンガで架空の中東の国アスランの内戦で一騎当千の強さを誇るエリア88所属の戦闘機乗りの話。
エリア88のパイロットは全て外国人の傭兵で構成され、主人公・風間真は親友に騙され傭兵として契約してしまい基地から出るには3年の任期を終えるか任務で稼いだ賞金で違約金150万ドルを支払うか。
恋人と再会するため。裏切った親友に復讐するため戦いの日々を送る主人公の物語。

死中に活を求めるような物語は今はあまり流行らないかもしれないけど僕は好き。
男と言うか男の子はこの手の話にある程度、憧れると思う。
子供の頃、ガンダムや戦車や飛行機のプラモデルで遊んでたので憧れは人一倍かも。

このマンガの中で主人公の風間真は撃墜数150機以上という設定だが、実在する戦闘機パイロットで歴史上、最も多くの敵機を撃ち落とした撃墜王は第二次大戦中のドイツ空軍パイロット。エーリッヒ・ハルトマン。

初陣でパニックになりペアを組む同僚の機体を敵と誤認し燃料が切れるまで逃げて墜落。3日間、歩いて基地に戻ったり、初めて撃ち落とした敵機が墜落するのを見ていたら破片が当たり自分自身も墜落するなど、あり得ないことをやらかしてるが、その後、一ヵ月で60機の敵機を撃墜するなどし終戦までに352機の敵機を撃墜している。
ハルトマンは機体に施したカラーリングから敵のソ連軍に「黒いチューリップ」として恐れられた。

撃墜王は国際基準があり、生涯通算5機以上撃墜したパイロットを撃墜王とする。
5機撃墜で「撃墜王」という呼称は大げさに感じるかもしれないけど、大戦中、全世界でパイロットとして軍に所属した人間のうち、1機でも敵機を撃ち落としたことがある人間は全体の5%ほど。
殺し合いなので褒められたことではないけど選ばれた人なのは間違いない。

ハルトマンの戦績が今後、塗り替えられるようなことがあってはならない。
でも、男の子はこうした戦いの記録を自分に投影して憧れる。

なので、大人になりきれない僕は今日も「エリア88」を読み、ゲームの中で撃墜王気分を味わう。

ジュースが飲みたいです('ω')ノ