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空間の時代へ、芸術を心に。

皆さんこんにちは!受験に向けて3ヶ月間どこまで自分が頑張れるのかを試そうと決めたユリナンです。

今日はみなさんに空間の話をしたいと思います。

私はこれからの時代は空間の時代だなと確信しています。皆さんは建築討論を知ってますか?日本建築学会の記事です。その中で空間と箱の話がありました。

今までの建築家はビルや家といった「箱」を作ることに焦点を当てていました。そしてそれを追求して世界でもトップレベルの技術を備えた建築を築き上げました。しかし、これからは少子高齢化も進み、施設やビルが廃墟と化していきます。そうなった時に、建築の未来はどうなっていくのでしょうか。「箱」であったビルや施設が空っぽになって朽ちていきます。であれば、それをリノベーション。新しくすることが大切になってきます。人に「空間」を提供することが大切になるという話です。

私はフィンランドに留学して日本の建築を客観的に見る機会ができました。フィンランドの建築も立派なもので、世界的にも評判が高いとされています。しかし、フィンランドの大学に留学した建築を習う日本人は頭にハテナが浮かぶことが多かったと聞きました。フィンランドの建築はデザイン重視で素晴らしいですが、安全性には心配になるところがあるというのです。安全性というのは地震に耐えられる耐震性や台風などに備える設備などを指しますが、フィンランドではそのような災害は存在しません。私は日本の建築に興味があったので建築士の資格のレベルなどを調べたことがありますが、日本の建築はかなりレベルが高いことがわかりました。そこは誇るべきところだなと心から思いました。
しかし、これからはそうして出来上がったたくさんの「箱」をどのように活かし、変形させるのか。その力が必要だと思いました。フィンランドは空間を作ることにとても特化している国です。だからこそとても評価されている国なのだなと思います。フィンランドで有名な法律があります。自然享受権です。聞いたことがある人も多いと思います。この法律は、だれでも森に入って散策したり、ベリーやキノコを採取していいという法律です。森はみんなのものだから誰かが所有するという権利はないという法律です。私はフィンランドで自由に森に入り瞑想したり絵を描いたり本を読んだりしました。それに慣れてしまった私にとって日本に戻ってからはかなり息苦しいところがあります…。フィンランドは自然の中に生活を見いだしています。(その考えに感動して留学を決めた訳ですが。)それがインテリアや実用的且つシンプルな北欧デザインに結びついているように感じます。

新型コロナウイルスの影響を受けて、世の中は空間というものに強い必要性を見出しているように思います。私は千葉ではありますが田舎に住んでいます。周りは田んぼに囲まれていて家も広い一軒家です。外出自粛要請の中、田んぼの周りを散歩したり家で運動したりできました。しかし都内のマンションに一部屋で住んでいる人にとってはこのコロナ禍での外出自粛はとても辛い経験になったのではないかなと思います。狭い部屋で箱詰め状態。外へも出られず精神的なダメージが大きかったように思います。私はこのコロナでの体験が空間時代に大きな促進をかけるような気がしています。

また、リモートでのコミュニケーションや集いが増えるにあたって、リアルでの生活に何を求めるのかというのがより明確になるような気がします。私は留学している際、友達が一度に3人も鬱病になりました。いくらLINEや通話をしても物理的な距離から寄り添える力が限られました。顔を見て抱きしめてあげたい。どこかへ連れて行ってあげたい。そう思っても出来ないのです。空間というものを共有することは人の心により寄り添える気がしています。

ライブハウスもそのひとつです。コロナ禍でたくさんのライブハウスが窮地に追いやられました。ライブハウスではミュージシャンと観客が波動を出し合って、ひとつの芸術を作り上げるところだと思っています。そんな空間が潰れてしまっている現状とよりそれを望む人々の意思が今ぶつかっているように感じます。ライブハウスなども言ってしまえば「箱」です。今まではそうでした。しかし、社会が強く空間を求めるならば、そのようなライブハウスのような空間が「箱」である必要がなくなるような気がします。

岡本太郎の言葉で「芸術は太陽と同じだ。太陽は熱も光も、無限に与える。日なたぼっこしても、“おい、あったかかったろう。じゃ、いくら寄越せ”なんて、手を差し出したりしないだろ?」というのがあります。私の言う「空間」とはこの「太陽」であるのです。私たちは空間をデザインして芸術の太陽として人々に届けるべきだと考えます。

フィンランドでは太陽はとても大切な存在でした。夏には日が長く、冬には日がほとんど出ません。冬のフィンランドはとても鬱々しいものでした。よく、「寒かったでしょ」と聞かれるのですが、私はいつも「寒さよりも太陽がない方が辛かったです。」と応えます。誰もが太陽を求めます。太陽がなければうつになってしまいます。コロナの時代の今とこれからの未来において「太陽」はとても大切な存在です。そのためにはみんなの想像力と創造性が必要だと確信しています。

長くなりましたが読んでいただきありがとうございます!
みなさんの太陽となれる芸術を作ることを夢にしているので少しだけでも応援していただけると嬉しいです。
#岡本太郎 #フィンランド #留学 #建築討論 #建築 #空間 #箱 #コロナ

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