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(本)1%読書術 1日15分の知識貯金

読書術なんて高尚なものを著しているのは多くが偏差値の高い大学を出た、いわゆるエリート層の方が多い気がします。この手の本は自分も何冊か読んだことがありますが、著者は、東大・京大・慶應大と言った錚々たる大学を出た人がほとんどだったと記憶しています。
そういう意味で、本書の著者 マグさんは珍しい出自。高校を退学して、タイル工として月収14万で働いていた経験があるそう。
そのような環境において、読書によって人生に変革を起こし、切り開いてきた。そのような経験を踏まえて、実践的な読書法が提示されています。決して気を衒ったような手法はありませんが、実体験と読書をと上手に結びつけて記載してあるので、納得感を得つつ読み進めることができます。

何ヶ所か、ハイライトした部分を紹介しつつ、コメントしていきます。

恐怖はひとつずつ書いて見える化すると、調べて解決することができます。知らないことを調べると、恐怖が減り、挑戦への心理的なハードルが下がります。

アメリカの哲学者、ラルフ・ウォルドー・エマーソン氏の言葉、「恐怖は常に、無知から生まれる。知識は恐怖の解毒剤である」は、日常に落とし込むと理解できる、知識の恩恵と言えます。

日常で感じる不安や恐怖。それは大抵、無知からくるもの。
著者は、将棋を指しに行くのも不安から諦めた経験があるそう。例が卑近ですが、自分もサブウェイに初めて入る時に「注文方法がよくわからん。変なことしたら笑われるかもしれん・・・。」と戸惑ったことがあります。結局友人と一緒に入店する機会があり、解決しましたが。
どこか初めての場所に行く、知らない人にあう、やったことのない業務に取り掛かる。そんな時には少なからず人は不安を感じるもので、それは、知ることで解決もしくは緩和することができる。なんとなくイメージはできていたものの、こうやって格言ぽくまとめられると、おおっ!となりますね。
自分が読書でいろんな知識を得たいなと思う理由を突き詰めると、人生における不安を少しでも少なくしていきたいから、かもしれません。

指をガイドに使い、視線を文字に集中させるように
紙製のしおりなどは、一文にぴったりのサイズが多いため、行に当てながら読み進めるのにおすすめです。しおりを使う場合は、読み終わった部分を隠すように読み進めてみてください。

なんか、本を片手でもち、人差し指で文章を読んでいる姿ってちょっとスマートじゃないですよね。でも、パレオさんも紹介していましたが、読書をするときにポインターやガイドを補助的に使うのは有効であることが証明されているそう。
自分もそれを知ってから、会社で資料を読むときに人差し指をガイドに使ったりすることがあります。集中したい時、誤記を見つけたい時などには特に有効な感覚を得ています。

記憶効率を高めるには〝自分の言葉〟に置き換えることが重要です。 それさえクリアできれば、ノートを捨てていただいても、あなたの記憶効率はグッと上がります。  

読書術の中には、ノートにまとめよ、ブログにかけ、人に話せと言ったアウトプットを通して記憶の定着を図ることを推奨しているものも多々。
どれも、やれば効果があるんでしょうけど、正直面倒くさいですよね。
珍しい方法だと、ちょっとやってみようかと数回はトライしてみるものの、シンプルで継続しやすいものでないと、多くの場合、途中で辞めてしまいます。
究極的には、自分の言葉で言語化すれば良い、ということです。
逆に言うと、自分の言葉にすると言うプロセスを経ないと、なかなか自分のことにならない。いい国作ろう鎌倉幕府(古いか)いくら正確に誦じられたとしても、何にも活用できないのと同じですね。ただ、文字の羅列として記憶するのではなく、他人に話せるような形で一度、言語化しておく。
話が少し変わりますが、多数の分野で活躍なされている人の中に、超絶質疑応答が早く明快な人がいます。そういった人は、頭の回転が早くてその場で回答を捻り出しているのではなく、すでに何度も思考して、言語化しているから結果としてそう言う回答ができるのだそう。納得。

読みはじめの5文字を、1文字あたり1秒かけて読む」ことです。   読み飛ばしせず、流さず、ゆっくりと1文字ずつ読み進めます。

こちら、最後に集中するコツ。
本を読み始めても、なかなか没頭できない、集中できない時ってありますよね。そんな時、著者は読み始めの5文字をめちゃくちゃ丁寧に読むそう。それが助走となり、本文もすんなり読み始められるのだそう。
これに限らず、集中ルーティンがあると読書の習慣づけに一役買いそうです。コーヒーを飲む背筋を伸ばす、簡単にできるものであればなんでも良さそうですね。


著者の人となりが感じられる、優しい語り口の本。
ただ、実体験に基づいて書かれており、説得力高し。
おすすめの読書術本の一冊です。

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